シリアにて

しりあにて|----|INSYRIATED

シリアにて

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レビューの数

15

平均評点

76.5(42人)

観たひと

57

観たいひと

9

(C)Altitude100 - Liaison Cinématographique - Minds Meet - Né à Beyrouth Films

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 社会派 / 戦争 / ドラマ
製作国 ベルギー=フランス=レバノン
製作年 2017
公開年月日 2020/8/22
上映時間 86分
製作会社 Altitude100=Liaison Cinematographique=Films Boutique
配給 ブロードウェイ
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

内戦が続くシリアの首都ダマスカスを舞台に、ある家族の緊迫の24時間を描いた密室劇。一歩外に出れば、直ちにスナイパーに狙われる状況の中、戦地に赴いた夫の留守を預かるオームは、幼子を抱える隣人夫妻と共に、自宅に身を潜めて暮らしていたが……。出演は「ガザの美容室」のヒアム・アッバス、「判決、ふたつの希望」のディアマンド・アブ・アブード。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

シリアの首都ダマスカス。未だ内戦の終息は見えず、アサド政権と反体制派、ISの対立が続く中、ロシアの軍事介入により、アサド政権が力を回復しつつあった。そんな中、戦地へ赴いた夫の留守を預かる女主人オーム(ヒアム・アッバス)は、家族と共にアパートの一室にこもり、何とか生活を続けていた。さらにそこには、幼子を抱えた隣人のハリマ夫婦も身を寄せていた。そしてある日、レバノンの首都ベイルートへの脱出ルートを見つけたハリマの夫が、今夜こそ逃げようとハリマ(ディアマンド・アブ・アブード)に計画を相談する。だが、脱出の手続きをするためにアパートの外へ出たハリマの夫は、直ちにスナイパーに狙撃され、駐車場の端で倒れてしまう。一部始終を目撃したメイドのデルハンは慌ててオームに知らせるが、外に出るのはあまりにも危険で、助けに行くことはできない。ハリマに夫が撃たれたことを伝えようとするデルハン。だが、狙撃を恐れたオームは、デルハンを押しとどめる。ハリマにはまだ生まれたばかりの赤ん坊がいるのだ。彼女を守るため、オームは苦渋の選択を下すが……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年9月上旬号

UPCOMING 新作紹介:「シリアにて」

REVIEW 日本映画&外国映画:「シリアにて」

2022/07/10

2022/07/12

80点

レンタル/東京都/ゲオ/ゲオ井荻駅南口店/DVD 


こんな事が起きている現実

平和に暮らしている自分には衝撃的な作品。映画の良いところは知らない世界を知ることでもあると思って私にはまさに世界のどこかでこの様なことが起きていると認識されてくれた。2017年の作品だが今でも何処かで同じ事が起きているだろう。

2021/10/04

2021/10/04

60点

レンタル/東京都/ゲオ 
字幕


『ガザの美容室』と同工異曲

アサド政権、反体制派、さらにISの対立がシリアの首都ダマスカス。
舅と娘・息子とともに、市内の戦闘に参加した夫の帰りを待つ妻オーム(ヒアム・アッバス)。
彼らが暮らすアパートメントの一室には、他に家政婦、乳飲み子を抱えた若い夫婦がいる。
若い夫婦は同じアパートメントの5階で暮らしていたのだが、爆撃を受けて住めなくなってしまったのだ。
その日の朝、若夫婦の夫は、協力者にを得て隣国レバノンの首都ベイルートへの脱出ルートを得た。
連絡のためにアパートメントを出た彼は、建物前の駐車場で狙撃されてしまう。
家政婦はそれを目撃し、女主人のオームに伝えるが、いまは危険だから夜まで待つしかない、とオームは、誰に告げることもせず黙ってやり過ごす決断をする・・・

といったところからはじまる物語で、シリアが置かれている状況などはあまり説明はなされず、彼女たち一家が暮らすアパートメントの一室の中での緊迫した物語が展開します。

ヒアム・アッバスが主演していることもあり、2018年に公開された『ガザの美容室』(製作は2015年)を思い出しますが、戦火の中のせまい一室での一日を描くという意味で、ほぼ同工異曲、ほぼ同じよう。

若干異なるのは、安全を求めて立てこもるアパートメントの一室に、政権側かなにかは不明だが、家族の安全を脅かす男二人組が侵入してきて、若妻を犯してしまうといったところか。
夜になり、撃たれた若夫を救出しに向かうと、果たして若夫は瀕死、まだ生命があった。

どうにかして、オームの夫の仲間に連絡をつけ、助け出してもらうが・・・

と、現実世界のいまそこにある問題を描くことは評価できるのだけれど、映画的には、いまひとつの感じが強いです。
ワンシチュエーションムーヴィといった手法をとったことで、映画的な広がりがなくなってしまったからかもしれませんね。

