スペイン中央部サラマンカに近い小さな村に住む初老の男アレハンドロ(エクトル・アルテリオ)は、妻の死後、孤独のうちにオペラとチェスに明け暮れていた。ある日森の中でGの署名の付いた謎のような言葉を記した紙片を見つけ、その署名の主を探すために村の教会に友人のエラディオ神父(ルイス・ポリティ)を訪れる。Gとは、小鳥をこよなく愛する13歳の少女ゴジータ(アナ・トレント)のイニシャルだった。彼女の大人びた眼差しに魅せられたアレハンドロは、いつしか親子以上に年齢の離れた彼女を愛するようになり、二人は互いに愛を誓い合う。だがそれはいつしか村中の噂の的となり、ゴジータはアレハンドロから引き離されて、遠くの親戚の家に預けられることになった。アレハンドロから愛の証として渡された「認識票」を父の上司である警察署長(アグスティン・ゴンザレス)に取り上げられたゴジータは、別離の日アレハンドロの胸で泣きながら「あいつを殺して!」と訴えた。「君を愛しているが、人は殺せない」と寂しく答えるアレハンドロだったが、彼の決意は二人を永遠の別れへと導いていくのだった--。