レヴェナント 蘇えりし者

れべなんとよみがえりしもの|THE REVENANT|THE REVENANT

レヴェナント 蘇えりし者

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レビューの数

237

平均評点

77.4(1751人)

観たひと

2418

観たいひと

271

(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 西部劇 / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2015
公開年月日 2016/4/22
上映時間 157分
製作会社
配給 20世紀フォックス映画
レイティング R-15
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声 5.1ch

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

レオナルド・ディカプリオと「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督が初タッグを組み、実話を基にした小説を映画化。荒野に取り残された男が復讐のため、過酷なサバイバルに挑む。ゴールデングローブ賞作品賞、監督賞、主演男優賞受賞。撮影監督は、「ゼロ・グラビティ」のエマニュエル・ルベツキ。音楽は、「ラストエンペラー」の坂本龍一。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

アメリカ西部の未開拓な荒野。狩猟中に熊に喉を裂かれ瀕死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、狩猟チームメンバーの一人、ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に見捨てられ置き去りにされたばかりか、最愛の息子を殺されてしまう。グラスはフィッツジェラルドに復讐を果たすため、厳しい冬の寒さに耐え、交戦中の部族の熾烈な襲撃を交わし、約300キロにわたる過酷な旅に出る……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2017年2月下旬号 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

2016年 第90回 キネマ旬報ベスト・テン:読者選出外国映画ベスト・テン

2016年5月下旬号

REVIEW 日本映画&外国映画 公開作20作品、60本の批評:「レヴェナント:蘇えりし者」

2016年5月上旬号

●レポート:「レヴェナント:蘇えりし者」レオナルド・ディカプリオ来日会見

UPCOMING 新作紹介:「レヴェナント 蘇えりし者」

2024/02/02

2024/02/02

75点

テレビ/有料放送/スターチャンネル 


執念の復讐

分類は西部劇とあるが、西部の開拓時代というだけで、いわゆる西部劇ではない。
毛皮ハンターの案内人グラス(レオナルド・ディカプリオ)がインディアンに追われて逃げる途中熊に襲われて重傷を負う。ハンターの隊長はグラスに恩義があり、砦まで連れて帰ろうとする。途中難所があり、隊長はグラスと息子、もう一人の若者と有志一人を置いて先行することになった。しかしメンバーの一人フィッツジェラルド(トム・ハーディ)は利己主義で、自分のことしか考えないため、グラスを殺そうとする。そこへ息子が止めに入るが、逆に殺されてしまう。もう一人の若者ブリッジャー(ウィル・ポールター) もフィッツに騙されてグラスを置き去りにする。
グラスは熊に襲われた傷で重傷ながら、息子の仇をとりたいとの一念で過酷な雪の中を一人旅する。
この旅の様子がすごい。こんなところに置き去りにされたら怪我をしていなくても凍え死んでしまいそうなところ。しかも川に入ったり、全身濡れ鼠になることも。当時の銃が単発式の先込め銃なので、火薬を持ち歩いているのが火起こしに役に立った。すごい生命力としか言い様がない。
最後はフィッツを倒すのだが、彼も怪我を負っている。多分殺された妻の元へ旅立ったのだろうという暗示で終わる。
派手さはないが、サバイバルの様子が見物。

