日本人監督によるアメリカの底辺で生きる兄妹を描いた作品。
以前から日本人監督が海外作品を撮ることはありましたが、心情描写ばかり描いて退屈な作品が多かったですが、最近は言われなければ日本人が撮ったとは思えない作品が多いです。
やはり外国人の役者を使うなら、感情をダイレクトに出してもらった方が面白いと思います。
社会の底辺でドラッグディーラーとして生きるヤズと、ある事件により保護観察下にあるヤズの兄とのストーリー。
ヤズはレズであるのですが、兄との距離も妙な近さ感じました。
後で確認すると義兄妹との関係でしたが、私が見逃したのか、ストーリー上でわからなかったです。
ラブシーンと思い出を除いて、モノクロームで綴られる。
ヤズにとって今を生きるのは、色のない世界で生きているようなものなんだと思います。
また、本作は家族を描いた作品だとも思いました。
それは決して綺麗事ではすまされず、だからといって切れるものでもないと思う。
私からしたら赦されることがない悪事をしたヤズを、赦す兄が信じられなかったのですが、兄と妹の距離というのが、ここにもあったのではないかと思いました。