2021年7月15日に鑑賞。DVDにて。1時間50分28秒。スタンダード・黒白。MGM映画。一部、フランス語。
ヘディ・ラマールとジューン・アリソンは美しいのだが・・・。
「ローマの休日」の後日譚でしょうか(笑)6年前にNYで新聞記者と恋仲になったヴェロニカ王女(ヘディ・ラマール)は、王国に戻り結婚するが夫が暗殺され王女のままで、6年後に新聞記者に会うためにNYにやって来た(笑)
一方、王女が泊まるホテルのベルボーイのジミー・ドブソン(ロバート・ウォーカー)が、恋人レスリー(ジューン・アリソン)がいるのに王女に恋し、自分が王女に恋されて国王になれると夢想する。おいおい、君は「寅さん」ですか。
レスリーはダンサーだったが下半身不随となりベッドに寝た生活になっている。医者は心因性のものと言う。レスリーの幻想ダンス・シーンのミュージカルシーンもある。ジューン・アリソンは2曲歌う(吹き替えかどうかは不明)
ラストの展開に違和感がある。王女が好きなのは6年前に会った新聞記者パウル・マクミランであるはず。王女と伯爵夫人が話すのを聞いたジミーは、王女が自分に恋してると勘違いする。王女とジミーはバー「JAKE's JOINT」へ行く。ここにマクミランが来るので王女は来たはず。ジミーにマクミランを探しに行かせる。喧嘩に巻き込まれた王女がブタ箱に。マクミランに助け出されてホテルに戻ると、王様が急死したので「ヴェロニカ一世」として女王になっている。それを知ったマクミランは去って行く。王女、ジミーに「明日一緒に来て欲しい」これは、あくまで「お付きのベルボーイ」としてでしょう。「王女の結婚相手」としてではないでしょう。自分が王女の結婚相手だと思ったジミーはレスリーに別れをつげる。レスリー「ジミー陛下ね」ジミー「まだ決まってないさ」レスリー「国民に愛される人になるわ」レスリー「私のことは心配しないで。仕事をするわ。踊るわ。今だって歩けるわ。見せるわ」とベッドから立ち上がる。倒れたレスリーを抱くジミー「僕が全快させてやる。心から愛することしかできない。ここに残るよ。僕のお姫様と」
王女に別れを告げに来たジミー、王女へ「行けないんだ。僕らの関係は、僕らの愛は上手くいかないよ。君の心には別の男性がいる。僕には国王は務まらないよ」★ここでジミーの視点が変わってしまっているよ。王女に選ばれたのは自分だと確信していたはず。王女と別れるのはレスリーへの愛に気づいたからでしょ。ジミー去る。
伯爵夫人「ベルボーイ風情が何を言う」→その通りです。伯爵夫人や取り巻きは、王女がジミーを国へ連れ帰るのは、あくまで「お付きのベルボーイ」としてであると思っている。当然だろう。
★王女も「お付きのベルボーイ」として連れ帰ると思っていたはずでしょう!ところが、王女「彼は私を諦めた。国王になれたのに、別のものを」ゾルタン男爵(王女に求婚している)「たかがベルボーイだぞ!」王女「彼は正気だったわ。王女を諦めた。玉座も国王も。それよりいいものを選んだ。本当の愛を知るベルボーイよ」★王女はジミーのレスリーへの愛を知らないはずです。王女「彼に出来るなら。退位します!」おいおい、何ちゅう飛躍だよ。
レストラン「音楽庭園 Melody Garden」 マクミランと踊る王女。テーブルにいたジミーとレスリーも立ち上がって踊る。