舞台のセットもファッションもシンプル。ただただデイヴィッド・バーンのメッセージ性の高いMCとパフォーマンスだけに特化された、それでいて観る者の心に響く、緻密に計算された超一流のショーである。
70歳を迎える彼の眼光は相変わらず鋭い。トーキングヘッズの頃から全く変わらない、人を食ったような歌唱技術。マーチングバンドのようなバックバンドとのコンビネーションも見事。ライブ構成の妙とスパイク・リー監督の演出がマッチした、極上のライブフィルムでした。
アンコールの「Road to Nowhere」のイントロが流れた時、不覚にも涙が出そうになった。
やはりデイヴィッド・バーンはセンスの塊りだ!