モノクロで描かれるニューヨークの街並み、そこを走るフランシス(グレタ・ガーウィク)がとてもお洒落だ。
自分の才能に見切りが付けられずにもがく主人公が、少しずつ自分に見合った仕事を見つけていく。最後に出てくるアパートの郵便ボックスのネーム入れのところに自分の名前を挿入するシーンで、サイズが合わないので、名前の一部を折り曲げて挿入する。そこに彼女の成長をみる。うまいラストシーンだと思う。
それにしても、フランシスのような女性と付き合うのは大変だよな。途中で挿入される友人宅での食事会のシーン。あれほど傍若無人に振る舞っても、パリの部屋を貸してもらえるんだから、あの友人夫婦は心が広いなと改めて感心した。
グレタ・ガーウィクは脚本にも参加しているが、微妙なニュアンス(フランシスのいいところと悪いところ)を見事に表現して、お見事。とても魅力的だった。