夕陽に立つ保安官

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夕陽に立つ保安官

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レビューの数

10

平均評点

65.6(44人)

観たひと

62

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 西部劇
製作国 アメリカ
製作年 1968
公開年月日 1969/12/9
上映時間 0分
製作会社 チェロキー・プロ
配給 ユナイト
レイティング
カラー カラー/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

製作も手がけている「腰抜け二挺拳銃」のウィリアム・バワーズの脚本を「続荒野の七人」のバート・ケネディが監督したユーモラスな西部劇。撮影は、ハリー・ストラドリング・ジュニア、音楽をジェフ・アレクサンダーが担当している。出演は「グラン・ブリ」のジェームズ・ガーナー、「ウィル・ペニー」のジョーン・ハケット、「西部開拓史」のウォルター・ブレナン、「六番目の男」のハリー・モーガンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ありきたりの開拓村カレンダーも、金が発見されてからゴールドラッシュの渦にまきこまれけんか、リンチ、果たし合いなどが続き、町の空気は乱れる一方。そこで町長オリーは保安官募集の広告を出した。応募してきたのは、ジェイソン・マッカラー(ジェームズ・ガーナー)というヌーボーとしたガンマン。この男、強いのか弱いのか、利口なのか馬鹿なのか見当がつかない。保安官事務所はあるものの留置所にはまだ鉄格子がはまっていないという、その留置所にこの地方で横暴の限りをつくしているダンビー一家の息子ジョーが第一の客として来た。マッカラーの面前で人を撃ち殺したのである。おやじのダンビー(ウォルター・ブレナン)は息子奪還にすごんできたが、保安官はのんびり、鉄格子のない留置所で息子は神妙にしている。気味が悪くなってひき返した。一方町長の娘プルーディ(ジョーン・ハケット)は手のつけられないじゃじゃ馬だが、どうやら美丈夫のマッカラーにまいってしまった様子である。陣容をたてなおしたダンビーはジョーを奪い返そうと留置場を襲ったが、時すでに遅く、留置場には堅固な鉄格子がはまっていた。怒ったダンビーは次々と凄腕のガンマンを送ったが、すべてマッカラーは撃退。ついてダンビーは狩り集めたガンマンたちをひき連れて、町にのりくむことにした。町の人々はふるえあがった。ダンビー一家の殴り込みに対するのは、マッカラーと助手のジェイクとプルーディの3人。戦いは火ぶたを切った。が、気がつくと、捕らわれのジョーが広場に飾ってある大砲の筒先に縛りつけられ、マッカラーが火縄と葉巻を持って立っていた。勝負はついた。ダンビー一家は一網打尽である。マッカラーはプルーディと結婚、この町に腰を落ち着け、州知事となり、助手のジェイクが2代目保安官として睨みをきかせていた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1969年4月下旬号

外国映画紹介:夕陽に立つ保安官

2010年

2016/08/22

80点

レンタル 


正統派西部劇のパロディ

西部の小さな開拓村。棺の埋葬用に掘った穴から金鉱が発見されたことから、ゴールドラッシュの波が押し寄せ、豊かになった町は治安と風紀が乱れに乱れていた。中でもダンビー一家の我が物顔の暴れっぷりはひどいものだった。

そこで町長オリーは保安官募集の広告を出す。応募してきたのは、オーストラリアに渡航するために一儲けしようと考えていた流れ者のジェイソン・マッカラー(ジェームズ・ガーナー)

マッカラーはさっそく、酒場で正当防衛のふりをして人を撃ち殺した、ダンビー一家の極悪三兄弟の次男ジョー(ブルース・ダーン)を逮捕する。

ところが、最近補強工事をしたばかりの町の自慢の頑強な留置所には、あらゆる設備がそろっていたけれど、鉄格子だけは調達が遅れてまだはめられてなかった!(笑)

ジェームズ・ガーナー扮する保安官が、ブルース・ダーン扮するアクタレ次男を鉄格子のない(三方ガラ空きの(笑))牢屋(?)に入らせて、次男はなぜか逃げられず(笑)、息子を助けるために殴りこんできたダンビー兄弟の父親(ウォルター・ブレナン)が鉄格子のない牢屋に目を丸くして「どうしてこんなところに大人しく入っているんだ」と息子に怒鳴るくだりは可笑しくて吹き出してしまいます。とぼけた味わいの持って行き方がとても上手く、単なるズッコケギャグというより、正統派西部劇のパロディとして物語全体が進んで行くのが面白いです。

「2,3日入ってろ」と息子に捨てゼリフを残して、いったん引き揚げたダンビー・パパだったが、親戚や手下を集めて、マッカラー保安官への復讐を誓う!

