マイ・フェア・レディ

まいふぇあれでぃ|My Fair Lady|My Fair Lady

マイ・フェア・レディ

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レビューの数

95

平均評点

74.1(566人)

観たひと

1022

観たいひと

130

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ミュージカル / ラブロマンス
製作国 アメリカ
製作年 1964
公開年月日 1964/12/1
上映時間 173分
製作会社 ワーナー・ブラザース映画
配給 ワーナー・ブラザース
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ジョージ・バーナード・ショウの「ピグマリオン」を脚色したミュージカル。脚色(作詞)は「恋のてほどき」のアラン・ジェイ・ラーナー。「スタア誕生(1954)」のジョージ・キューカーが演出したミュージカル。撮影はハリー・ストラドリング、音楽はアラン・ジェイ・ラーナーの作詞、舞台と同じくフレデリック・ロー及びアンドレ・プレヴィンが作曲をそれぞれ担当した。出演は「クレオパトラ(1963)」のレックス・ハリソン、「シャレード」のオードリー・ヘップバーン、舞台で同じ役を演じたスタンレー・ハロウェイ、「恋をしましょう(1960)」のウィルフリッド・ハイド・ホワイト、ジェレミー・ブレットなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

イライザ(オードリー・ヘップバーン)は花売り娘だ。うすら寒い三月の風の中で声をはりあげて売り歩く。ある夜、ヒギンス博士(レックス・ハリソン)に言葉の訛りを指摘されてから、大きく人生が変った。博士の家に住み込むことになったのだ。だが、今までの色々の苦労よりももっと苦しい難行を強いられた。何度も同じ言葉を録音するのだ。博士の家に同居するピカリング大佐は親切で優しい。ある日、イライザの父親ドゥリットル(スタンレー・ハロウェイ)が娘を誘惑されたと勘違いして怒鳴り込んだが、貴婦人になる修業をしていると聞いて喜んだ。それから4カ月。イライザは美しい貴婦人として社交界へデビューした。アスコット競馬場。イライザの美しさは群を抜き、名うてのプレイボーイ、フレディでさえが彼女につきまといはじめた。陰で彼女を見守る博士とピカリングは気が気ではなかった。彼女の正体がばれたら、貴族侮辱罪で社交界から追放されるだろう。彼女は誰にも気づかれずうまくやっていた。ところが各馬がゴール寸前になったところ、興奮したイライザは、つい地金を出してしまった。だが、それもご愛嬌ですんだ。つづく大使館のパーティでは完全なレディになっていた。そこに博士の昔の弟子で、人の正体を暴いては強請っている自称言語学者がイライザにつきまとい始めた。彼は得意げにイライザの正体を暴露した。「ベルギーの王女です!」大成功だ。その夜、博士とピカリングが成功を喜んでいる傍らで、イライザは悲しみと怒りで泣いていた。誰もイライザに労いの言葉をかけてくれない。自分は博士の実験台にすぎなかったのだ。そうして彼女は邸を飛び出した。博士がイライザの家出を嘆いて、母の家へ行くと、そこにイライザがいた。家に帰るように言う博士に、イライザはフレディと結婚すると宣言する。一人邸に戻った博士は、イライザの不在に淋しさを感じ、彼女を愛する心を意識した。録音器の訛りの多い彼女の声を静かに聞きながら心を痛めていた。ふと、その録音器が止まった。なんとそこにイライザが立っていたのだ。博士はとんで行って抱き締めたい気持ちをこらえながら言った。「イライザ。ぼくのスリッパはどこ?」

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2016年冬の増刊号

スペシャル・セレクション:「マイ・フェア・レディ」

2004年5月上旬特別号

DVDコレクション:第121回 「マイ・フェア・レディ」

1970年8月下旬号

SBグラビア:マルの「マイ・フェア・レディ」

1968年8月号増刊 ミュージカル・スター

ステージ特集 :「マイ・フェア・レディ」から「オリバー!」まで全17品のグラフィック・フラッシュ・バック

「マイ・フェア・レディ」から「オリバー!」まで:日本で上映されたミュージカル・メモ

1965年5月上旬号

巻頭グラビア 第37回アカデミー賞発表:「マイ・フェア・レディ」主要部門を獲得

1965年2月上旬決算特別号

外国映画批評:マイ・フェア・レディ

1965年1月上旬新年特別号

巻頭グラビア 新春をかざる魅惑の外国映画:マイ・フェア・レディ

旬報試写室:マイ・フェア・レディ

1964年12月上旬号

特別グラビア:本場の味“マイ・フェア・レディ”を70ミリ映画で

外国映画紹介:マイ・フェア・レディ

1964年10月号増刊 ’65年版 新作洋画への招待

各社期待の大作(グラビア):マイ・フェア・レディ

マイ・フェア・レディ:

