リトルダンサーで物語は知っていた。
背景は作り物。ストの取り締まりをしている盾を持った警官の人数は限られいる。ビリーを見送る場面は自転車に乗ったマイケルが出てくるだけ。象徴的なモノを中心に据えて、後は観客の想像力に委ねている。なのに、ストの激しさや友達の励ましが心に残る。人って騙されやすいというか、思い込みが激しいようだ。
踊りや歌にこんなに感動するのはなぜだろう。
舞台だから?
会場から笑い声が上がったり、踊りや歌の終わりに会場の拍手がはいるのも楽しい。
部屋で踊っているはずなの、部屋の枠を超えて大きく踊るから?
頭の中の想像への移行が映画より柔軟であるから?
例えば、ビリーと大人のダンサーのバレエシーンではワイヤーで宙を舞った。アクロバティックではなく本当に飛び立つようにみえた。
とにかくバレエ、タップ、歌、物語の全てがよかった。
ビリーはもちろんだけど、お母さんもよかった。
男の子はボクシング、女の子はバレエ。これは日本でいう男の子のランドセルは黒、女の子は赤みたいで、おもしろい。最近はいろんな色があるみたいだけれど。