今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は

きょうのそらがいちばんすきとまだいえないぼくは|----|----

今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は

レビューの数

97

平均評点

78.2(397人)

観たひと

496

観たいひと

33

(C)2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / ドラマ
製作国 日本
製作年 2025
公開年月日 2025/4/25
上映時間 127分
製作会社 吉本興業=NTTドコモ・スタジオ&ライブ=日活=ザフール=プロジェクトドーン(製作幹事:吉本興業/制作プロダクション:ザフール)
配給 日活
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督大九明子 
脚本大九明子 
原作福徳秀介
(「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(小学館刊))
プロデュース中村直史 
古賀俊輔 
製作藤原寛 
吉澤啓介 
永山雅也 
古賀俊輔 
松本光司 
プロデューサー中澤晋弥 
黒田優太 
松浦ちひろ 
共同プロデューサー馬場省吾 
長坂淳子 
撮影中村夏葉 
美術橋本泰至 
装飾貴志樹 
音楽プロデューサー田井モトヨシ 
挿入曲スピッツ
(「初恋クレイジー」(Polydor Records))
劇中歌蛭子和典
(「倍音そうる」)
山合圭吾
(「日に日に」)
録音小宮元 
音響効果渋谷圭介 
照明常谷良男 
編集米田博之 
衣裳宮本茉莉 
ヘアメイク遠山穂波 
DIカラリスト河原夏子 
ラインプロデューサー梅本竜矢 
制作担当大塚博之 
助監督成瀬朋一 
VFXスーパバイザー田中貴志 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演萩原利久 小西徹
河合優実 桜田花
伊東蒼 さっちゃん
黒崎煌代 山根
安齋肇 マスター
浅香航大 さっちゃんの父
松本穂香 夏歩
古田新太 佐々木

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

お笑いコンビ『ジャルジャル』の福徳秀介が小説家デビューを果たした青春恋愛小説を、「私をくいとめて」の大九明子監督が映画化。冴えない日々を送る大学生・小西は、ある日お団子頭の桜田の凛々しい姿に惹かれて、声をかけ意気投合するが……。主人公の小西徹を「朽ちないサクラ」「世界征服やめた」の萩原利久が、小西が惹かれる同級生の桜田花を「ナミビアの砂漠」「あんのこと」の河合優実が演じる。2024年第37回東京国際映画祭コンペティション部門公式出品作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

小西(萩原利久)は思い描いていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送っていた。学内唯一の友人・山根(黒崎煌代)や銭湯のバイト仲間・さっちゃん(伊東蒼)とは、他愛もないことでふざけあっていた。ある日の授業終わり、お団子頭の桜田(河合優実)の凛々しい姿に目を奪われる。思い切って声をかけると、拍子抜けするほど偶然が重なり急速に意気投合。会話がはずむなか、毎日楽しいと思いたい、今日の空が一番好きと思いたい、と桜田が何気なく口にした言葉が胸に刺さる。その言葉は、奇しくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じで、桜田と出会えた喜びにひとり震える。ようやく自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える衝撃の出来事が二人を襲う。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2026年2月号増刊

日本映画ベスト・テン:

2025年6月号

REVIEW 日本映画&外国映画:「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」

2025年5月号

試写で見て「これゼッタイ、公開されたら映画館で見ること決定!」の映画:「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」インタビュー 福徳秀介(ジャルジャル)[原作者]

2025年4月号

次世代への映画推薦委員会 今月の推薦作品:「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」

キネマ旬報増刊 キネマ旬報NEXT Vol.61 ジェシー 「お嬢と番犬くん」

The Rules Of Romantic Comedy ロマンティックコメディの法則:初共演の萩原利久と河合優実の間に存在する“セレンディピティ的”共通項 「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」

2026/07/18

2026/08/28

60点

レンタル 


個人的趣味嗜好

ネタバレ

物語の中盤あたり、伊東蒼の巧まざる演技が光る夜道での告白シーンが秀逸で胸にグッと迫ってくるものがあった。ただ映画としてはそれ以上でも以下でもなく、なんだかクセ強よでリアリティの感じられない主人公二人にまったく魅力を感じられなかった上に、ドラマ展開も語り口も配役も音楽もイマイチ個人的趣味嗜好に合わなかったのが正直なところ。

