EO イーオー

いーおー|EO|EO

EO イーオー

レビューの数

42

平均評点

72.8(173人)

観たひと

239

観たいひと

30

(C)2022 Skopia Film, Alien Films, Warmia-Masuria Film Fund/Centre for Education and Cultural Initiatives in Olsztyn, Podkarpackie Regional Film Fund, Strefa Kultury Wrocław, Polwell, Moderator Inwestycje, Veilo ALL RIGHTS RESERVED

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ヒューマン / ドラマ
製作国 ポーランド=イタリア
製作年 2022
公開年月日 2023/5/5
上映時間 88分
製作会社 Skopia Film=Alien Films=Polwell=Moderator Inwestycje=Veilo Ewa Zylka
配給 ファインフィルムズ
レイティング 一般映画
カラー カラー/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ポーランドの巨匠、イエジー・スコリモフスキ監督が、ロベール・ブレッソンの「バルタザールどこへ行く」にインスパイアされ、EO(イーオー)という名のロバの放浪の旅を通して、その魂の純真さと、人間のおかしさや愚かさを描き出した、美しくも哀しい現代の寓話。サーカス団で平穏に暮らしていたEOは人間たちの都合でサーカス団を追われ、やむなく放浪の旅に出る。ミハウ・ディメクが撮影したポーランドからイタリアへと至る雄大な大自然、臨場感あふれるカメラワーク、パヴェウ・ミキェティンによる印象的な音楽に導かれ、観客はEOの旅を見守りつつも、ある時はEOの目線で予期せぬ荒波を潜り抜ける。第75回カンヌ国際映画祭にて審査員賞、作曲賞受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバのEOは、心優しきパフォーマー、カサンドラ(サンドラ・ジマルスカ)のパートナーとしてサーカス団で生活していた。だが、ある日、サーカス団が動物愛護団体から糾弾されたことを機に破産、どこかに連れ出されてしまう。予期せぬ放浪の旅のなか、EOの前に善人と悪人が立ち現れる。乗馬クラブの面々、農家や子どもたち、ポーランドのサッカーチーム、イタリア人司祭のヴィトー(ロレンツォ・ズルゾロ)、伯爵夫人(イザベル・ユペール)らと出会うEO。一頭のロバの目から見える世界とは、そして、そこから我々に投げかけるものとは……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024年2月号増刊

外国映画ベスト・テン:

2023年6月上旬号

REVIEW 日本映画&外国映画:「EO イーオー」

2023年5月上・下旬合併号

異次元のフィルムメーカーたち ソクーロフ、スコリモフスキ、ゴダール:イエジー・スコリモフスキ 「EO イーオー」 エッセイ

異次元のフィルムメーカーたち ソクーロフ、スコリモフスキ、ゴダール:イエジー・スコリモフスキ 「EO イーオー」 作品評

UPCOMING 新作紹介:「EO イーオー」

2024/04/21

2024/04/21

75点

レンタル 
字幕


素晴らしい表情?

イエジー・スコリモフスキ監督です。
ロバが主演のロードムービー。このロバの演技が素晴らしい。それらしい表情をしているように見えてしまうのが、凄い。サッカーチームの幸運のロバになるシーンが好きかな。決して、幸せな旅では無いけど、好きだな。

2024/04/09

2024/04/09

63点

レンタル 
字幕


何の寓話でしょう

2024年4月9日に鑑賞。DVDにて。1時間28分09秒。スタンダード・カラー。HAN WAY FILMS=SKOPIA FILM=ALKEN FILMS=FALE LOKI KOKI=M GRUPA MODERATION=VEILO。ポーランド語発声。一部、英語、イタリア語。

若い男「今まで大量の肉を食べて来た。サラミも食べた。ロバ肉のことだ」「動物愛護」この辺りがテーマでしょうか。

馬とEOを運搬していた運転手(この男は英語とポーランド語を話している)がサービスエリアで空腹の黒人女にちょっかいを出し、その後でフードの男に喉を切られて死ぬ。ここはどういう意味でしょう?

サッカーのフーリガンたちに襲撃されたEOが瀕死の重傷になる。そこで「バッタのような四足歩行ロボット」が現れる。これは何? EOが見た夢か。

ラストはイタリア人の夫人とその継息子(EOを実家に連れて来た)のエピソード。ここもどういう意味でしょうか?

