ノルウェー映画で、第2次大戦中のナチス占領下でノルウェーから隣国で中立国のスウェーデンに逃げる話は「ザ・ハント ナチスに狙われた男」でも観た。本作はユダヤ人の少女がスウェーデンに逃げ延びるまでの行動を描いた作品だ。
ストーリーは、トロンハイム(各映画評サイトではトロンデンハイムとなっているが、おそらくは映画のパンフレットの間違いがそのまま記載されたのじゃないか、それとも呼び方が2つあるの?)から始まる。この町で床屋を営む両親と暮らしている主人公のエスター。家族はユダヤ人のため、ナチスのユダヤ人狩りにあい、父は殺され母娘はトラックに乗せられていくが、途中で下ろされ、エスターは逃げ延びたが、他のユダヤ人は殺される。エスターが逃げ延びた先の農家の主人はバリバリの親ナチ。彼女は髪を切って男としてその農場で働くことになるのだが。
まずですね。トロンハイムでの生活。どうもエスターがチャラチャラしているように見える。演劇の芝居に熱も入らず、彼氏と遊んでいるし。そして父が使っているカミソリを盗むのだが何のために盗むのかが判らない。それは、後に出てくる髪を切るために必要だから、って事前にそんなことわかるわけ無いじゃん。何でカミソリ盗んだの?それから、ナチスから逃げるために、服のまま真冬の川の中を渡るのだが、フィンランドの冬だよ。濡れて川から上がった途端に凍っていくはずなんだけど、そんな様子がみじんも無い。せめてコートは濡れない様に工夫すると思うのだけど。で、川を渡りきった後、コートを川に捨てるが、そうすると寒くてたまらないと思うんだけど。
それから、髪を切って男だと言って農家で働かせてもらうのだけど、どう見えも女でしょ。それは顔云々じゃ無くて、男と女の骨格とか、肉好きが違うでしょ。これがそのまま、男として通ってしまうのが不思議なんだよな。農家には親ナチの親父、ナチスの兵隊と浮気している妻、一緒に暮らしている親父の兄弟?、そして足の悪い息子の4人暮らし。親父が新ナチのため頻繁にナチスの兵隊が家にやってくる。緊張の中、農家で働いていたがついにナチスの兵隊達の前で女であることがばれてしまう。
で、ここからもご都合主義なんだよな。何か、すべてがうまくいってナチスの兵達と新ナチの親父、兄弟を全員殺す。本当だったら彼女はその場で射殺されていると思うんだけど。
そしてスウェーデンに向けて足の悪い息子とともに逃避行。最後に凍った湖を渡らなければいけない。で、ここでも無駄なシーンをぶち込んでくる。何であんなイメージシーンなんか入れ込むの?必然があったのかなあ?
ラストはエピローグなのでああいう展開でしょ。
テーマは良いのに、ストーリー展開にご都合主義をたっぷり盛り込みすぎた。こんなにもすべて旨くいくなんて、コメディくらいじゃない?