英国の考古学者デヴィッド・レッドファン(T・ハワアド)は、北アフリカ、カバルタの町に古美術品を、その保管者サラフィス(W・リラ)から引取るべく、豪雨の夜、町に向う途中で武器密輸の現場を目撃した。然し彼はその侭、アンナ(アヌラク)とマックス(J・セルナ)の兄妹が経営する酒場兼宿屋に到着した。彼はそこでマックスが武器密輸の片捧を担いでいることを知り、その一味には悪党ランクル(H・ロム)などがいた。更にその首領はサラフィスで署長のドゥヴェも、うまく丸めこまれていた。デヴィッドとアンナの間には愛が芽生え、また古美術品の引取り作業も順調に進行したが、或日彼は古美術のうちに「黄金の火獣」を発見し、その置物に書かれてある格言「悪を征服するには、避けずして立向え」に刺戟され、密輸者と敢然立向う決意を固めた。彼はマックスをフランスへ逃す手段を構じたが、デヴィッドとアンナが水泳に出かけた時、海にマックスの無惨な死体があった。古美術の引取りの終わった日、デヴィッドはサラフィスに捕えられ、殺されようとするが、助けを得て危機を脱し、漸くカバルタに来た検事の手で一味は一掃され、デヴィッドとアンナはフランスへ向うのだった。