1964年3月上旬号

「マイ・フェア・レディ」再演舞台の栄光:

1963年11月下旬号

SB SB情報:「マイ・フェア・レディ」の観客たち

1963年10月下旬号

SB 二つの「マイ・フェア・レディ」論:

2024/03/09

2024/03/09

95点

テレビ/有料放送/スターチャンネル 
吹替


池田昌子さん吹き替え版で鑑賞

マイフェアレディは舞台は江利チエミ宝田明,益田喜頓、版,栗原小巻版,大知真央版と観てて、映画はオードリーの、ジュリーアンドリュース版はレコードで聴いたりです。私としてはオードリーのイライザが一番好きです。初見はリバイバル上映の時日比谷スカラ座でした。その後渋谷のパンテオンで見てとかでした。何回も観てて好きな作品です。元はバーナードショーのピグマリオンで原作も読んだりでした。ジャックワーナーもイライザはオードリーで行くとして正解だと思います。もしジュリーアンドリュースで映画化したら華やかがかけていたかもしれないですね。この映画を撮影している時ジュリーアンドリュースはメリーポピンズでした。もしジュリーアンドリュースがマイフェアレディに出てオードリーがメリーポピンズならどうなっていたかな、オードリーならメリーポピンズはそつなくこなしていたことでしょう。マイフェアレディは華やかさに欠き凡作になっていたかもしれないですね。

2023/09/16

2023/09/17

82点

選択しない 


魅力的ではあるけれど

ロングランヒットした舞台の映画化。すでにドラマとして出来上がってし、「一晩中踊れたら」「君住む街で」と良いナンバーもある。さらに名匠ジョージ・キューカーの演出だし、名優レックス・ハリスンや可憐なオードリーが出演となれば、各人が手堅く仕事をすれば、まず失敗しない。そして実際その通りの魅力ある作品なのだが、自分の好みのミュージカルはタップダンスの至芸や群舞の華やかさ、面白い動きの振り付けなどあって欲しいのだ。そういう観ていてワクワクするような高揚感を味わいたいのだが、それが足りない気がする。
下げのヒギンズ教授の台詞が洒落ている。

2023/05/11

2023/06/09

80点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズ海老名 
字幕


大きな画面の醍醐味

ネタバレ

20世紀初頭のロンドンに住む言語学の教授が、街の花売り娘の乱暴な言葉遣いを上流階級の話し言葉に直そうとする。
教授は下町を歩き、なまりの強い言葉遣いを耳にするたびに記録を取っている。ひどいなまりの花売り娘が教授とその友人の会話を聞いた。自分ならひどいなまりを直して上流階級の言葉遣いにできる、賭けてもよい。その言葉を頼りに花売り娘は教授宅を訪れる。
世界に名だたる名作ミュージカルだ。
それなのに実は今回が初見。テレビの放送を部分的に見たことはあるが、全編を通して見たのは初めてで、約3時間の上映時間は長さを感じることなく楽しんだ。
この作品の着飾ったヘップバーンは雑誌やネットの写真などで見たことはあるけれど、冒頭のボロ着姿もきれいだな。
いちばん有名な「踊り明かそう」は、最後のクライマックスじゃないんだ、ここで歌うんだ。確かにここでイライザ(ヘップバーン)気持ちが変わってるよなあ。
イライザの名字がドゥーリトルってドリトル先生みたい。(※あとで調べたら本作はDoolittle、ドリトル先生はDolittleで、oの数が違っていました)
出演者にどこかで見た気がする名前が出たけど、どこだろう。
明らかにセットだけど競馬場の歌と踊りの楽しさ。
教授はちょっと年上すぎないか。
などなど、初めて触れる作品のワクワクを、そこかしこで感じながら見た。
そしてこのワクワクは映画館でなければ得られない。
大きな画面の醍醐味。そして、“これぞ映画の楽しみ”にあふれた映像。
映画を映画館で、大きな画面で、その至福が感じられる作品だった。
注)見たことがある出演者名:ジェレミー・ブレット…のちのシャーロック・ホームズ俳優ですが、この作品では二枚目だけどちょっとおバカ。
注)大きな画面:もともとは70ミリ作品(スーパーパナビジョン70、縦横比1:2.20という今は製作されていない形式)、今回たまたまスクリーンの大きい劇場で見てちょっと70ミリ映画を鑑賞した気分になった。

