登山家の栗城さんを描いたヒューマンドラマ。
29分の短編ながら、全編変ネパールロケでお金がかかっている。
グリーンバックの撮影が多い中、海外ロケはやはり迫力が違います。
主演は阿部純子さん。
エベレストで遭難した兄を捜しに行くというストーリー。
登山は素人でしょうから、兄のためとはいえ、苦しいながらに登山する姿にリアリティーを感じました。
監督は現在公開中の『ぜんぶ、ボクのせい』の監督。
ぜんぶ、ボクのせいは辛口評をしたのですが、本作は兄への想いが伝わってくる内容で良かったです。
さて、この日はトークショー付き。
監督、撮影監督の岸建太郎さん、栗城さんの友人の外所一石さんが登壇。
一石さんが災害支援のプロジェクトがあり、ネパールで栗城さんと支援したとのこと。
監督の『ノイズ』という作品の上映会に栗城さんが来ていただいたとのこと。
そこで意気投合したのが、本作の始まりとのこと。
小橋賢治さんと栗城さんはすでに知り合っていたそうです。
栗城さんの最後のエベレスト挑戦の前に集まったのが最後だったそうです。
登山のドキュメンタリーを撮影した時に栗城さんが亡くなる一週間前に監督が体調が悪くなり、ドクターヘリで運ばれ、帰国した時に訃報を聞いたそうです。
栗木さんが亡くなったことでドキュメンタリーができなくなったとのこと。
それをなんとかしたいと思い、ムーンシネマプロジェクトに応募し、グランプリで500万円を獲得して本作を作ったとのこと。
阿部純子さんの撮影シーンは、たまたま1年後の命日になったそうです。
実際に登った道を阿部純子さんが歩いたそうで、小橋賢治さんや阿部純子さんにお話して演技をしてもらったそうです。
マンさんに出演していただいたのも感慨深く、家族というのは嘘がないと思うとのこと。
ドキュメンタリーを撮っているようだったとありました。