人の記憶の中に深く潜入することで難事件を解決していくという超能力をもった男、ジョン(マーク・ストロング)が主人公。かつて日本でも流行ったサイコダイバーものだ。
ジョンはかつては優秀な記憶探偵としてマインドスケープ社の稼ぎ頭だったらしいが妻の自殺(?)から立ち直れないでいるという設定がまずある。その彼が金策のためにと請け負った仕事が少女の摂食障害の改善。彼女の記憶に入ることでそのトラウマを探り、彼女を普通の生活に戻れるようにするという仕事のはずったのだが・・・。
この少女アナが実は曲者だったという流れ。アナを演じたタイッサ・ファーミガが頭脳明晰でなおかつとらえどころのない少女を好演している。強面のマーク・ストロングを翻弄する演技はなかなか見もの。
知能指数が異常に高いという設定からも一筋縄ではいかない少女であることは観客にも一目瞭然である。でも映画は彼女以上に怪しい継父やクラスメイトたちを周囲に配置しているのでいったいどこに真実があるのかがわかりにくくなっている。こういうあきらかに怪しい人物は得てして目くらましであることが多い。
特殊能力の持主として登場したジョンだけど、結局彼は終始少女に翻弄されていただけで、彼の中途半端な能力が却って自分の首を締めることになっている。ちょっと拍子抜けの感無きにしも非ず。こういう結末にするためにジョンは妻の自殺からいまだ立ち直れず、能力的にもまだ不完全であったという設定にしたのだろう。
他の方も指摘している通り結末部分がスッキリしないところも拍子抜けである。疑問を残したまま強引に幕を引いた感じでミステリーの結末としては首を捻るところだ。
記憶が真実をすべて語っているわけではない、という本作の宣伝惹句の通りの結末ではあったけれど。