真人間

まにんげん|You and Me|----

真人間

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レビューの数

11

平均評点

72.1(24人)

観たひと

39

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1938
公開年月日 未公開
上映時間 0分
製作会社 パラマウント映画
配給 パラマウント映画
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「激怒(1936)」「暗黒街の弾痕」に次ぐフリッツ・ラングの渡米第3作で、3たびシルヴィア・シドニーが「海の魂」「北海の子」のジョージ・ラフトと共に主演するもの。原作は「激怒(1936)」「大都会」のノーマン・クラスナが書卸し、「家族一連隊」のヴァージニア・ヴァン・アップが脚色している。撮影は「北海の子」のチャールズ・ラング、音楽は「三文オペラ」のクルト・ワイル、が夫々担任。助演者は「暗黒街の弾痕」のバートン・マクレーン、「海の魂」のハリー・ケイリー及びロバート・カミングス、「素晴らしき求婚」のロスコー・カーンス、「青髭8人目の妻」のウォーレン・ハイマー、「暗黒王マルコ」のジョージ・E・ストーンその他である。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ニューヨークのある百貨店の経営者モーリス氏はたくさんの前科者を店員として使っていた。仮出獄中のジョウ・デニスも、彼の好意によってその期間が切れて自由の身となるまでこの店で働いていたが、新しい天地を求めてカリフォルニア州へ行くことになった。同じ店にヘレンという女店員がいてジョウを愛していた。しかし彼は気質の娘が前科者と結婚してはくれぬと思っていたので、一度も彼女に愛を求めなかった。ところが彼の出発の時になって、ヘレンは結婚してもいいと云いだしたので、狂気したジョウはカリフォルニア州行きを取り止めまたモリス氏の店で働くことになった。ヘレンの話によると、モリスシは店員同士の結婚を喜ばないということなので、2人が一緒になったのも他へは秘密にした。けれどもジョウは他に店員同士で結婚しているものがあるのを知って、ヘレンの態度に軽い疑いを持つ時もあった。その頃、昔の悪事の仲間だったミッキーがしばしば店を訪れ、ジョウやギムビーなどを再び悪事へ引き入れようとするが、ジョウは常にそれを拒絶した。ある時彼は妻の衣裳棚から秘密の書類を発見した。それによると彼が純情な娘と信じ切っていたヘレンも仮出獄中の前科者であったのだ。仮出獄中の者は結婚を許されない。ヘレンはそのため2人の仲を秘密にしたのである。ジョウは妻に裏切られたような悲しみから、今までの堅い決心が一時に崩れてしまい、あれほど憎んでいたミッキーの許へいった。彼らの計画は人もあろうにモリス氏の店を襲うことだった。ギムビーハ心配のあまり、ジョウを引止めるようヘレンに電話したがそれも無駄だった。夜になって彼らがモリス氏の店へ侵入すると、そこにはヘレンの計らいで先回りしたモリスシと警備隊が待ち構えていたので、一同は手もなく銃を取上げられた。ヘレンは彼らに向かって犯罪では決して金儲けはできないと説いて聞かした。モリスシの情けある処置で、ジョウやギムビーはもう一度店で働かしてもらうことになったが、彼らを操ったミッキーは自動車の中で何者かに射殺されていた。ヘレンはそのままジョウの前から姿を消した。仲間は手分けして彼女を探し歩き、ようやく病院でジョウの子供を生んだ彼女を発見する。今度こそ2人の上には本当に新しい生活が開けたのである。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2022/08/18

2022/08/18

75点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 
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Eテレ幼児番組的な

強烈にアクの強いタイトルだけど、原題は「You and Me」と強烈にシンプル(笑)。でもストーリーを知ると、「お互い様」という意味に見えてきて、含蓄のある原題でもあります。これも主役はか弱げなシルヴィア・シドニー。(この人88歳まで生きてティム・バートンの映画にも出たんだそうな。ティム・バートン、好きそう)

シルヴィア・シドニーって、アマンダ・セイフライドにちょっと似てるかな。大家の夫婦に実の娘みたいに可愛がられる、天真爛漫な女性。

二人の「新婚旅行」が、各国料理食べ歩きってのが、なんとも可愛い。ヘレン(シルヴィア・シドニー)がイタリア料理店でスパゲティの食べ方を知らず、細かく麺を切って食べて注意されるのも可愛い。アメリカ人にもそんな時代があったんだなぁ。。。