2023/05/05

2023/05/05

75点

映画館/愛知県/名古屋 ミッドランドスクエアシネマ 
字幕


スクリーンで見る至福

インターミッションも新鮮な体験。
ああ、これが有名なマイフェアレディかぁ、と思いながら鑑賞。

60年代の古き良き映画黄金期の華やかさが申し分なく、何よりもオードリーをスクリーンで見ることの喜びが至福である。

女優として成熟期を迎えるオードリーが、本人自身の人生にもオーバーラップする物語を、真剣に向き合って演じてるんだなぁと伝わって来て、途中、普通の場面なのにうるうるしてしまった。

長いとか、オードリーの意に反して唄がアフレコだとか、そもそも自分のミュージカル苦手意識もあってずっと未見だったが、映画館で観られる機会がやって来てこれを逃すわけにいかなかった。
本当、午前10時の映画祭に感謝している。

2023/05/04

2023/05/04

60点

映画館/東京都/TOHOシネマズ日本橋 
字幕


アルフレッドに注目

午前十時の映画祭で初めてこの映画を劇場鑑賞。途中のインターミッションも含めて、当時上映された状態が再現されていて心から感動した。午前十時の映画祭に感謝。この映画を家の小さなモニターで見てもこの感動には至るまい。冒頭、シャクヤクの花を延々と映すシーンの美しさ。この花は上流社会の花で、ここから雨の夜のオペラ座に場面は移り、汚いいでたちの汚い”言葉”の花売り娘がやってきて・・・

こうした展開はバーナード・ショウの原作で用意されていて、ほぼそれを踏襲して映画も作られているのだろうが、前半のクライマックスであるアスコット競馬場のシーン、そしてなんといっても大使館にイライザ(オードリー)が現れて女王陛下の目にとまるシーンなどの美しさ。イライザが身につけている宝石のきらびやかな映像などが、大きなスクリーンに映し出されると、そのあまりの美しさに圧倒されて涙が出てきそうになる。これはおそらく映画館でしか体験できないシーンではなかろうか。この大使館のシーンの演出も見事だ。社交界で見たこともない美しい女性が現れて、彼女はいったい何者か?というのを全くセルフなしで表現する。ネット社会の現代にあっても同じことは起こりうるが、当時においても人びとの「知りたい」という欲求の愚かさと欲求の大きさで情報伝達が早くなることなどがうまく描かれていると思う。

何度かこの映画を見直して、ついつい忘れがちになるのがイライザの父親アルフレッドだ。貧しい彼は弁が立つ。それをたまたまヒギンズ教授に見込まれて、偶然アメリカの大使館で講演し、それが評価されて金持ちになっている。リッチになったが息苦しいという父親のセリフは娘のイライザにも訴求するのだ。この対比も実に巧妙だと思う。イライザがヒギンズたちが自分をまるでおもちゃ(ピグマリオン)のように扱うことに反抗することを、この父親が代弁したのである。学びのあるシーンだった。

2023/05/02

2023/05/02

70点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズららぽーと横浜 


美しさに刮目せよ

この映画の良さが分からなかったのだが、単純に楽しめば良いことがようやく分かった。
階級間の差別、男女間の差別を分かりやすく風刺しつつ、レディとしての成長を楽しむ。

アスコットに現れたイライザの美しさには圧倒された。ここだけで良い。

最後になって、彼女を必要としていたのは自分であることにヒギンスが気がつく件は、やはり気持ち悪く感じるのだな。