ムーンライト

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ムーンライト

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レビューの数

238

平均評点

74.4(1646人)

観たひと

2317

観たいひと

274

(C)2016 A24 Distribution, LLC

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ヒューマン / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2016
公開年月日 2017/3/31
上映時間 111分
製作会社
配給 ファントム・フィルム 提供:ファントム・フィルム/カルチャアパブリッシャーズ/朝日新聞社
レイティング R-15
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

第89回アカデミー賞で作品賞、助演男優賞など3部門を受賞したドラマ。学校で苛められる日々を送っていた内気な少年シャロンは、麻薬ディーラーのフアン、男友達のケヴィンと絆を結ぶ。やがて、高校に進学したシャロンは、ケヴィンに惹かれて行くが……。監督は、これが長編2作目となるバリー・ジェンキンス。出演は「素晴らしきかな、人生」のナオミ・ハリス、本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリ(「ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男」)。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

シャロン(アレックス・ヒバート)は、学校で“リトル”というあだ名で苛められている内気な少年。ある日、いつものようにいじめっ子たちに追われていたところを、麻薬ディーラーのフアン(マハーシャラ・アリ)に助けられる。何も話さないシャロンを、恋人のテレサ(ジャネール・モネイ)の元に連れ帰るフアン。その後も何かとシャロンを気にかけるようになり、やがてシャロンも心を開いていく。ある日、海で“自分の道は自分で決めろよ。周りに決めさせるな”と生き方を教えてくれたフアンを、父親のように感じ始める。家に帰っても行き場のないシャロンにとって、フアンと男友達のケヴィンだけが心を許せる唯一の“友達”だった。やがて高校に進学したシャロン(ジャハール・ジェローム)だったが、相変わらず学校で苛められていた。母親のポーラ(ナオミ・ハリス)は麻薬に溺れ、酩酊状態の日が続く。自宅に居場所を失くしたシャロンは、フアンとテレサの家へ向かう。“うちのルールは愛と自信を持つこと”と、変わらずにシャロンを迎えるテレサ。ある日、同級生に罵られ、大きなショックを受けたシャロンが夜の浜辺に向かったところ、ケヴィンが現れる。シャロンは、密かにケヴィンに惹かれていた。月明かりが輝く夜、2人は初めてお互いの心に触れることに……。しかし翌日、学校である事件が起きてしまう。その事件をきっかけに、シャロン(トレヴァンテ・ローズ)は大きく変わっていた。高校の時と違って体を鍛え上げた彼は、弱い自分から脱却して心身に鎧を纏っていた。ある夜、突然ケヴィン(アンドレ・ホーランド)から連絡が入る。料理人としてダイナーで働いていたケヴィンは、シャロンに似た客がかけたある曲を耳にしてシャロンを思い出し、連絡してきたという。あの頃のすべてを忘れようとしていたシャロンは、突然の電話に動揺を隠せない。翌日、シャロンは複雑な想いを胸に、ケヴィンと再会するが……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2018年2月下旬 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

2017年 第91回 キネマ旬報ベスト・テン&個人賞:外国映画ベスト・テン

2017年4月下旬号

第89回アカデミー賞受賞!「ムーンライト」:高い美意識で取られた、新しい色彩感覚の黒人映画 インタビュー 菊地成孔[ジャズ・ミュージシャン]

REVIEW 日本映画&外国映画:「ムーンライト」

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2017年4月上旬号

UPCOMING 新作紹介:「ムーンライト」

2022/08/27

80点

選択しない 


アカデミー賞作品だから観ました!

アカデミー賞受賞作品だから観ました。
理由はそれだけです。何の予備知識もないままに鑑賞したのですが、とても静かな映画でした。雰囲気はガス・ヴァン・サント監督がアフリカ系アメリカ人を被写体にした感じでした。
「ラ・ラ・ランド」を抑えての受賞で周囲は随分と騒いだそうです。ただアカデミー賞の選考基準なんて明確なものはない。それは主催者側が決めるものだと思いますので…。

本作は様々な細部で凝っている映画です。
脚本的には、人種、セクシュアル、ドラッグ、貧困などのマイノリティの問題を取り上げてます。
人種問題は作品から白人を排除していること。セクシュアルの問題はゲイである自身の性癖を隠し通す辛さ、ドラッグによって壊された母子の関係、貧困故にドラッグを売ることを生業にしたなど、実に丁寧に作り込みされています。

物語構成は三部に分かれてます。幼少期、青春期、青年期でマイノリティとして生きてきた主人公シロンの多難な人生を重苦しく見せることに徹しています。
幼少期は学校のイジメ、母親の売春、ドラッグと恐ろしいほどに、不幸が揃っている。そのような中で、母親にドラッグを売る売人フアンが唯一優しくしてくれた。誰でもそうだが、幼少期に出会った大人の存在は大きい。
そして、唯一の友達のケビンと話す下りも良い。自分の幼少期と重なるものがあった。断っておくが家が貧しかったわけではない。小学生の時にイジメられっ子の時があった。
いつも叩かれていたのだが、友達に言われたことがある。「一発でイイから叩き返せ!」、その通りにすると、喧嘩は負けたがイジメは終わった。苦難にあった時の友達は本当に有り難い存在である。
シロンの抵抗の一発は、青春期で見ることができる。相変わらずイジメられっ子だったが、彼の中の何かが変わったのであろう。
仕返しにしてもやりすぎではあったが(汗)
そしてゲイとしても目覚める時期であった。
青年期は、自分の人生を振り返るパートであった。全てのことにおいてシロンはマイノリティなので、その孤独が集約して描写されてたと思います。
その三部の物語で、シロン役の俳優が変わります。それぞれの俳優の顔を3分割して合成したのが、本作のジャケット写真というわけです。アイデアが斬新で、すごいセンスだと私は思います。

