ジャマイカの貧しい農村から大都市キングストンに歌手のスターの座を夢みて出てきた青年アイバン(J・クリフ)は、都市の冷酷な現実に直面する。職は見つからず、レコード会社のオーナー・プロデューサーのヒルトン(B・チャールトン)のオーデションさえ受けられない。やっとのことで母の知人である牧師(B・キーン)のもとで仕事をえる。しかし牧師の養女エルザと恋に落ちたことから牧師の嫉妬をまねき、教会から追い出されてしまう。追いだされたアイバンは、ある男にナイフで傷を負わせ、逮捕されたりするが、偶然のきっかけで、ヒルトンのためにレコードを吹き込むチャンスに恵まれる。その曲が自作自演の“ハーダー・ゼイ・カム”である。ヒルトンはそのレコードを気に入り、アイバンは契約書にサインする。彼のレコードは出るには出たがヒルトンににらまれたために、ラジオにもかからず、ヒットのきざしも見えない。そのうちアイバンはマリファナの密売組織に加わる。しかし顔見知りのホセが警察に通じている男だったため密告され、そのあげくに警察官を射殺してしまいジャマイカ一のおたずね者となる。ヒルトンはこの事件を材料にレコードを大ヒットさせ、一方アイバンは、一般の人々の同情と想像力をかき立て人々の英雄となる。しかし必死になった警察によって、キューバに脱出しようとしたアイバンは包囲されてしまう。その包囲している警察官の真只中に、アイバンは飛びだしていくのだった。