2026/07/17

2026/08/14

64点

選択しない 


この映画の監督脚本はズルい、とまで言わない僕は

ネタバレ

関西大学を舞台にしているのは珍しい。
青年(萩原利久)が一目惚れした女子学生(河合優美)と話をするようになるプロセス自体には新味がないのだが、二人の話の中身がレストランのメニュー名の由来など身近な話題をダシにした批評論として面白いので、とりあえず観ていく。これは原作のスケッチの巧さが効いているのだろう。
青年がアルバイトをしている銭湯清掃には相棒がいて、出町柳に在る大学の女子学生サチ。演じるは伊東蒼で、彼女は出演シーン毎にメリハリの効かせ具合が抜群だった。その白眉が青年への告白シーンである。
サチがアルバイト帰りに青年に告白する。青年に恋人ができたことを聞いて、その前に自分が告白しておけば良かった、と後悔の念を抱きながらの独白になる。これが見もので、時間にして10分近くになる。懸命に言葉を紡ぎ出しながら、喋り終えて、「明日は普通に会おう」と手を振って暗闇の中に消えていく。
サチを演じた伊東蒼がアルバイト先の風呂場での踊るような振る舞いから、帰り際の長い告白まで、軽妙な初々しさに切なさも滲ませて突出した迫力を見せた(2025年キネマ旬報助演女優賞受賞)。
そのために、萩原利久と河合優美が語り合う日常批評の描写から、一挙に伊東蒼が見せる恋の揺らめきにドラマとして重心が移行する。
ちょうど、ドラマの重心が移行した所で、河合優美が青年に対するネガティブな感情を初めて見せる映像が挿入される。この場面は何なんだろう。河合優美がスナックのカウンターめいた所でどこかの女性に、青年の鈍感さや勘違いを愚痴っているのだ。
突然の河合優美の別の顔を見せられて、このワンショットの思いがけない描写をどう意味付けたらいいのか戸惑った。一体この女子学生の正体は何者なんだ。突然ラブロマンスものがサスペンスもの、もしくは心理劇に転調させるのだろうか。「サイコ」(ヒチコック監督)の前半の逃亡劇が突然流れを変質させるあの手かと思った。一体どこへ話を持っていくつもりなんだろう。
一方、サチはと言えば、告白以来、バイト先に顔を見せなくなった。「明日は普通に会おう」と自分から言っていたのに、何なのだ。「明日」はとっくに過ぎているのに、未だサチは顔を見せない。
訳の分からない状態が続く。
河合優美が別の顔に見えたのは、デートを袖にされたために起きた青年の妄想と決めてかかるのは何だか客観性がないなぁ、でも、それが一番合理的な解釈かなぁと思ったりするが、はっきりしない不安が続く。サチの家を訪ねる場面で、不安は解消されることになる。
でも、河合優美の意外性を見せられてからサチの家に至るまでのこちらの不安を脚本家と演出家はどう処理するつもりだったのだろう。この曖昧感のままで映画を見続ける私はある種の混乱と不安と少しばかりの怒りを抱えた状態に置かれていた。
原作も同じように仕組まれているのか、気持ちの安定を求めて目を通すことにした。
原作の方は約束をすっぽかされた青年の妄想であることが明快だった。その流れを私は映像からは見失っていたのかと、改めて映画の方を繰り返し見直したのだが、映像での展開は彼の妄想場面だと描ききれていない...と思う。
全ての謎が解けた今になって思うのは、伊東蒼の演じたサチの造形が素晴らしい出来栄えだったので、なおさら、河合優美の裏の顔が青年の妄想であると明確に描いてほしかった。なぜそうしなかったのか。
観ていて不愉快になったので、青年と同じように私も妄想に陥って思う。話が分かりやすくなることを恐れるほど監督は前衛ぶった小物ではないと今まで思っていた。どうしてあの場面が妄想シーンと言えるのか、何でそんなに混乱させる映像にする必要があったのかと、頭を抱える私なのでした。

そもそも、映画で理解できなかった部分を補う意味で原作に当たるのは邪道もいいとこだ。そんなことをしなければ映像が理解できないために原作を読もうとしているとき、虎の巻やアンチョコで手短かに答え合わせをしようと邪の道に入る自分を思い知る。観客をそんなコンプレックス気分に陥らせる映像化は失敗だと言っておきたい。
何でこんなに誤解を生むような分かりにくい編集にしたんだろう。意図的に観客を曖昧な状態にして引っ張るのなら、それを回収して観客にカタルシスを与えるシーンがあっても良かった。そうすれば、河合優美は伊東蒼にドラマの重心を持っていかれたままにならなくて済んだはずだ。
これは監督の計算違いだったということか。それともどこかに私の見落としがあったのだろうか。大久監督はこれまでの作品で、こんな曖昧さで引っ張るようなハッタリめいたことをしたのを見たことがない。

