ウルトラQ「1/8計画」

うるとらきゅーはちぶんのいちけいかく|----|----

ウルトラQ「1/8計画」

レビューの数

11

平均評点

74.3(14人)

観たひと

21

観たいひと

0

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ファンタジー / SF
製作国 日本
製作年 1966
公開年月日 1990/4/28
上映時間 25分
製作会社 TBS=円谷プロダクション
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダ-ド
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督円谷一 
監修円谷英二 
特技監督有川貞昌 
脚本金城哲夫 
音楽宮内國郎 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

不可思議な事件に迫る新聞記者とパイロットたちの活躍を描く空想特撮シリーズ第1弾「ウルトラQ」。今作は人口増加対策として人間を1/8に縮小するしさく計画を描く第17話「1/8計画」。監督は円谷一。脚本は金城哲夫。出演は佐原健二、西條康彦、桜井浩子ほか。1990年4月14日より公開中だった「ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説」の併映として第2話「五郎とゴロー」と同時上映。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2021/07/26

2021/09/11

70点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


その後、巨大に…

ネタバレ

放映タイトルは、「ウルトラQ 4Kリマスター版 1/8計画」。

怪獣を倒すヒーローの人気が出過ぎた「ウルトラマン」に対して、「トワイライト・ゾーン」のような感触の「ウルトラQ」には本作のように怪獣の出ないエピソードが存在する。とは言え、ウルトラシリーズの図鑑では“1/8人間”として怪獣と一緒に紹介されていたような気もする。

人口増加に対応するために人間自体を縮めて社会をダウンサイジングしようとする社会実験を行う場に行った由利子(桜井浩子)が人の流れに巻き込まれて、実験対象となってしまうというストーリー。

小さくされそうになって「私は大きくなりたいのに」と叫ぶのだが、「ウルトラマン」のメフィラス星人のエピソードでフジアキコ隊員(桜井浩子)が巨大化するのは、この台詞に対応しているのでは。

夢オチとはいえ、密度の濃いドラマ。しかし、最近、人間を1/6化するというストーリーの「悪魔の人形」(トッド・ブラウニング監督)が元ネタと言われていることを知る。

2021/09/05

2021/09/05

75点

購入/DVD 


東京=炬燵・・・外は木枯しが舞う冬でも炬燵の入っていれば大丈夫。手の届くところには温かい食べ物、退屈を紛らわせるテレビやスマホ・・・。食べた後のゴミなんか周りにポイ。炬燵の周辺さえ整っていたら十分。東京は炬燵・・・だからみんな東京を目指す。・・・だから55年前から人口密度世界一の街。それなら人間を小さくしてしまえ?その気もないのに間違えて縮小されてしまったら?コロナウィルスの影響で密を避けましょうという昨今、いっそ実現を目指したら?

2021/07/22

2021/07/26

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


55年前の記憶

◎ NHK-BSで再放映されている『ウルトラQ』を毎週楽しみにしている。笑ってしまうような特撮だけでなく、小学校の学芸会クラスの演技や演出にも苦笑せざるを得ない。それでも、1本たりと記憶に残っていないストーリーはない。55年前の当時の日本の姿をかいま見ることもできる。田舎の中学生だった自分自身の姿を蘇えさせることもできる。
◎ 今回の『1/8計画』もよく覚えているストーリーの一つだ。タイトルや出演者紹介の8分割の画面も斬新だった。結局みんな夢でしたと言う結末だけは記憶になかった。

2021/07/21

2021/07/21

100点

その他/NHK/BS4K 


「ウルトラQ」の秀作。

題名の通り、人間が8分の1にされる話。
怪獣は出ない。
もともと、このシリーズは怪獣が出ないコンセプトで作り始めたらしい。
製作順と放送順が、ぐちゃぐちゃで、途中から怪獣もの優先でオンエアされてしまったのである。
この「8分の1計画」は、8番目に作られ17話として放送された。
4番目に作られた「あけてくれ!」などは、ついに《お蔵入り》にされ、再放送時に陽の目を見た始末である。
整理上、28話となってます・・・。
そしてシリーズは「ウルトラマン」に引き継がれ、ますます怪獣プロレス的世界へと向かった。
すべてが悪いとは言いませんが。

オープニングとラストで1966年の「渋谷駅」が出てくる。
交差点はスクランブルでなく、駅舎もせこい。
今となっては貴重な映像資料です。

「8分の1計画」を始め、非怪獣篇に注目していきたいです。
「悪魔っ子」なんかもスリラー風で、今となっては好き。
*ただし1966年、13才で見た時は「なんだ、怪獣出ないのか。」と思ったですがね。
「カネゴン」なんか、ふざけた感じが、ガックリだった。
ありゃカフカだわな。
NHK・BS4K放送中。
7月26日は、18話です。

1990年

2020/10/06

75点

選択しない 


俺たちが拾ったんだぜ……

「五郎とゴロー」と同じく「ウルトラQ The movie 星の伝説」と同時上映されました。旧作を復習して、新作への期待を盛り立てたのですが、実相寺氏の新作は「ああ、見なきや良かつた」と云ふ出来で……まあそれはそれとして。

 東京の人口抑制策として、人間を1/8のサイズに縮小してしまふ奇想天外な話です。カメラマン由利子(桜井浩子)は手違ひから縮小されてしまひ、S13地区と呼ばれる一画に収容されます。手違ひと呼ぶには余りに重大な事ですなあ。
 逃げ出して恋人の佐原健二らに会ひに行きますが、既に自分は居ないものとして扱はれてゐることを悟り、失意のままS 13地区に戻るのでした。

 この物語にはオチがあるのですが、管理社会への警戒が読み取れると思ひます。労働・納税の義務なし、お産の費用は無料、一言で言へば楽園だと甘言で釣り、その実態は為政者が管理しやすい社会を作る事でせう。
 固有の名を廃し、全て番号で管理するのは、まさにマイナンバー制度を連想させます。準備稿では、それに気付いたS 13地区の住人達が反乱を起こすストーリーだつたさうです。完成作品では、由利子の個人的な悲哀に重点がシフトしてますが。

 無論あり得ない話なのですが、もし理論的にこの政策が可能なら、現政権はかなり興味を示すのではないかと怪しむのであります。
 いや、余計な事を申したやうです。ご無礼致しました。

2019/08/03

2019/08/03

75点

購入/DVD 


ウルトラQというテレビ映画シリーズは怪獣一辺倒ではない。こうした風刺のきいた物語もある。このほかファンタジーやホラーなど特撮の可能性を毎週クオリティーの高いドラマで見せてくれていた。
1966年人口過密の東京・・・しかし、現在では人口減少が大きな問題になっている。地方都市は消滅しつつあって東京ですら人口減少が始まる・・・骨のあるクリエーターたちが現代の目線でリメイクしたら面白い話ができると思うのだが・・・。