2021/09/19

2021/09/20

70点

その他/TSUTAYA DISCAS 
字幕


物言えぬ国民

内戦下のシリアの首都ダマスカスに住む家族(国民)の悲劇。毎日銃弾が飛び交い、いつスナイパーに狙撃されるかもしれない緊張の中のアパートで過ごす、2家族を描く。義父・子供・メイドの家族を守る主婦オーム(ヒアム・アッバス)家。階上の赤ちゃんと暮らし主婦ハリマ(ディアマンド・アブ・アブード)。
映画は一貫して、アパート内だけの映像であり室内は灯火漏れを恐れいつも暗い。映像もそのまま暗い場面だけ。
先日見た映画「ガザの美容室」(2018)を思い出した。この映画の舞台はパレスチナのガザ地区であったが、やはり内戦下の美容ℋ室に閉じ込められた女性たちを描いていた。この映画でも本映画でのオーム役のヒアム・アッバスが主演を演じていた。こんな映画にぴったりも如何。
平和??な日本人には外国の内戦、特にイスラム圏の良し悪しは語れないが、その歴史だけは知っておくことは大事。
本映画もアサド政権(シーア派)下での反体制派(スンニ派)の内戦だがイスラムの主義の争いと言える。物言えぬ国民だけにしわ寄せ。

2021/09/02

2021/09/10

70点

レンタル 
字幕


銃後ではない、銃の中での女子供の戦い。

ネタバレ

泥沼の内戦が続くシリアの首都ダマスカス。その一角のマンションが舞台。厳重に二本の角材でドア
の内側を強化している。ここに一家族と家政婦、赤ん坊のいる若い夫婦が臨時のシェルターとして
閉じこもっている。その24時間のドラマである。
シチュエーション・ドラマなのだが、あまりに悲惨な押し込められ方で、言葉がない。断水はしないが
風呂に入れるほどではない。ガスもどうなのだろう、簡単な料理しかしない。夜はローソクが頼り、と
戦場仕様の住環境。
主婦オームが家を仕切る。夫は戦場で帰ってこない。実父、三人の子供と長女のボーイフレンド、家政
婦のデルハン。夫婦ものは、世話になったオームの部屋を退去してレバノンへのルートを探すことに
なった。しかし早朝、夫は外に出たところをスナイパーに狙われ撃たれてしまった。窓からこの事態を
見ていた家政婦のデルバンは妻のハリマに告げようとすると、オームに止められる。犠牲者が増える
だけ、全員一歩も外に出てはダメと念を押す。

この弱き者たちを食い物にする悪党がいる。ドアを何回も叩くがオームに拒絶される。しかし賊たちは
ベランダ側から侵入する。オームは一家を鍵の掛かる部屋に押し込めたが、ハリマと赤ん坊は賊に
掴まってしまった。美人のハリマは賊の餌食になってしまう。しかしオームたちは救いにでることは
出来ない。カラシニコフに抵抗は無駄だ。

きわどいところで成立していたオームの聖域が、あっという間に崩れ、戦塵にまみれる。オームはハリマに、
夫が撃たれて死んだと真実を告げる。色を変えて飛び出したハリマだったが、夫は虫の息で生存して
いた。ドラマは狭い空間で緊迫感を高めていたが、外に出ることで雰囲気を変えた。
オームの部屋に夫の戦友たちが入り、ハリマの夫を担架で搬送した。一縷の望みがドラマの終盤で
見える。息苦しいほどのサスペンスの果てに、希望の灯がともる。

2021/08/18

2021/08/22

70点

選択しない 


止まない銃声

ネタバレ

 内戦が続くシリアの首都ダマスカスを舞台にして、アパートの一室をシェルター替わりにしてかろうじて生き延びている住人たちに焦点をあてたドラマ。主人公のオーム(ヒアム・アッバス)は自分の家にこだわりがあるらしく周囲が皆避難するなかまだアパートの一室にしがみついている。階上のハリム母子らも迎え入れて肩を寄せ合って嵐が過ぎ去るのを待っている。
 街では銃声や爆音が止むことがない。戦場での生活者の姿は先般公開された「娘は戦場で生まれた」を思い出させる。あの映画同様、赤ん坊が爆発音でも泣かない、と母親のハリムを嘆かせている。
 映画はこのアパートで暮らす住人たちの一日を描いたもの。いっかな止むことのない内戦の重苦しさが人々の神経をすり減らさせていて、些細なことでもいがみ合ってしまう。そのへんの切羽詰まったヒリヒリするような心境もしっかりと刻印されている。
 無人と化した街を荒らし回る卑劣な輩も乱入してきてオームらを震えがらせる。街が戦場となることの恐怖が身にしみる。しかも女子供と老人だけでは彼らに立ち向かうことさえできない。
 映画は別に何の解決ももたらすことはない。それが現状であるのだから仕方がない。でもその現状を少しで世界に発信したい・・・そういう思いでこの手の映画は作られるのだろう。でもこの手の映画を見ながらいつも思うのは何の解決策も示せない世界や己の無力を痛感させられることだ。
 映画ではせめて家族が生き延びることに希望を託したいものだ。そのためにはオームのように閉じ篭るのではなく逃げ延びるしかないのではないか。

2021/08/10

2021/08/10

70点

レンタル 


良心が削り取られていく。

銃弾も戦車も出てこないが、まごうことなく戦争映画。女主人オームは、常に危機感を持っている一方、娘たちは危機感がなく、ダラダラしっぱなし。それが、強盗の侵入によって、一瞬で変化する。少し遅れただけで、息子と台所のシェルターに間に合わなかったハリマ。レイプされ、殺される危険にさらされたハリマの気持ちもさることながら、彼女の悲鳴を聞かされながら、隠れていることしかできないオームたち。良心を削り取られていくのが戦争。娘の一人が、「私じゃなくてよかった。ごめんなさい」と謝るのが印象的。