小学生の頃に仲良かった女子高生が、高校三年生のある日の帰り道で偶然に一緒に帰ってという青春映画。
群馬を舞台にしたちょっとしたご当地映画かと思います。
群馬に海がないや、なぜか田舎の代名詞のように使われるイオンが面白いです。
本作で面白いのが、時折別のカットが入るが全て学校の帰り道でのストーリーとなっているところ。
40分の短編だから出来たのだと思いますが、このシチュエーションは良かったです。
そして、何気ない会話から、「別に、友達とかじゃない」と言っておきながら本音でのトークをしたりする。
3人の心の距離感もいい感じと思いながらも、ちょっとしたノスタルジーも感じたりする。
また、クライマックスの田んぼで泥だらけになってのケンカ。
メチャクチャながらに脱線しないのは、3人の信頼関係が読みとれたからだと思います。
キラキラした青春やおしゃれな映画ではない。
しかし、将来への不安があっても将来への期待も感じます。
何者なんかにならなくてもいいのでは?
私なんか何者にもなっていない。
「一生会わない」といいながら、すぐに再会し「また」といって別れる3人がかわいかったです。
本作とは関係ありませんが、本劇場の閉館の発表が2021年4月22日にありました。
理由はコロナによる営業縮小により、設備投資が出来なくなり、設備投資をしても先行きが見えなくなったとのこと。
私が行く劇場の中では、初のコロナによる閉館。
国は的外れの場当たり的な対策をせず、対策に関するロードマップを示した上で弱者救済をすべきと思います。
劇場の今後のラインナップを見ても、本日が最後の鑑賞の可能性あり。
本劇場はドマイナー作品なんかをよく上映していただけに、こういう劇場が失くなるは残念なことです。
今までありがとうございました。