犬は歌わない

いぬはうたわない|Space Dogs|SPACE DOGS

犬は歌わない

レビューの数

4

平均評点

73.9(13人)

観たひと

21

観たいひと

4

(C) Raumzeitfilm

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドキュメンタリー / 社会派
製作国 オーストリア=ドイツ
製作年 2019
公開年月日 2021/6/12
上映時間 91分
製作会社 Raumzeitfilm Produktion=It Works Medien
配給 ムーリンプロダクション
レイティング
カラー
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声 5.1ch

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

東西冷戦時代のソ連で、人間の宇宙飛行が可能か検証するため宇宙空間へ送り出された犬のライカを軸に、人間と犬との間の現実を映し出すドキュメンタリー。アーカイブ映像と地上の犬目線で撮影された映像を通し、犬を取り巻く社会のエゴや理不尽な暴力を描く。監督は、ドキュメンタリー作品を手がけてきたオーストリア出身のエルザ・クレムザーとドイツ生まれのレヴィン・ペーター。2019年ロカルノ国際映画祭にてヤング審査員特別賞、フィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント部門ISPEC 特別賞を受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

東西冷戦ただ中の1950年代、ソビエト連邦は宇宙開発に向けて様々な実験を繰り返していた。人間の宇宙飛行が可能か検証するために数十回に渡り犬を宇宙空間へと送ったスペース・ドッグ計画もその一つ。1957年、モスクワの街角を縄張りにする野良犬だったライカは人工衛星スプートニク2号に乗せられ、地球生まれの生物として初の軌道飛行を達成。しかし彼女は生きて戻ることはなかった。死因は諸説あるが、打ち上げ後のストレスと高熱が有力視されている。時が移り、モスクワの犬たちは今日も苛酷な現実を生き抜いていた。街には、ライカは霊として地球に戻り、彼女の子孫たちと共に街角をさまよっている、という都市伝説が生まれていた。宇宙開発、エゴ、理不尽な暴力、……犬を取り巻くこの社会を、ソ連の宇宙開発計画のアーカイブと地上の犬目線で撮影された映像により映し出す。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2021年7月上旬号

REVIEW 日本映画&外国映画:「犬は歌わない」

2021年6月下旬特別号

UPCOMING 新作紹介:「犬は歌わない」

2021/11/13

2021/11/14

70点

映画館/京都府/京都みなみ会館 


都会の野性。

ネタバレ

「ドッグ・イン・スペース」や「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」など宇宙に送られたソ連のライカ犬をテーマに込めた作品はこれまでもあったが、そのアーカイブ映像をこれほど見たのは初めて。さらにアメリカが対抗してチンパンジーを宇宙での実験に使ったことや、あるいは亀を月に送り込もうとしたことなど人間の傲慢とも言える事実が語られる。

そして現在のモスクワでの野犬の姿を捉えた映像にも目が釘付け。逃げようとする猫を咥えてなぶり殺す犬のシーンは、愛犬家や愛猫家を意識するせいか普段映されないだけに、犬の野性が垣間見える貴重な瞬間でもある。

何だか一番残酷な存在は、やはり人間だと言われているよう。ソ連の著名人たちに配られたという、宇宙から帰った犬の子孫たちはどうなったのか気になる。

2021/06/25

2021/06/26

80点

映画館/兵庫県/神戸アートビレッジセンター 
字幕


シュールでユニーク

宇宙犬の伝説と野良犬の日常をアーカイブ映像と現実の映像を強引に組み合わせて、ドキュメンタリーに映像ファンタジーの匂いを纏わせたようなシュールでユニークな作品だ。作者の視点がどこにあるのかあまりハッキリしないが不思議と想像力を掻き立てられ、人間に強いられる宇宙への実験や犬の本能ともいえる猫狩りなど残酷ともいえる映像もそれらを避けずに直視することが時には必要だと開き直っているようにも受け取れる。

2021/06/19

2021/06/20

80点

映画館/東京都/シアター・イメージフォーラム 
字幕


宇宙犬ライカの魂が地上の野良犬たちとして蘇る⁈

犬目線による、一風変わった野良犬たちのドキュメンタリー。人類が宇宙に旅立つ前に実験材料として宇宙へ送られた犬ライカ。その語りはまるで詩の朗読のようであり、地上の野良犬たちの姿を引き立たせる。メイキングを見る限り、カメラと音声スタッフはじめ少なくとも3-4人の人間が間近にいるが、意を介することなく、行動しているあたりは不思議。邦題「犬は歌わない」、宇宙であれ、地上であれ、例え犬たちが吠えても人間が気にすることはないと、ある意味、人間の残酷さを表しているようで原題「宇宙犬」よりインパクトあり。

2021/04/08

2021/04/11

68点

その他/試写会 


犬の目線

ソ連の人工衛星に乗せられたライカ犬が、霊となってモスクワの街角を彷徨っている、という設定の、犬の目線で野良犬の生態と、ソ連のライカ犬による宇宙開発計画のアーカイブを織り交ぜたドキュメンタリー。モスクワの深夜、一匹の野良犬が、ゴミ捨て場で横たわっていると、二匹、三匹と集まって横たわる。腹を空かせているようだ。昼間、舗道を歩く歩行者に野良犬の存在は眼中にない。人気のない公園、目の前を白猫が横切る。瞬間、猫は犬の牙に捉えられ、喉を噛まれ、振り回され、息も絶え絶えになる。犬は幾度も腹を噛み続ける。ワンショットで長々と見せられるが、不思議と残酷だ、猫が哀れだ、といった思いは湧いてこない。狩猟犬の本能だからか。犬がカメラの存在を気にせず、犬の目線で撮り続けることができたことに驚く。