ルイ14世予備校のルシェ校長(マリア・パコーム)は怒り狂っていた。というのもバカロレアの合格率がゼロで、しかもそれがテレビを通じてフランス中に知れわたってしまったのだ。そこで今年こそ生徒たちを甘やかすのを止めようと、教鞭をとっている夫レオン(ユベール・デシャン)、娘マリリン、体育教師ブリュスともども徹底的にシゴクことを決意。一方、その生徒たちはというと、これまたユニークな連中ばかり。恋人のカロリーヌ(フランソワーズ・ミショー)と一緒に予備校へ通えるので不合格は大歓迎のジュリアン(フィリップ・タッシーニ)。バイクを盗まれ頭に来ているガエタン(G・ブルーム)、その彼から盗んだバイクを何食わぬ顔で本人に売りつけるグラフィティ(パトリック・ローラン)。誰でも平等に愛してしまうジャンヌ(カトリーヌ・エラルディ)。某発展途上国元首のたよりない後継者オノレ。そしてリーダー格はあらゆる校則を無視するベベル(ダニエル・オートゥイユ)だ。ベベルと校長の攻防戦は激烈を極め、トイレで煙草を喫っていて探知機でバレてしまい校長にビンタを食らうと、今度はトイレのノブに電気を通して校長を感電させて復讐。また、トイレのプレートを校長室につけたために、そうとは知らないオノレが校長室で用を足してしまう。さらにベベルはクラスメートと組んで、マリリンやブリュスらにも攻撃を仕掛ける。そんなわけで当然のごとく彼らの成績はあがらない。業を煮やした校長は新兵器“勉強マシーン”を導入。マシーンの質問に答えられなかったら備えつけの強烈なパンチが飛んで来るのだ。おかげで生徒たちは心身ともにガタガタ。ついにベベルたちは予備校爆破を計画。もちろん軽いオドシのつもりだったのだが、とんだハプニングで本物の爆弾が爆発、学院は全壊してしまった……。この事件で裁判所が生徒たちに下した判決は、バカロレアに合格したら無罪、不合格の者は即、刑務所行きというキビシイものだった。合格するにはカンニングしかないと、親子ともどものカンニング大作戦を展開。さて試験の当日。日頃彼らに泣かされているグロッセ警部(ミシェル・ガラブリュ)の厳しい監視の下、あの手この手のカンニングの秘術を駆使した彼らは、この難関を見事に突破、全員、めでたく合格する。