<以下ネタバレあります>

天使のようなヘレンも”前科者”だというのがピンとこなくて、気づくのに時間がかかってしまった。彼女の罪状は何だったんだろう?(言ってたかもしれないけど)そのことを知った彼は彼女を赦さない(彼女は彼を受け入れてるのに)というのが、自分から告白しなかったという事情があるにしろ、なんとも時代がかかっていますね・・・。

そして大団円に向けて、清純きわまりないヘレンが、悪党の親玉がどれほどピンハネするか、クマちゃんとアヒルちゃんで飾った黒板で、幼稚園の先生みたいに計算してみせるくだり。天使だったシルヴィア・シドニーが賢い幼稚園の先生かマフィアの親玉?に見えてきます。まるで白雪姫と大勢の小人ギャングたちです。彼女の演技力も大したものだけど、こういうヒネリが・・・。そういえば冒頭にのんきな歌もしばらく流れてた。Eテレ幼児番組かよ!

「映画監督に著作権はない」でラングはこの映画でコミカルに教育を行うことを意図したと言ってます。(マジEテレだった)シェイクスピアの悲劇にも必ず喜劇的側面があり、自分もそれを目指した、と。意外だなぁ。

この作品、あまりにもあまりにハッピーエンドすぎて脱力したけど、ヘレン先生の「わるいことはやめよう」教室にウケたので、やっぱり好きです。

2021/12/18

2021/12/19

80点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
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ラング&シドニー

全体的に善良なコメディで
私には面白かった
真人間? 「お互いに」くらいか
シルヴィア・シドニーはこの頃から
10年ほどあまり映画に出なくなる

2021/07/17

2021/07/18

72点

選択しない 
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タイトルに偽りなし

アイデアがユニークで楽しめました。ラブコメディと言うにはシリアスな部分が多いのですがアメリカで撮ったことが明るく作用したようです。ラングにしてはとても可愛い作品。

2021/05/06

2021/05/06

85点

購入 
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「You and Me(お互い様ね)」

2021年5月6日に鑑賞。DVDにて。時間分秒。スタンダード・黒白。ADOLPH ZUKOR=FRITZ LANG Production=パラマウント映画。一部、大家のユダヤ人夫婦によるドイツ語。

撮影はチャールズ・ラング Jr である。

シルヴィア・シドニー、なんと良いのでしょう。泣き顔が素晴らしい。

2021/04/18

2021/04/19

60点

購入/DVD 
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コメディ調。

フリッツ・ラング監督による、前科者・ノワール・ラブコメディ。
🏬🎾・・・🧍‍♀️🏃‍♂️🧳🚌・・・🔫👩‍🏫・・・🤰・・・👰🤵👶
あるデパートの社長は寛容な人柄だった。前科者の更生に力を注いでいて、元泥棒たちを販売係に採用している・・・。

(見せ場で少々白けてしまうコメディでした。ヒロイン、シルヴィア・シドニーが泥棒たちに持論を説くシーン。強盗はリスクの割には儲からないと、盗みの利益計算をはじめる・・・そこですか。・・・と、泥棒達も妙に納得する。)

2018/08/12

2018/11/21

80点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 
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ラングにしては珍しいコメディタッチだが主題はラングならでは

シネマヴェーラ渋谷のフリッツ・ラング特集で初めて観た「真人間」は、元犯罪者を更生させ社会復帰させることに熱心な社長ハリー・ケリーのお陰でデパートに勤める元強盗ジョージ・ラフトが、かねてより想いを寄せていて、彼が元犯罪者であることを知ってもいる同僚シルヴィア・シドニーと結婚する事になるものの、妻シドニーから“勤務先デパートは社内結婚は禁止されているので、結婚は内緒にしなければならない”と聞かされ、ラフトは同僚たちに結婚を教えていなかったところ、ラフトと同じ売り場の同僚が社内結婚しているという事実を知り、次第に妻シドニーへの疑念が湧いてくるというお話で、フリッツ・ラングにしては珍しいコメディタッチの映画ですが、ここでも“信頼と裏切り”が主題を形成しているのであり、紛れもないラング映画です。
再び犯罪に手を染めようとする夫ジョージ・ラフトやその刑務所仲間(刑務所時代の暗号を再現しながら自分たちの絆を確認する男たち!)に対して、黒板を使って具体的な数字を挙げ、犯罪は割に合わない事を説くシルヴィア・シドニーが魅力的ですし、ジョージ・ラフトの前から姿を消したシルヴィア・シドニーの居場所が発覚する終盤は、観ていて頬が弛みますが、この映画最大の観どころは、ジョージ・ラフトが妻に対して疑心暗鬼になる中盤のサスペンスフルな部分だったと思います。