河合優美と会えなくなって意気消沈した時期から青年は跛行していた。これもよく分からない。どうしてなのか。原作を読んで初めて意味が分かった。

そもそもこの映画を観ている時、私の集中力が切れていたということなのだろうか。それを棚上げにして、監督と脚本を非難しているのだろうか。だんだん弱気になってきて自罰的になってくる。これからは、加齢とともにこういう不満が多くなって、私はあちこちの映画を非難しまくるのだろうか。その意味で、この映画は私にはあまり楽しくはなかった、伊藤蒼を見られたことを除いて(そう言えば、3年前に「恋は光」のレビューで、伊東蒼についてひと言触れたことを思い出した)。

2026/07/16

2026/08/02

93点

映画館/東京都/キネカ大森 


脇役の方が魅力的

この映画を観て。さっちゃん(伊東蒼)を好きにならないのは難しい

2026/07/16

2026/07/25

78点

映画館/東京都/キネカ大森 


役者冥利の映画

初見の大九監督。パッとしない男子大学生のカレッジ青春恋愛物語。
テンポよく見せるところと、主要3人それぞれの見せ場をしっかり用意している。見せ場とは「それぞれの告白」だ。
伊東蒼演じるさっちゃんの告白は特に胸に響く。いきなり5分くらいの長芝居が始まり映画が一変する。もっと彼女を観ていたかった。
河合優実演じる花の独白もいい。
主人公(萩原利久)の告白はピンとこなかった。脚本上の問題だろう。詰めが甘かったと思う。
映画の楽しさは役者の演技を引き出すこと。役者冥利に尽きる。大九監督の真骨頂か。

2026/06/27

2026/06/27

78点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 


クソな自分として生きること

台風が近づいてるので出かける予定を全部キャンセルして、家で映画。

「急に具合が悪くなる」が強烈だった黒崎煌代を、引き続き追っかけてみます。これ、大分弁?最初関西弁しゃべってるのかと思いました(私は大分出身)。明るくて素直な人柄、なんか昔のフォークっぽい服の選び方とかで、南こうせつ的(彼も大分出身)。彼なら主役のクールな感じの青年も上手にやれそうだけど、逆はないかも。いろんな役をどうこなしていくか、これから楽しみだなぁ。

萩原利久のちょっと大勢の人が苦手そうな感じは、原作者の雰囲気に合ってる気がします。河合優実は群れない凛とした空気があって、人混みの中に発見して恋をする相手として「なるほど」感があります。

そして、伊藤蒼はやっぱり不幸でけなげな少女。すごくうまくてすごくいいんだけど、彼女が強くて屈託のない人を演じる機会はあるんだろうかと心配になります。

オムライスを頼まれたくないカフェのマスター安西肇、底がなさそうな笑顔といろいろある事情がじわっといいですね。

この映画でも、出会ってわりとすぐに朝まで話しながら歩く二人が登場して「急に具合が悪くなる」と同じなんだけど、これは大事な人と出会ったときの二人の行動として普遍的で、同性間で恋愛対象でなくても起こりうるという可能性をあの映画で知りました。

いろんな「好き」があると思うけど、相手と自分が共通の生活を楽しみにできなければ、好きでも付き合わないほうがいい、と思えるくらい大人になったので、熱烈に好きな人に振られてダメージを受ける感じがもうわからなくなってる。でもこの作品は、人を傷つけることは、自分に正直にいようと思う限り起こりうることで、だけど起こってしまったときに、自分を変えようとか表面的な取り繕いをしないで、クソな人間として自分を受け入れて生きていく、ということを描いたのですね。もっと若い頃は、誰かを傷つけても(私のせいじゃない)と思おうとしたり、何か責められると反省して違う自分になろうとしたりしたけど、結局クソじゃない人はたぶんあまりいないし、クソの自覚がないと本当に人に優しくはできないとも思います。自分が嫌いな人は人を愛せないというし。

恋愛を描いているけど、そういう、生きていくための自覚が一番真ん中にある映画でもあるな、と思いました。

2026/06/21

2026/06/21

76点

テレビ/有料放送/WOWOW 


セリフが一番の魅力

終わってみれば珍しくないストーリー展開だったことがわかるのだが、途中の流れは先が見えなくて、繰り広げられる会話も新鮮で、毛並みの違う青春劇を見せられている気になる。一つのクライマックスが真ん中にきて、それを起点としてまた流れが変わっていき、最後はどのような感情を抱けばいいのか、よくわからない到達点にへ。演技達者な主人公たちが本作を支えているのは確かだが、彼らによって紡がれるセリフがやはり一番の魅力。