香港。とあるビルの一室。ダイヤモンドの闇取引きが行なわれている最中、一人の敏捷な身のこなしの男が、隣のビルに立つと、セットされた捕鯨銃を放った。見る見るうちに、伸びるワイヤに滑車ごと体をくくりつけた彼は、二派のギャングの間に入ると彼らを殴り倒しダイヤを、まんまと盗んでしまった。彼は“スパイダーマン”と呼ばれるチンピラ強盗で、本名をサム（サミュエル・ホイ）という。彼は、相棒、ジゴロのジョー（ディーン・セキ）にダイヤを渡し、用意されたモーター・ハングライダーでその場を去った。残されたギャング団は、早速、イタリアのゴッドファーザーに連絡。立腹した彼は国際的な怪盗・白手袋（ロバート・ヒューストン）にダイヤ奪回を命じた。一方、香港警察も乗り出し特別捜査班を設置。国際警察からは、香港の鋭腕刑事コージャック（カール・マック）が呼び戻され、“男女”と言われている若い女刑事ホー（シルヴィア・チェン）とコンビを組むことになった。その彼女、コージャックを出迎える途中で銀行強盗の計画を察知、見事逮捕するという活躍ぶり。さらに、コージャックは白手袋をマークし、女刑事はサムを見張った。サムは、女刑事をまんまとまくと、ジゴロ・ジョーと会い、盗んだダイヤの隠し場所を問いただした。「俺の女二人に隠し場所をイレズミした」というジョーだったが、そこに地巡りのグループ“マッドマックス”一味が現われ、彼は海底深くに姿を消した。かろうじて逃げのびたサムも、待っていたコージャックに捕えられるが、逆にコージャックに協力してダイヤの行方を追うことになってしまう。イレズミの女を一人探し出しその写真を撮ることに成功するが“マッドマックス”の襲撃を受け危ないところを白手袋に救われる。彼も、ダイヤの行方を探っているからだ。この仕事にイヤ気を感じたサムは、部屋を出ようとするが、そこに女刑事の美人の妹（キャロル・ゴードン）が現われ、一目惚れした彼は、思いとどまって協力を続けることにする。ジョーの二人目の女はプリマだった。彼女のイレズミ撮影も成功し、ダイヤの隠し場所が明らかになった。海底からダイヤモンドを引き上げるサムとコージャック。二人の間には友情が芽生えていたのだ。とその瞬間、白手袋一味が攻撃をしかけてきた。銃弾を受けるコージャック。怒ったサムは全力をふりしぼって戦い、ダイナマイトで敵を爆死させた。救急車の中で動かなくなったコージャックを見てサムは悲しむが、コージャックは突然笑顔を見せるのだった。