ある男

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ある男

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レビューの数

151

平均評点

77.4(836人)

観たひと

1139

観たいひと

75

(C)2022「ある男」製作委員会

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー / ドラマ
製作国 日本
製作年 2022
公開年月日 2022/11/18
上映時間 121分
製作会社 「ある男」製作委員会(松竹=木下グループ=GYAO=文藝春秋=イオンエンターテイメント=コルク=松竹ブロードキャスティング)(企画:松竹/制作プロダクション:松竹撮影所)
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督石川慶 
脚本向井康介 
原作平野啓一郎
(「ある男」)
エグゼクティブプロデューサー吉田繁暁 
企画協力浅田靖浩 
製作高橋敏弘 
木下直哉 
田中祐介 
中部嘉人 
佐渡島庸平 
井田寛 
プロデューサー田渕みのり 
秋田周平 
プロデューサー補鴨井雄一 
撮影近藤龍人 
美術我妻弘之 
装飾森公美 
音楽Cicada 
音楽プロデューサー高石真美 
録音小川武 
音響効果中村佳央 
照明宗賢次郎 
編集石川慶 
スタイリスト高橋さやか 
ヘアメイク酒井夢月 
ラインプロデューサー高根澤淳 
製作担当前場恭平 
プロダクションマネージャー山田彰久 
助監督中里洋一 
スクリプター藤島理恵 
VFXスーパーバイザー赤羽智史 
特殊メイク中田彰輝 
宣伝プロデューサー湯浅正美 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演妻夫木聡 城戸章良
安藤サクラ 谷口里枝
窪田正孝 谷口大祐/X(ある男)
清野菜名 後藤美涼
眞島秀和 谷口恭一
小籔千豊 中北
坂元愛登 悠人
山口美也子 武本初江
きたろう 伊東
カトウシンスケ 柳沢
河合優実 
でんでん 小菅
仲野太賀 谷口大祐(本物)
真木よう子 城戸香織
柄本明 小見浦憲男

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

第70回読売文学賞を受賞した芥川賞作家・平野啓一郎の同名小説を「蜜蜂と遠雷」の石川慶が映画化。弁護士の城戸章良は、谷口里枝から亡き夫・大祐の身元調査という奇妙な依頼を受ける。不慮の事故で命を落とした大祐が、実は別人だったというのだ……。出演は「唐人街探偵 東京MISSION」の妻夫木聡、「万引き家族」の安藤サクラ、「劇場版ラジエーションハウス」の窪田正孝。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

弁護士の城戸章良(妻夫木聡)は、かつての依頼者である谷口里枝(安藤サクラ)から奇妙な相談を受ける。亡くなった夫・大祐(窪田正孝)の身元調査を頼みたいと言うのだ。里枝は離婚を経験後、子どもを連れて故郷に戻り、やがて出会った大祐と再婚。新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築くが、ある日突然、大祐が不慮の事故で命を落としてしまう。悲しみに暮れる中、大祐の法要の日、長年疎遠だった大祐の兄・恭一(眞島秀和)が現れる。ところが、恭一は遺影を見て“これ、大祐じゃないです”と言い放ったのだ。愛したはずの夫・大祐が、まったくの別人だった……。“ある男”の正体を追う中で、様々な人物と出会い、衝撃の真実に近づいていく城戸。いつしか彼自身の中にも、他人として生きた男への複雑な思いが生まれていく……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2023年2月下旬 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

日本映画ベスト・テン:

読者選出日本映画ベスト・テン:

2022年12月上旬特別号

REVIEW 日本映画&外国映画:「ある男」

2022年11月下旬号

UPCOMING 新作紹介:「ある男」

2022年10月下旬号

巻頭特集 「ある男」:鼎談 妻夫木聡×安藤サクラ×窪田正孝

巻頭特集 「ある男」:対談 平野啓一郎[原作]×石川慶[監督]

巻頭特集 「ある男」:作品評

2024/10/05

2024/11/21

70点

VOD 


 結婚して長年連れ添ってきた夫が急に事故で亡くなった。そのあとで、実は夫の過去が作られたものだったと知った妻を中心にした物語。先に原作を読んだことがあったのだが、だいたい原作に忠実に映画化されていたと思う。割と地味な雰囲気の映画だったが、悪くはなかった。

2024/11/16

2024/11/16

72点

VOD 


死んだ夫は誰なのかを明かすだけではなく、担当弁護士、自分の息子といったアイデンティティに悩む人が何人も絡んでいて話がよくできていた。

2024/11/08

2024/11/08

80点

テレビ/有料放送/WOWOW 


戸籍を悪用してのなりすましの話、最近流行ってるのか?

