時は一八七〇年。ニューイングランドで教鞭をとっていた若い大学教授ブレッド(G・M・ヴォロンテ)は療養のためテキサスへやってきた。ある日、彼はジャンゴ(T・ミリアン)と名のる流れ者と知りあった。一人は病身、一人は追われる身、二人とも死と直面しているためか、不思議と意気投合した。ブレッドにとって、ジャンゴの生き方は驚異であった。そしてある日、危機にひんしたジャンゴを助けるために、男を一人殺してしまった。この時からブレッドの生き方は変った。どうせ短い生命なら、ジャンゴのように無法に生きよう--。ところでかつてジャンゴは、人殺し集団として名高い「狼団」のボスだった。そして散り散りになった、仲間を集めて再建することを心にきめた。むろんブレッドも仲間入り。その頃、シリンゴという男が仲間入りを志願してきた。以前から「狼団」のことを口にして、ジャンゴのまわりをうろついていた男だ。だが、この男、実はシェリフだった。一味が銀行襲撃の日、彼の指図でやってきた軍隊のためジャンゴは逮捕された。同じ監獄に、元「狼団」のザガリがいた。ザガリはシリンゴの言う通り「狼団」全滅のため力をかすことにした。この頃「狼団」のボスはブレットになっていた。そしてジャンゴは脱走。このときすでに「狼団」はジャンゴとブレッドの二人きり。ザガリとシリンゴが追ってくる。この二人はジャンゴの件で対決、ザガリは殺された。広い砂漠のただ中に三人。ブレッドとシリンゴが対決したとき、ジャンゴがひき金をひいた。ブレッドは即死、シリンゴは脚を射たれた。そして、やっと起きあがったシリンゴは、ザガリの死体の顔をめった射ちし、この死体をジャンゴの死体として軍隊へとどけよう--と言ってジャンゴを逃してやった。ジャンゴにも新しい人生が始まるかも知れない。