のどかなオブローモフカ村で青春期を過ごしたオブローモフ(オレーグ・タバコフ)がペテルブルグに移り住んで12年がたち、彼も30歳をすぎようとしていた。彼は、一日中部屋に閉じこもったままで外にも出ず、食べるためだけに起きるという生活を送っていた。彼とは対称的に、幼なじみのドイツ系ロシア人シュトーリツ(ユーリー・ボガトィリョフ)は、今では優秀な官吏として精力的に人々と接する日々を送っていた。シュトーリツは、相変わらず寝てばかりいるオブローモフの生活態度を“オブローモフ主義”と呼び、彼の無気力さを変えさせようとした。ある日、シュトーリツは、知人の娘オリガ(エレーナ・ソロヴェイ)をオブローモフに紹介する。意外にもオブローモフは、オリガに夢中になり、これまでの彼の生活に変化が生じる。そんな頃、シュトーリツがパリに旅立ち、その間に、オブローモフとオリガの仲も進展する。しかし、消極的な彼は、本心をオリガに告げることができず、彼女の心を完全につかむことはできなかった。やがてシュトーリツが戻り、彼はオリガと結婚する。そしてオブローモフは、元の生活に戻り、平凡に結婚し、ひっそりとその生涯を終えるのだった。