シェイプ・オブ・ウォーター

しぇいぷおぶうぉーたー|THE SHAPE OF WATER|THE SHAPE OF WATER

シェイプ・オブ・ウォーター

レビューの数

312

平均評点

78.4(2121人)

観たひと

2886

観たいひと

238

(C)2017 Twentieth Century Fox

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / ファンタジー / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2017
公開年月日 2018/3/1
上映時間 124分
製作会社 Double Dare You=TSG Entertainment
配給 20世紀フォックス映画
レイティング R-15
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロによる第74回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞のファンタジー・ロマンス。1962年、アメリカ。声を出せない清掃員イライザは、勤務する政府の極秘研究所で不思議な生きものと出会い、その姿に魅了される。出演は、「ブルージャスミン」のサリー・ホーキンス、「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」のマイケル・シャノン、「ジャッキー・コーガン」のリチャード・ジェンキンス、「パンズ・ラビリンス」のダグ・ジョーンズ、「メッセージ」のマイケル・スツールバーグ、「ドリーム」のオクタヴィア・スペンサー。第90回アカデミー賞において作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞を受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1962年、ソビエトとの冷戦時代のアメリカ。清掃員として政府の極秘研究所に勤めるイライザ(サリー・ホーキンス)は、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に極秘の実験を見てしまう。研究所に秘かに運び込まれた、アマゾンで神のように崇められていたという不思議な生きものの魅惑的な姿に心を奪われたイライザは、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。イライザは子供の頃のトラウマで声が出せなかったが、“彼” とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。二人の心は通い始めるが、イライザは“彼”が間もなく実験の犠牲になることを知る……。

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試写室:「シェイプ・オブ・ウォーター」

2025/02/15

2025/02/15

75点

VOD/NETFLIX 


大アマゾンの半魚人は片思いだった。その無念を晴らした作品なのか

スティーブン・スピルバーグが社会派に移行してからは、こういうファンタジー映画は今だとギルレオ・デル・トロ監督が適役なんだろう。心優しきファンタジーである。今の時代だとこういう設定だとダークな結末になったりもするが、ハッピーエンドにしてしまう。これが良いのだ。
考えてみれば、人間と半魚人の恋愛してセックスまで想像させるというのはグロテスクである。だが、これも映画を観ているうちには素直に観ていられる。
でも人間と半魚人との恋だから、現実にはあり得ない話ではあるからファンタジーと割り切って観たらグロテスクでもないだろう。それにヒロインのエルザ(サリー・ホーキンス)はもしかしたらかつては半魚人であったが、陸に上がって人間に変貌したのではないかと想定すればグロテスクでもなんでもない。エルザは聾唖の設定だが、彼女が半魚人で言葉を持たないとすればそれは納得がいくだろう。また助けようとする半魚人と言葉を交わさなくても以心伝心で通じ合うというのは同族だからという解釈ができるのではないか。
その一方で悪役となるストックランド(マイケル・シャノン)はやたら男らしくなきゃいかんという強迫観念でもあるのか、もうそのマッチョリズムはアメリカ人男性がよしとするものである。いやそれは日本でも同じ男性優位主義なのはおなじである。もっとも筋肉もりもりが大好きなアメリカの白人男性ができる男になると、東洋人男性には不利だな。背は低いし、シュワちゃんのような筋肉の大きさといったら、かないません。

だが、昨今ともなるとこの筋肉至上主義も嫌悪をもたらす向きも多かろう。それにベトナム戦争での敗戦、湾岸戦争も核兵器を持っていないのに無理くり戦争をおっぱじめるので、このマッチョリズムに嫌悪感を持つ人々も多くなった。
そういうマッチョなストックランドが身障者であるエルザに頭から押さえつける構図は、もうアメリカ社会の悪しき面を批判した作品だと受け止めた。いや男尊女卑は世界共通なので、これはどこの国でもあるとして共通の問題としているのだろうと思う。
ありえない話に現実の問題点を盛り込んでいくが、現実のつらさをほどほどに後味がよくなるように描いている点がお見事だった。

ただひとつ余計なことをしているなあと思ったのは、エルザの自慰場面とヌードになる場面。女性の裸は好きなれど、自分が鑑賞する映画に全部が全部それを期待しているわけではない。こちらが求めていないことをされても困るなあというところである。70年代からやたらとヌードとセックス場面を挟み込むのが主流になったけれど、このファンタジー映画ではそれを挿入するのは似合わない。雰囲気ぶちこわしである。

2024/12/01

2025/01/21

74点

映画館/大阪府/TOHOシネマズ梅田 
字幕


これも童話の一種

おばさんと異形の不器用同志のラブストーリー。
半魚人が少々グロテスクではあるが、メルヘンチックでなぜかほっこりする大人の寓話という感じ。

しかし主演のサリー・ホーキンスには申し訳ないが、自慰シーンや一糸纏わぬ裸身はそんなに見たくない。あえて可視化する必要はなかったのではないか。半魚人と交わる事にすんなり理解を示す周りの人々にもいささかの疑問を感じた。

いつの時代も諸外国はロボットやゾンビなど、人外の者を使っての殺人兵器の開発に余念がないという描かれ方をする(「イルカの日」もそうだった)。

2024/10/30

2024/10/30

75点

その他/アマゾンプライム 
字幕


丁寧に作りこまれた

SFではある。でもねぇ最後まではついていけない。

2024/05/06

2024/07/28

85点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 
字幕


かなり好きなお伽話

ネタバレ

友人に好きそうなのに見てないの?と言われて見たら何故これを映画館に見に行かなかったのか後悔
色がとても素敵
絶対そうはならない思ったらまさかのハッピーエンドで嬉しい意外性も良かった

2024/04/23

2024/04/23

40点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


『E.T.』の大人版みたいな話。
これがアカデミー賞の各部門を、総ナメしたというのはちょっと納得できない。どんだけ自分がファンタジーが苦手なんだか、良く分かった(笑)
予定調和な結末もなんだかねぇ。最後は悪人の方が気の毒になったりして。

2024/03/10

2024/03/10

80点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 

画面がとにかく綺麗。
アンティークっぽいイライザの家。緑色のビロードのソファ、淡いグリーンのバスルーム、大きな窓のリビング。古くて狭いのかもしれないけど、何となくいつも少し暗くて水底みたい。掃除係の制服も緑、ジャイルズが描いた絵も緑、キーライムのパイも緑、ストリックランドの飴も緑。緑がテーマなのかな。でも、後半で半魚人と結ばれたイライザが赤い靴を買って、いつもつけているカチューシャも緑から赤に変わる。イライザのウキウキを色で表現してるのかも。
音楽も素晴らしい。発語が出来ないイライザが半魚人に愛を語るシーンの歌とか、水槽の端でかけてるレコードとか。どれもロマンチックでいい。ギレルモ・デル・トロは「パシフィック・リム」のイメージだったから、SF強めかと思いきや、めちゃくちゃ人間ドラマだった。
そして、この当時の女性たち大変すぎ。ゼルダの夫は腰が痛いとか言って何もしないし、ストリックランドは自分の正しさを証明するためにすぐ人を貶すし、パイ屋の店員は当たり前に黒人やゲイを店から追い出そうとするし、マジでろくな男いない。ジャイルズとディミトリがめちゃくちゃいいやつに見える。