イルカの日

いるかのひ|The Day of the Dolphin|----

イルカの日

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レビューの数

19

平均評点

70.1(90人)

観たひと

136

観たいひと

9

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1974
公開年月日 1974/6/8
上映時間 0分
製作会社 アプコ・エンバシー作品
配給 日本ヘラルド映画
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

最も知能指数が高いといわれるイルカの生態を利用した政治的陰謀を阻止せんとする海洋学者の戦いを描く。製作総指揮はジョセフ・E・レビン、製作はロバート・E・レリア、監督は「キャッチ22」のマイク・ニコルズ、原作はロベール・メルルの同名小説、脚本はバック・ヘンリー、撮影はウィリアム・A・フレイカー、音楽はジョルジュ・ドルリューが各々担当。出演はジョージ・C・スコット、トリッシュ・ヴァン・デヴァー、ポール・ソルボノ、フリッツ・ウェーバー、ジョン・コークス、エドワード・ハーマン、レスリー・チャールソン、ジョン・デビッドなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

海洋動物学者として世界的に著名なジェイク・テリル博士(ジョージ・C・スコット)は、フロリダの沖合い遠くの小島にイルカを研究するための研究所を持っていた。現代科学の粋を集めて建設された施設で、6人の助手たちと共に、1頭のイルカに簡単な英語を教えていたが聡明なテリルは自分の研究が、政治の力によって悪用される危険性を充分知っており、スポンサーである財団にも報告していなかった。だが、政府の調査機関では早くもそのことをかぎつけて、テリルの研究に対する調査を開始していた。テリルが母親代わりになって育てたイルカはファー(アルファー)と名づけられ、彼を「パー(パパ)」と、呼吸孔から出す可愛い声で呼ぶほどに成長していた。いってみれば、ファーはテリルと彼の妻マギー(トリシュ・ヴァン・デベール)の1人息子のような存在だったのだ。テリルはそんなファーに花嫁を与えることにした。この牝イルカはビー(ベータ)と名づけられた。プールで楽しそうに遊び廻る2頭のイルカは幸福そうだった。ファーがビーにイルカの言葉を教わったため、一時テリルとの英語による会話に応じなくなるという問題が起こったが、それが解決すると学習はどんどん進むようになり単語をいうだけだったファーが構文も覚えるようになった。ビーもファーから教わって、人間との会話ができるようにまで成長した。財団がテリルの研究に介入し始めたのは、その頃だった。水上飛行機で島にやってきた財団管理官デマイロ(フリッツ・ウェーバー)は、研究の具体的成果をこれ以上秘密にするなら、援助を打ち切ると通告してきた。やむなくテリルは彼に研究所の中を案内し、そして政府の調査機関員マホニー(ポール・ソルビノ)の訪問を許してしまった。マホニーはデマイロの弱点を握り、圧力をかけていたのだ。翌日、島を訪れたマホニーはテリルの非協力的な態度を感じ取り一通りの研究施設とイルカを見ると去っていったがすぐにまた1人の部下を連れ密かに引き返してきて、テリルたちに悟られないように島のジャングルの中にひそんだ。次にやってきたのは財団の理事5人だった。一同はテリルと会話を交わすファーに眼を見はり、テリルとマギーを財団事務局に招待した。だが、異様な雰囲気に気づいたテリルは急いで島に戻ったが、すでにファーとビーは研究助手のデビッド(ジョン・コークス)に連れ去られていた。デビッドは財団のまわし者だったのだ。頭をかかえるテリルたちの前に、突然マホニーが姿を現わし、部屋の中に仕掛けられた盗聴マイクをあばき、一同を庭に連れ出して事の真相を語って聞かせた。財団の理事の1人は元CIAの高官である。マホニーが属しているのは同じ政府でもまた別の機関で、彼は財団理事たちの企んでいるらしい陰謀を探りだすために調査を続けていたのだ。その頃、ファーとビーはカリブ海のある場所で、デビッドから特殊な訓練を受けていた。それは時限装置と磁石のついた機雷を、大統領の乗ったヨットの船底につけようという陰謀だったのだ。敵のスキを見て逃げ帰ったきたファーからその様子を聞いたテリルとマホニーは急いでモーターボートで出発したが、途中で燃料が切れてしまい、、最後の手段としてテリルは、ファーにビーを探し出して止めるように命じた。ファーは間一髪でそれに成功し、おまけに機雷を理事たちの乗った船につけたのだ。テリルは研究施設をすべて放棄して逃げる決心をする。過去の自分の研究が、純真なイルカの心を傷つける結果になったことを後悔したからだ。ファーとビーを海に放し、外海へでるよう命じる彼の心ははり裂けんばかりに痛んだが、すぐやってくるであろう組織の復讐を考えると、こうするより他に方法がなかった。「パー」といつまでも海岸で呼びつづけるファーの声が彼ら夫婦の耳にはつらかった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1974年7月上旬号