2023/03/07

2023/03/07

86点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


また観た

ディカプリオが悲願のアカデミー主演男優賞受賞。五感を刺激する映像。いや嗅覚は無理か。しかし嗅覚でさえ刺激してしまう迫力のある映像だった。

2023/03/07

2023/03/07

88点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


ただただ凄い、これは映画なんだろうか、と思う程のリアル感。大自然の中での、ちっぽけな人間の営み。

ネタバレ

カメラが役者の顔・身体を舐め回す様に這いずって、戦闘シーン等々、非常に迫力があった。また、自然光の撮影にこだわった、とのことで、自然の透明さ・大きさが全面に感じられ、人間の存在がちっぽけに感じてしまうことさえあった。もの寂しさ、虚無感、それでも、生きていこうとする動物のサガの様なものを感じた。我々は、人間という生き物として、何を感じれば良いのだろう、という様な戸惑いさえ覚えてしまった。
ともかく圧倒されて、上手く表現出来ない。観ている最中の正直な感想として、これをずっと見せられるんだろうか、と思ってしまった。退屈だったから思ったのではない。ただただ気持ちが負けてしまった様な感覚だった。映画館で観たら、しばらく立てなかったんじゃないだろうか。。。
備忘メモ:
冒頭の戦闘シーンが凄い、殺される人間がアップで殺されっぷりを映される。
次に、熊(グリズリー)に襲われる。本当に目の前で襲われている感覚だった。どうやって撮影したのだろう。
ラストの、デカプリオの顔アップ。あの目をどう表現すれば良いのだろう、虚しさとかでは無さそう、動物ひたすら動物。
寒さを防ぐ為のサバイバルのノウハウもばっちり。死んだ馬のハラワタを取り除いて、その中に眠るのには啞然。
レオナルド・ディカプリオの演技は凄かった、これにオスカー捧げずにして、誰に捧げよう。

2022/06/04

2022/06/04

85点

VOD/Hulu/購入/テレビ 
字幕


ありがとう

レオナルド・ディカプリオの迫真の演技でした。
ただ、この映画の主人公は、間違いなく “大自然” でしょう。
美し過ぎる映像のオンパレードで、撮影技術の素晴らしさを体感しました。「ありがとう」と言いたいです。

2022/01/10

2022/01/10

75点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


綺麗な自然。

イニャリトゥ監督です。この監督の作品だったんだ。雪や太陽や川の流れやらとにかく自然が綺麗で厳しい。中盤からほぼ会話がなく、画だけで魅せる。引き込まれるなぁ。そしてディカプリオはやっぱり凄いんだね。

2021/09/03

90点

映画館/新潟県 
字幕


【Leading to the frontiers…】

眼を剥き、歯を食いしばり、声成らぬ声上げ、地這い、脚引きずり、血濡れで骨肉を貪る - 全編に渡り身体性を発現し続けるカプリオが素晴らしい。


全身を緊縛されながらも 渾身の呻きと震えに依って 怒りを表出するグラス(カプリオ)に、森の木々が騒めく。
或いは、杖に縋りながらも 徐々に歩を強め 遂に小高い丘を登攀するグラスを、夥しく蠢動するアメリカバイソンの蹄音の地響きが鼓舞激励する。
~ 人の感情/行動と 自然の生動とが見事に響鳴している。

[人と超常の響鳴、不離一体性]-上記に着目し、以下 技巧及び主題系を考察したい。


序盤に於けるネイティヴアメリカン襲撃に依る野戦。敵味方相当数が繚乱し混淆雑多となる中を、キャメラは縦横無尽に疾駆し 捉えてゆく、見つめてゆく。
次々と移り変わる被写対象。後景映り込む情報量密度。フレーム内に収まらぬ事物をも想起させるレイアウト/キャメラムーブ/サウンドエフェクトの妙趣。計算し尽くされた照明設計。
キャメラルート/ディレクション:フローチャートの徹底熟慮考察(作為性)がうかがえよう。
それは即ち、観客に強く意識させる事となる-〈キャメラの存在〉を-。
逆光に依り映り込むサンシャインハレーション。人物顔貌最接写に依り靄霞みとなる白息。そして画面に付着する血汐…。何れもキャメラがそこに存在する証明だ。

それら殊更に強調されるキャメラが『見つめる事』『見つめる者の存在』をより強意識化する。

相反するかの如く(そして当然の如く)登場人物達はキャメラの存在にまるで気付かない。
この時『絶対に存在しつつも絶対に認識されぬもの』として“眼差す者”、“自然/神”、“私”が透過(等価)する。


然しグラスは、最期に諒解する-その眼差しの存在を-。

グラスの呟く『神に委ねる』。そして … looking at the camera - 逆転等価する窃視者と被窃視者。作為的キャメラディレクションに依る[非現実性]。頻出する[タルコフスキー的因子]。そして、殆ど[瞬きする事の無いグラス]を鑑みれば 、やはり行き着く先は一つか(タルコフスキー諸作洗礼済であれば、その訴求はすんなりと そしてより深淵へと届くだろう)。


-映画と観客の関係性をも示唆しつつ、人と超常の響鳴、不離一体の境地、生死の彼岸、未踏の精神的地平 -Frontier- へ…。




《劇場観賞》