ボデンヴェルデルの居城で、ミュンクハウゼン老男爵(H・アルバース)は青春の想出を語った。--青年の彼はロシアのカテリイヌ二世(B・ホルナイ)に仕えるため、役者のクリスチャン(H・スペールマン)をつれてペテルスブルグに出かけ、二世に思召をかけられたが、王子に嫉妬され、カグリオストロ伯(F・マリアン)から永遠に青春を保つ法と姿を消す秘法を習ってトルコに逃げ出した。姿を消してハレムの浴場へ忍びこみ、イタリアの美女イザベル姫(I・ヴェルナー)を連出した男爵は、彼女と共にベニスに飛んだが、姫の兄と決闘して月の世界まで逃げ出すことになった。地球に戻った男爵は若い美女と結婚したが、妻は年をとるのに彼は秘法のため若さを保ち、かえって不便は益すばかり、ついに愛する妻と共に老後を楽しむことこそ真の幸福と悟って、魔法を解いたのだった。