精神科医のクラーク博士(バート・ランカスター)は州立の精神薄弱児施設、クローソーン訓練学校の校長だった。博士は訓練と教育に重点を置き、普通の寄宿学校に近い雰囲気を作り出すという新しい行き方を採用していた。その頃ジーン(ジュディ・ガーランド)が音楽教師として赴任してきた。彼女は子供扱いがうまかったが、とりわけルービン少年とは仲よくなった。ルービンは、特別に知能の遅れている子供ではなかったが、幼稚園に通っていた頃、友だちから馬鹿扱いされたことや、離婚した両親が、あまり目をかけてくれないことなどが原因して、性格がゆがめられていた。そんな彼を母親に会わせようと、ジーンは独断で母親を学校へ呼んだ。しかし、母親は興奮して子供に会うことを拒み、博士もまた、今の状態で会わせることに反対した。帰りがけた母親をルービンは見つけた。後を追ったが追いつくはずがない。その夜ルービンは脱走した。翌朝、警官に発見され、学校へ連れもどされた。ジーンは辞職を申し出、同時にルービンを養子にしたいと言ったが博士に拒否された。ルービンの父親が学校にやって来た。その頃学校では感謝祭が行われ、朗読したルービンは仲間たちから賞讃の拍手をあびた。それをみた父親は、息子には自分で何かが出来るという自信が必要なんだということに気づいた。そして博士は言った、「小さな勝利をつみ重ねていく果てしない戦い、そして、その勝利への努力のつみ重ねこそ、この子供たちには尊いのだ」と。