ベルギーのテニスクラブに所属する15歳のジュリー(テッサ・ヴァン・デン・ブルック)。その実力によって奨学金を獲得し、いくつもの試合に勝利してきた彼女は将来を有望視されている。ところがある日、信頼していた担当コーチのジェレミー(ローラン・カロン)が指導停止となり、突如クラブから姿を消す。ジュリーの周囲では、彼の教え子であるアリーヌが不可解な状況下で自死した事件を巡り、不穏な噂が立ち始めていた。ベルギー・テニス協会の選抜入りテストを間近に控えるなか、クラブに所属する全選手を対象にジェレミーについてのヒアリングが行われる。彼と最も近しい関係だったジュリーにとって大きな負担がのしかかるが、彼女はテニスに支障を来さないよう日々のルーティンを崩さず、トレーニングに打ち込み続ける。だがジュリーは、なぜかジェレミーに関する調査には沈黙を続けるのだった……。