水橋研二

|Kenji Mizuhashi| (出演)

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本名
出身地 東京都
生年月日 1975/01/13
没年月日

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東京都の生まれ。都立光丘高校を卒業後、美容専門学校に通い、1996年の木澤雅博監督「33 1/3 r.p.m」で俳優としてデビュー。70年代の東京で、先の見えぬ日常を送る青年をリアルに演じた。居酒屋見習い役が初々しい西山洋一監督「ぬるぬる燗燗」96、マザコン気味の息子に扮した佐藤寿保監督「やわらかい肌」98、眼帯姿の富江信者を怪演する及川中監督「富江」99などの作品を経て、塩田明彦監督「月光の囁き」99に主演。自らの歪んだ性癖に向き合い、恋人を不器用なほど一途に愛する青年を真摯に力演して、一躍注目を浴びる。その後も、死の誘惑に導かれるように自殺を遂げる青年に扮した黒沢清監督「回路」01、般若心経を唱え続けるシャブ中毒の囚人役が光った三池崇史監督「天国から来た男たち」01、デザイナーの卵の葛藤を等身大に表現した行定勲監督「ロックンロールミシン」02、新薬投与実験の恐怖を体現した葉山陽一郎監督「サル」03など、一筋縄ではいかない役柄に挑み続ける。2004年の山下敦弘監督「くりいむレモン」04では、血の繋がらない妹との禁断の愛に苦悩する大学生を好演。独特の甘い声を武器に声優をつとめた新海誠監督のアニメーション「秒速5センチメートル」07では、長年に渡りひとりの女性を愛し続ける主人公の心の彷徨を妙演して好評を博した。さらに、坪田義史監督「美代子阿佐ヶ谷気分」09では、創作のためには生活の一切を捧げる無頼の漫画家の壮絶な半生に、鬼気迫る演技で肉迫した。こうして映画を軸にしつつ、NHK『水の中の八月』98、『日曜日は終わらない』99、フジテレビ『これでいいのだ!!・赤塚不二夫伝説』08、『名前をなくした女神』11などのテレビドラマや、『バット男』04、『リア』09、『甘え』10など舞台でも活躍。社会通念からは逸脱した役でも共感できる人物へと昇華させる魅力を持った役者である。

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2004年10月上旬号

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