'67年6月11日、終戦を間近に控えたシナイ砂漠を敗走する4人のエジプト兵。ひとりは敵弾に倒れ、なおも戦おうとする隊長を殺したハレド(サリム・ドウ)とガッサン(スヘル・ハダッド)は、武装解除し、水も食料もないままスエズ運河目指して歩く。国連監視軍のスウェーデン兵士の死体を乗せたジープからウィスキーを見つけたふたりはしたたか酔い、せっかく乗せたもらったイギリスのテレビ局の車からも追い出され、再び砂漠に放り出される。ふたりは何とかして件のジープのエンジンをかけることに成功し、車を走らせる。道中イスラエル軍のパトロール隊と出会ったふたりはひょんなことから彼らと友情を育み、一晩共に過ごす。翌朝一足先に旅立ったイスラエル兵たちは、エジプト語で書かれた「地雷」の標識が読めぬまま爆死し、残されたハレドとガッサンはイスラエル軍とエジプト軍の総攻撃をうけ、運河を間近にしながら銃弾に倒れるのだった。