そしてEOは、肉牛の群れと一緒に屠畜場へ入って、画面が黒くなって「切断音」がして、屠殺されてしまう。

2024/03/24

2024/03/25

75点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


あまり観たことがないタイプの作品でした

スタンダードサイズ
映像のタッチ
カメラワーク
音楽
全て素晴らしいですね
目と耳が釘付けでした

ロバは権力者に翻弄される
われわれ市民みたいな気がしました

2024/02/07

2024/02/13

69点

VOD/U-NEXT 
字幕


パン屋じゃないんか

趣向は新しいし、映像も素晴らしかったけど…実験的な作品としか感じなかった。
序盤から幻想的な映像表現、大仰な劇伴、そしてロバ。噛み合わないように感じたトライアングルは、結局最後まで自分には嚙み合いませんでした。

2024/01/02

2024/01/10

75点

レンタル 
字幕


ロバートという名なら訳語に困る。

ネタバレ

映画も文芸も人間を描くことで成り立っているはず。それならば一頭のロバを主人公にした映画なら、どう
なるのだろう。しかしロバの自我や共同体には興味がない。しかもロバの自我を映像として表現できるのか。
そこはそこ、心配はいらない。ロバの視点を通して、様々な人間ドラマを観ることが出来る。EO、賢いぜ。

ロバのEOはポーランドのサーカスの一員、カサンドラに導かれ演目をこなす。動物愛護団体から抗議を
受ける今どきの風潮で、サーカスは破産。EOは他の動物たちと業者に売り払われた。
EOはサラブレッドを飼育する厩舎に連れてこられた。雑役を担当するが、サラブレッドとの格差は歴然。突然、
トロフィーの棚を倒して厩舎から追い払われる。とある農場へ売られたが、そこで男のバイクに乗ったカサン
ドラと感動の再会。EOはバイクを追いかけて農場を去る。
しかしバイクに追いつけるわけもなく、各地をさまよう。フリーキックの大一番となったサッカー場に出てしまう。
EOは前足でフィールドを掘り、叫ぶ。フリーキックはゴールポストにあたりゲームセット。勝ったチームは、EO
をラッキーシンボルとして持ち上げる。しかし負けたチームは、祝勝会に乱入し、EOを殴る蹴るの暴行をする。
人間の方がよっぽど動物的。苦笑いのシークエンスとなった。
さらにEOはトラックの運ちゃんや神父になり損ねた男などと遭遇して、旅を続ける…。
ロバのEOの視点に徹し、人間喜劇を観察することとなる。カメラを主観映像としたり、ドローンを使ったり、
セリフのない主人公として充分は活躍をさせた。

イエジー・スコリモフスキ監督は、1964年のロベール・ブレッソン監督の「バルタザールどこへ行く」に触発
されたという。ロバのバルタザールの所有者は、映画の中で様々な人の手に渡る。しかも過酷に扱われる。
EOもバルタザールも受難のロードムービーになる。受難を描くことで宗教的な美しさを獲得する。
ヒーロー映画ばかり観ていていると、こういうメッセージは読み落とすことになる。
面白い映画は、いろいろあって楽しみは無眼だ。

2024/01/08

2024/01/08

70点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


自由を得たロバ

「11ミニッツ」が”犬死に”を描いた不思議な映画として強烈な印象を残したスコリモフスキ監督。今度はロバ??ロバってすごく可愛いけど、どうもちょっとおまぬけなイメージがあります。この子を彼はどうしようというのか。「バルタザールどこへ行く」で泣いた、とあるので、動物愛にあふれた作品であることは間違いなさそうです。

EOくんは”かわいそうなサーカスのロバ”だったのが解放されて、あちこちにふらふら出かけて人間のろくでもない営みを目撃する。ユペールせんぱい演じるカルトにつかまって逃げ出したのはいいけど、なぜか肉牛と思われる群れの中に取り込まれてしまい、また囲い込まれる運命に。

サーカスの動物は本当にかわいそうなのか?外で暮らすようになったら何が起きるのか?という疑問から想像をふくらませた映画なのかな。

ものごとの因果関係を想像できるのは人間だけらしい。(類人猿のごく一部の個体もこの能力を持つらしいけど)バルタザールもEOも、おそらく「今」だけを考えて一生懸命に生きてるんだろう。

ロバは可愛いし、なんとなく物悲しいけど、いまひとつこの映画の趣旨がストレートには迫ってこなかったです。。。この監督の作品はいつもちょっと難しいな。