最近、杉咲花さんが出ている「市子」という映画を観たけど、あれもちょっと背景は違うけど戸籍上の別の人になりすまして生活している人の話だった。ちょっとこういうのが流行ってるのかな。確かにまだまだこの分野は深堀りできそうな気がするし。
いずれにしても、この「ある男」もなかなかの傑作と思えた。最初は安藤サクラさんが主演なのかと思ったら、途中から完全に妻夫木聡の話になってくる。で、途中で気がついたけど、この映画は石川慶監督作品なのだな。確かに「愚行録」みあるものなあ。眞島秀和がすっかり嫌な感じの役を振られるのも、石川監督の中では確定しているのだろうか。まだブレイクする前の河合優実さんが、ちょい役でプチお宝映像的な出番があるのも嬉しい。
ところで、最後のシーンのところ、自分には意味が今ひとつ分からなかったんだけど、どういうこと? 最初はあの人が妻夫木聡の奥さん(真木よう子さん)の不倫相手なのかと思ったけど、名前が違うよなあ。

2024/11/03

2024/11/03

86点

選択しない 


良質なミステリー&ヒューマン・ドラマ

なりすましの男の正体に迫るミステリー的面白さと、その男とその調査を行う弁護士の出目から浮き彫りになる差別といった社会問題などが、程良く娯楽作品という枠の中で描かれおり、良質なヒューマン・ドラマとなっている。又、なりすまされた方も含めて、男に寄り添う女性にもドラマがあり切ない。ラストは大団円になりそうに見えて、弁護士にはほろ苦いドラマが待っている。その後のバーの店長と弁護士が語り合うエピローグが秀逸で、そのドラマの締めくくり方に感心した。
 弁護士役の妻夫木聡をはじめとする主要キャストの好演が光るが、脇役の柄本明、でんでん、きたろう、モロ師岡といった曲者達も良かった。

2024/10/22

2024/10/26

75点

その他 


複製禁止

本作の冒頭と最後の方で、ルネ・マグリットの「複製禁止」という不思議な絵画が象徴的に登場する。
タイトルの「ある男」とは、一義的には窪田正孝演じる「谷口正孝」を名乗る男であり、本名の「小林誠」と戸籍を違法に交換する(=複製)ことで彼のトラウマとなっている父親の殺人犯との縁切を試みた過去が妻の依頼を受けた弁護士の調査で明かされる。
殺人犯の息子として後ろ指を指される人生を余儀なくされる男の名前を変える動機はわからないでもない。
しかし彼が自らの顔が父親に似てくるにつけて名前を変えただけではそのトラウマや似たとこのある気性が解消されるわけではなかった。
ヒロインと所帯を持ち子どもとの温かい家庭に恵まれることで彼の気持ちのいくばくかは癒されていくのだが、彼の事故死により家族に波紋が生じていく。
それでも名前はどうであれ生身の男との生活こそが家族としての絆を残していたことは清々しい余韻を残す。
それに比べてある男の素性を探る弁護士の、合法的な帰化(=一種の複製)
による日本人になったにもかかわらず、妻の父から在日3世として色眼鏡で見られ、それを拒絶しない娘=妻(浮気中)との生活を甘受している。
エンディングで弁護士は他人に成りすまし、バーで他の客と会話を楽しむ?
この屈折した行動は何を意味するのだろうか?
彼自身の複製を卑下しているのか?自嘲しているのか?
少なくとも清々しい余韻が残るものではない。
また小林と戸籍交換した谷口の複製は何を意味していたのかは本作では明らかではない。
本作は平野啓一郎の原作だそうでそちらには書いてあるそうなので読んでみたいと思った。
また戸籍交換犯の男がなぜ弁護士を在日と一目見て見破ったのか謎だった。

2024/10/24

2024/10/24

70点

テレビ/有料放送/チャンネルNECO 


過去を変えたい男達

谷口大祐(窪田正孝)は木こりをしながら地元の子連れ女性里枝(安藤サクラ)と出会い結婚する。それから数年後彼は不慮の事故で死んでしまう。一周忌に現れた兄から、遺影を見て彼は弟ではないと言われる。
彼は一体何者なのか。そしてかつて離婚裁判でお世話になった弁護士城戸(妻夫木聡)に身元調査を依頼する。
調査は難航を極めたが、戸籍交換斡旋で服役していた男小見浦(柄本明)から有力な情報を聞き出す。そして事実を解明する。
過去を消したい男達の生き様を描く。
窪田がおとなしそうな男を演じており、これは適役。そして安藤もつかみ所のない女性から幸せな妻へと変身していく。安藤は窪田の過去を知らない方がよかったのではないだろうか。
過去を消したい人々は「自分の人生は自分だけのもの」という思いを持って生きているようだ。