本作がアカデミー賞を獲得して良かったと思います。それがなかったら出会ってない作品だったかもしれないから。
本作の監督がアカデミー賞獲得した瞬間、何を思ったかが興味深い。
本人もまさかと思ったかも。そんな時もあって良いと思います。「 Every dog has his day.」このフレーズは監督に言ってみたい。
劇中に「dog」という単語を使った会話が印象的だったから。
今更ながら、アカデミー賞獲得おめでとうと言いたいです。

2022/08/01

2022/08/04

72点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


理解しにくかった・・

 マイアミを舞台に自分の居場所とアイデンティティを模索する少年の成長を、少年期、ティーンエイジャー期、成人期の3つの時代構成で描き、第89回アカデミー賞で作品賞ほか、脚色賞、助演男優賞の3部門を受賞したヒューマンドラマ作品。
う~ん、難しい・・。良い作品なんだろうと思うけれど、アメリカ社会を正しく知らない私にとってはなかなか正しくは知ることが出来ないんだろうと思う。

2022/03/13

2022/03/13

75点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


きっとこの映画は我々には完全には理解できないのだろうな

一人の少年が成長し、その過程でただ一人友だち、いやそれ以上の存在だと思えた親友との長い愛の物語、という風情。でも、アメリカの南部で黒人として育つことが、こんなに大変なものなのか。人種差別とか以前に、黒人同士の間であまりにも弱肉強食感が高くて、我々にはとても理解が出来ない世界だなあと思ってしまう。たぶん、この辺の感覚がわからないと、この映画についても正しく受容することが出来ないだろうね。
でも、そういうところを脇においても、出ている人たちの演技が本当に素晴らしいことは分かる。アカデミー賞で最優秀助演男優賞を獲ったマハーシャラ・アリは言うに及ばず、お母さん役のナオミ・ハリスもすごくいい。

2022/01/07

2022/01/08

85点

テレビ/有料放送 
字幕


彼が一瞬でも幸せを感じた瞬間があったとすれば、、、

貧困生活で薬漬け売春稼業の母との二人暮らしの少年(シャロン)が、自分をゲイだと気付き、辛さ・苦悩を抱えながら生き長らえていく様を、少年・青年・成人の三部構成で描いた作品です。観客は、無口な彼の気持ちを、ファン(少年時代のシャロンを虐めっ子から救った大麻売人の元締め)とケヴィン(シャロンの幼馴染)を通じて理解していきます。この二人との会話・触れ合いの描き方が、当作品の肝で、彼らの会話に引き込まれるかどうかで、当作品の評価が変わってくるでしょう。私はストーリー性がある作品を普段は好みますが、当作品の様な会話に引き込まれるロードムービー的な作品にとても惹かれる時があり、当作品は好きになりました。ファン役のマハーシャラ・アリは、当作品とグリーンブックでオスカー助演を受賞していますが、私にとっては両作品とも似た様なテーストで気に入っています。
ファンとの出会いがシャロンを成人まで生き長らえさせたのだと思いますし、年齢が離れたバディ的な繋がりを感じさせます。ファンは人間的に根は良い奴なのでしょう、シャロンとの出会いによって、自分の職業に対して葛藤し始める様子もうかがえ、前半は彼の存在により、当作品に引き込まれていきました。社会の底辺で暮らす人々にとって、成り上がる事とは底辺層での上下関係において上に立つ事でしか無いのでしょう。
青年から成人の部では、ケヴィンとの関係が中心になります。ケヴィン役のアンドレ・ホランドも中々の好演でした。無口なシャロンを何とか喋らせる突っ込み役のコミュニケーション能力は抜群でした。特に成人の部での二人の会話の緊張感は当作品の最大の見所です。意を決したシャロンの一言を言わせる為の演出・演技合戦は見応えがありました。ラストの締め方をどうするのかなぁとハラハラしながら観てましたが、私が腹落ちする納め方(余韻を残したエンディング)も好きです。音楽もヒップから不協和音、昔のラブ・ポップス等バラエティ豊かで好きです。

2021/10/16

2021/10/16

59点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/購入/テレビ 


あまり理解出来なかった

黒人の少年シャロンが主人公で、彼の少年期・青年期・大人と3つの時代に焦点をあてて周りとの関わりを通してその成長と独立を描く。アカデミー賞の作品賞を受賞してるということなんだけれども、自分にはあまり共感できるものがなかった。まずシャロンの心情に寄せていくことができず、理解しきれずのまま、ストーリーにもあまり起伏があるわけでもなく、自分の好みはこうではないのだなということがよくわかる。映画は芸術性ということも重々腹落ちさせて観ているつもりだが、やはり難しい映画は観ていても気持ちを寄せきれない。ラストシーンは美しかった。

2021/10/10

2021/10/10

71点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
吹替


アート&シアター 北斎「神奈川沖浪裏浪」

最初の居室のテレビの上に貼られていたのは「蓮鷺図」。これは小原古邨か?
西洋絵画は無い。マイノリティということか?