マクドナルドの"実質的創業者"と言われるレイ・クロックについて描いた伝記映画。
マクドナルドのハンバーガーを食べたことはあっても、どういう成り立ちの会社なのかということは意外なほど知られておらず(カーネル・サンダースのKFCやスティーブ・ジョブズのAppleと違うところだ)、とても勉強になった。映画のタイトルからしてそうだが、基本的にレイ・クロックを商業主義・拝金主義の悪人のように描いている。おそらく実際はここまで冷酷ではなく、ビジネスや慈善事業などの部分で素晴らしい面もあったと思うが、ドラマティックでとても面白い作品である。基本的に実話ベースであるから、誇張はあっても説得力はそれなりにある。ただ、カメラワークなどで不自然な箇所がいくつかあったのは気になった。
マイケル・キートンの演技は上手いが、その辺の普通のオジサンのようなイメージが強いので、もう少しカリスマ性や際立った個性を感じさせたほうがよかった。