映画批評:イルカの日

1974年6月下旬号

外国映画紹介:イルカの日

1974年5月上旬号

グラビア:マイク・ニコルズ監督  「イルカの日」

〈巻頭ディスカッション〉 「イルカの日」でマイク・ニコルズが描いたユートピア:岡本博×小野耕世×紀田順一郎×鳥羽山照夫×南俊子×白井佳夫

シナリオ:イルカの日

1974年4月上旬号

キネ旬試写室:イルカの日

1974年2月上旬決算特別号

グラビア!アブコ・エンバシー作品:「イルカの日」「ウィークエンド・ラブ」「夜を見つめて」

2023/05/29

2023/05/29

60点

購入/DVD 
字幕


もう何度目かな

海とイルカの映像に乗せてあのテーマ曲が流れる。
その体験だけがほしくて、BGMのように繰り返し鑑賞している。
ポール・ソルビノさんの汗臭い存在感以外には見るに値する演技がないので、アメリカのお手軽なTVドラマくらいのできばえ。
ラストシーンで迫り来る襲撃を予感させる緊張感も乏しいから、権力者による陰謀もなんだか嘘くさい。
つまり、イルカのアルファに関わること以外は本気で製作してない映画なので、感動はないのだ。
だのにまた見てしまう。
テーマ曲のせいにしている私だけれど、実は、自分で思っている何倍もイルカが好きなのかもしれない(笑)

2023/02/08

2023/02/12

65点

選択しない 


やはりバックの音楽か

ネタバレ

 「イナゴの日」、「魚が出てきた日」などと当時は「~の日」というタイトルがなぜか続いたような気がする。内容もおおむね社会派サスペンスふうな切り口で共通していたのではないか? 「地球最後の日」とか「復活の日」なんていうのもあったが。
 まあそれはともかくレビュアーの多くの方が本作の音楽の良さに言及しておられる。我が意を得たりでうれしかった。というかやはり自分の記憶は間違っていなかったなと確認できた。内容は忘れているけど音楽の方はすぐにピンときたから。
 当時は映画音楽にハマっていてFMで関光夫の番組を逃さずチェックしていたことを懐かしく思い出す。先日観た「1000日のアン」もドルリューの音楽が印象に残っていたけど代表作はやはり本作だろう。
 音楽の良さに釣り合わない内容の稚拙さがちょっともったいない。いやイルカを暗殺道具として使用するという筋立てはサスペンスとして悪くはないのだけど、イルカの可愛らしい声を聴いていると何だか萎えてしまう。「わんぱくフリッパー」を観ている気分になっちゃうんですね。話し相手が堅物なイメージのジョージ・C・スコットというのもバランスが悪いようないいような・・・。
 その点ポール・ソルヴィノが脇でいい味を出していたと思う。立ち位置がはっきりしない(というか明らかに怪しい)不審な雰囲気を冒頭から漂わせている。でも意外や味方だったとは・・・その意外性がいい。暗闇の中水槽をバックにして佇むポール。灯りがつくと彼の背後に親友の水死体が・・・。このショットはなかなかでした。

1974年

2021/12/04

70点

映画館 
字幕


忘れられずにいます

国家機関による動物の軍事利用の陰謀についてじっくり考えさせてくれた原作小説に比して、映画の浅薄さが物足りなかった。また、主人公の人物造形がつまらなくなってしまった。
映像面ではイルカさんとポール・ソルビノさんの演技だけが見所だった。だけれども、半世紀近く私の中で生き続けているのはテーマ音楽の素晴らしさ。このメロディーが本作をまるで大傑作だったかのように記憶のどこかで脚色していて消えない。
そういう映画もあるんだなと思う。

2021/10/28

2021/10/29

80点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


切なく美しい音楽

ネタバレ

73年マイクニコルズ監督。デビューからこの映画あたりまでは絶好調で外れなしのノリノリの時期。初見はビデオかテレビだったか、数十年ぶりの鑑賞。
ポリティカルサスペンス映画なのだが、人と会話をするイルカと言う時点で荒唐無稽な映画になってもおかしくないところを流石のジョージCスコット。夫婦共演でリアリティを生み出している。
二頭のイルカ、オスのアルファ(ファー)とメスのベータ(ビー)の仲良しっぷりと主人公をパーと呼び、離れたがらないさまが何とも愛しく切ない。
本作は美しいカメラとなんといってもテーマ曲。映画音楽にハマり出した子供の頃に好んで聴いていた名曲。

2021/10/08

2021/10/08

80点

購入/DVD 
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イルカに人間の言葉を教えたばかりに、陰謀に巻き込まれる科学者。イルカの純粋な反応の愚かな人間たちの悪だくみ。イルカは科学そのものの象徴でそれを悪用したら・・・?と簡単にはすまない奥深いものがあるのはイルカたちの名演技によるものか?いつ聞いても胸に染み入るドルリューのテーマ曲が美しい。

2018/07/15

70点

選択しない 


イルカの表情、演技が素晴らしい

イルカが結構頭が良く、演技もできるっていうのは、わんぱくフリッパーで知っていたが、この映画では悪い人間に利用されてしまう悲劇を、愛くるしい表情をして、うまく演じて感動を呼ぶ作品になっている。また、チェンバロのような音色の切ないメロディーの音楽が心に響く。