若い画家ディノ(ホルスト・ブッフホルツ)はアパートの1人暮らしで、金が無くなると、大金持ちの母親のところへ無心にいく、いい身分の青年だ。ある日ディノは老画家のモデルをしている娘セシリア(カトリーヌ・スパーク)に会った。数日後老画家は死んだ。セシリアと情痴の果てに死期を早めたというのだ。ディノはそんな老画家に興味をもって、そのアトリエに入ってみた。そこには、ちょうど荷物をとりにきたセシリアがいた。ディノはセシリアを自分の部屋にまねき、モデルにしたあげくその夜セシリアを抱いた。彼女の態度はその幼い顔に似ず大胆だった。ディノはしだいに、セシリアとの情事におぼれていった。しかし将来のことを思うと、いたずらにセシリアとの交際を続けていくわけにもいかず、ディノはセシリアと別れるために、旅に出ようとした。しかし途中セシリアが見知らぬ男と歩いているのを見て、再びセシリアに対する慕情が燃えたち、旅行を思いとどまった。ディノは男のことについて、再三再四セシリアを問いつめたが、セシリアはシラをきるばかりか、逆にそんなディノを非難し、別れるというのだった。業をにやしたディノはセシリアを家に呼んで、金の力で結婚を迫った。しかしセシリアは結婚を拒絶したばかりか、例の男と旅行に出てしまった。半狂乱になったディノは、自動車を暴走させ、自殺を計った。しかし、ディノは命をとりとめた。正気を取りもどしたディノは今度こそ、セシリアと別れられると思った。退院したディノはアパートにもどった。そこにはセシリアが待っていた。が、ディノの心はもう動かなかった。