西部劇に悪党三兄弟はよく登場しますが、その父親の威厳たるやスゴイもののはず!この作品でもダンビー・パパ(ブレナン)は一家の長として君臨してはいるのですが、真面目な作戦会議の席で長男や三男が父親に「また散髪に行った?」、父「またとはなんだ!」、息子「今度はちょっとましだね」、父「ちょっとましとはなんだ!」と真顔でボソボソ言い合うという…、普通の西部劇ではおよそ考えられない会話が展開して面白すぎます(笑)

保安官役のジェームズ・ガーナーは凄腕ガンマンですが、飄々としたとぼけた味わいが何とも言えずカッコよくてハマリ役。

保安官助手役でジャック・イーラム(個性的で目立ってます!)、保安官の恋のお相手にはジョーン・ハケットが出演しています。

また、冒頭のアバンタイトルで、墓穴に金鉱があるとわかってからのゴールドラッシュの興奮を描いた一連のシーンが抜群!あちこちから必死の形相で馬車を走らせて集まって来る人の波。死に物狂いで駆ける馬車馬たちの横顔のカットに吹き出してしまいました(笑)。躍動感あるカット割りが最高です。
全編通してユーモラスな音楽もよかったです!

ぜひご覧ください

2014/10/23

2014/10/23

60点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


「ハイヌーン」に立たない保安官

 こういうコメディ調の話にはJ・ガーナのとぼけた感じがぴったりで、とても可笑しい。後半「ハイヌーン」のような展開になるが、全然深刻にならないところに彼の人柄が出ていた。彼と副保安官とのやり取りが可笑しかったが、特に気に入っているのが、副保安官ジャック・エラムの役名がジェイクで、J・ガーナーが彼をジャックと呼ぶと、彼が「ジェイクだ」と訂正するところ。楽屋落ちになっていて可笑しかった。私は「地平線から来た男」を先に観たのだが、あのラストシーンでジャック・エラムが汽車に乗って後日談を説明するくだりは、この作品を踏襲していたのだと今回納得した。

2014/10/21

2014/10/21

50点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


シリアスには

ネタバレ

ジェームズ・ガーナーの顔は、どちらかというとコメディ向きでシリアスには不向きだったんだ。と、痛感する一編。こんなコメディでもアメリカで作っているから、面白味が出た。脇役陣の手堅さも良い。

2014/07/20

2014/07/21

50点

選択しない 


個性的な脇役陣を楽しむ

 なんだか苦し紛れな邦題でどこか“たそがれ感”が出ていてこれだけで笑ってしまう。なんでも「夕陽」をつければいいというものでもないだろうに。
 豪州に向かう途中に立ち寄ったスモールタウンでなかなか成り手のいない保安官を成り行き上勤めることになってしまうジェイソン(J・ガーナー)。ゴールドラッシュの影響で皆気が荒々しく保安官は命懸けであるにも関わらず、飄々という感じで引き受ける。村人たちは遠目で見物というまるで「真昼の決闘」のパロデイのような状況。
 対立するのは大地主のダンビー一家。主を演じるのが名優ウォルター・ブレナンで出来の悪い息子に頭を悩ませている。この辺は「大いなる西部」のパール・アイヴス風。その出来の悪い息子ジョー(ブルース・ダーン)が鉄格子もない牢屋でうずくまっている様子がなんともおかしい。オヤジに何故逃げない?と一喝される。
 ジェイソンの助手を勤めるのがジャック・イーラムという個性的な脇役でこれがまたいい味を出しているし、お色気はないがドジな町長の娘ジョーン・ハケットのドタバタぶりもおかしい。全編にわたって軽妙なやりとりが続き肩の力をぬいて楽しめる西部劇だ。

2014/05/13

2014/06/10

65点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


保安官には朝も夜もない。夕日は全く関係ない。

西部劇にしてコメディというジャンル。ジェームズ・ガーナーのおとぼけ演技が見ものなのだが、早撃ちの腕前もなかなかのもの。
ゴールドラッシュにわく町にやって来て、なり手のいなかった保安官に就任。さっそく酒場でのケンカ殺人の裁きをする。
鉄格子のない牢獄にブルース・ダーンをブチ込むが、この場面は笑える。しかしこの男、町のダニ、ダンビー一家の息子。
頼りない副保安官とデコボココンビを組み、ダンビー一家との対決に挑む。
相手役のジョーン・ハケットも色気よりお転婆ぶりが勝り、男顔負けのガン・ファイトで主人公を助ける。
まあ、肩残らない娯楽作品。

2014/05/15

2014/05/15

50点

テレビ/無料放送/びわ湖放送 
字幕


東京ディズニーランドのウェスタンランドのような風景

ドタバタの西部劇だったが、2~3箇所は笑える場面あり。
舞台となる風景が、東京ディズニーランドのウェスタンランドのようであった。

個人的には、ブルース・ダーンが髭面の悪人役で出演していたのが意外だった。

物語は、ゴールドラッシュの西部、ある流れ者の男ミラードなる者の埋葬シーンから始まるが、埋葬場所で黄金が見つかりてんやわんやとなる。
無法地帯となっているその町に、「オーストラリアに行く途中で寄っただけ」という凄腕ガンマンのジェーソン・マッカラーなる男が保安官になって、独特の手法で町に秩序をもたらしていくが…。
というもの。

町長の娘プルーディが、何故か木登りしてマッカラーと初対面の場面は笑えた。