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鉄道員

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  • 平均評点

    77.8点(253人)

  • 観たひと

    372

  • 観たいひと

    22

  • レビューの数

    61

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 イタリア
製作年 1956
公開年月日 1958/10/18
上映時間 118分
製作会社 チネマトグラフィカ・エクセルサ
配給 イタリフィルム=NCC
レイティング
アスペクト比
カラー/サイズ モノクロ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

キャスト

解説

「越境者」「街は自衛する」のピエトロ・ジェルミ監督が、自から主人公としても出演して一九五六年に監督した、労働者の一家庭を描くネオ・リアリズム作品。アルフレード・ジャンネッティの原案にもとづき、ジェルミとジャンネッティ、ルチアーノ・ヴィンセンツォーニの三人がシナリオを書き、エンニオ・デ・コンチーニとカルロ・ミュッソがこれを修正加筆した。撮影は「越境者」のレオニダ・バルボーニ。音楽は同じく「越境者」のカルロ・ルスティケリ。ジェルミの他に「大遠征軍」「芽ばえ」のシルヴァ・コシナ、ファッション・モデル出身でこの作品によりサン・セバスチャン映画祭で女優賞を受けたルイザ・デラ・ノーチェ、ジェルミに見出されたエドアルド・ネヴォラ少年、カルロ・ジュフレ等が出演する。製作カルロ・ポンティ。なおこの作品は他にサンフランシスコ映画祭の男優賞(ジェルミ)、コーク映画祭監督賞などを受賞している。

あらすじ

五十歳の鉄道機関士アンドレア・マルコッチ(ピエトロ・ジェルミ)は、末っ子サンドロ(エドアルド・ネヴォラ)の誇りだった。彼は最新式の電気機関車を動かし、酒場で誰よりも巧みにギターを弾いた。だが長男で失業中のマルチェロや、食料品店員レナートと結婚している長女ジュリア(シルヴァ・コシナ)にとっては、厳格で一徹な父は少々やり切れない存在だった。母親サーラ(ルイザ・デラ・ノーチェ)の忍従と慈愛、そしてサンドロの純真さが一家の空気を支えていた。ある日、父親の運転する列車に一人の若者が身を投げた。そのショックから彼は赤信号を見すごし、列車の正面衝突事故を起しかけた。そしてこの事件によって、同乗の親友リヴェラーニとともに旧式機関車の機関士に格下げされてしまった。月給も下った。折から労働組合はストライキを計画中だったが、彼の不満をとり上げてはくれなかった。彼の酒量は上り、心はすさんだ。丁度その頃、流産して夫との生活に耐えきれなくなっていた長女ジュリアは、自活の道を求めて洗濯女工となり、彼女のことが原因で父と口論した長男マルチェロは家出した。鉄道ではゼネストが決行された。父親は久しぶりに電気機関車を運転した。--スト破り。彼は友人達からも孤立し、遂には酒を求めて家にも帰らぬ日々が続くようになった。場末の酒場をめぐって、サンドロは父を探した。そして父を、以前によく彼が、友達たちとギターをひいて歌った酒場に連れ出すことに成功した。旧友連は快く父親を迎えてくれた。久しぶりにギターが鳴り、歌が流れ出した。しかし、弱った彼の身体は床の上に倒れた。それから三月、小康を得た父親と母とサンドロの家庭に、またクリスマスがきた。久しぶりで訪れてくれたリヴェラーニは、長男や多くの隣人達をつれてきて、大々的なクリスマス・パーティが開かれた。長女ジュリアからも、レナートと生活をやり直すという電話がきた。宴の果てた夜、ベッドでギターをひきながら父は死んだ。何だか広くなったような気のする家から、勤めに出る長男とサンドロが、今日も母親に見送られながらアパートの階段を下りていく。

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