船員ヨスタ(B・エークルンド)は八年間の海上生活に別れを告げ、イエートボルイの港に来て、沖仲士の仕事をみつけた。彼は偶然、港に投身自殺しようとした少女ベリト(N・C・イェンソン)を救い、或夜ダンス・ホールで再会したことから、親しくつき合うようになった。彼女は今女工をしていたが、感化院出の暗い過去を持つ少女であった。恋におちた二人は、週末に海辺のホテルへ出かけ、そこでベリトは感化院時代の友人イェルトルウド(M・ネルソン)に遭って、彼女から堕胎の費用をせがまれた。やむなく金を貸したベリトは、これで過去の一切が明るみに出たことから、ヨスタとの恋も終りを告げたと思いこみ、彼の許を去った。ヨスタもはじめて知った女の過去に、はげしくおもい悩んだ。イェルトルウドはベリトに連れられて堕胎医に行ったが、手術は失敗して死んでしまった。このためベリトは再び警官に捕えられたが刑務所行きの恐ろしさから彼女は一切を自白して釈放された。悩みつづけていたヨスタは、仲間のスコオネの老人(H・アアリン)から諭されて彼女をうけいれる決心がつき、港での二人の新生活をはじめたのであった。