ブルターニュ地方の小さな海岸ぞいの町。ルイーズ(シモーヌ・シニョレ)とジル(ジャン・ロシュフォール)は、仲のよい姉弟。オールドミスのルイーズは、車椅子の生活を送る身障者のジルを世話することに苦痛よりも、幸福を感じている。そんな2人と接触があるのは、隣に住む婦人イベット(デルフィーヌ・セイリグ)だけ。彼女は、毎朝パンと新聞をもって姉弟の家を訪れ家族のように親しんでいる。ある日、何を考えたのかルイーズが地方新聞に、“ベアトリス”という仮名を使い文通相手を求める広告を出す。そして、彼女の要望に答える魅力ある手紙が寄せられる。しかし、その手紙の差し出し人は、なんと弟のジルであることがわかる。ルイーズは、愛を感じはじめていた手紙の相手が弟であると知っても、文通を続けた。そんなある日、彼からの手紙で、彼がイベットと結婚することに決めたことを知る。しかし、彼女にはそれをとめることはできない。弟の幸福を願いながら結婚式にのぞむルイーズ。その日、ジルはルイーズのハンドバッグに入っていた私書箱カードから、手紙の相手が姉だったことを知るのだった。