これは面白い。
刑務所を出所したジェイクは、孤児院由来弟分のエルウッドの出迎えを受け、二人で世話になった孤児院のシスターを訪ねますが、資金難で孤児院は閉鎖の瀬戸際にあり、二人は期限の迫る税金を工面しようと、かつて組んでいたバンドを再結成するためメンバー巡りを開始します。
旅立つ二人が足にするセコハンパトカーは見てくれは悪いものの、強化されている駆動部を利用しての、何かと起こしてしまうトラブルにカーチェイスが展開の主題のようになってしまい、演奏者捜しなど、まるで二の次と思わせるような展開です。
CGない時代のカーアクションは、連続して土手からのダイブ、工事中の道路の大穴に転落、カーブでのハンドル操作ミス、といった愚直なまでの物量作戦に終始し、一体何台の車を壊したら気が済むのだろうと思わされます。
資金集めのコンサートは、会場によって観客の好みが変わっていて、ミュージカル作品という体裁も一応保たれていて、終盤の5,000人収容の会場でのコンサートへの盛り上がりは感動的でもあります。
更にはタイムリミット迫る緊迫した状況の中、税金を納めようとする二人に、ウンカのごとく襲ってくるシカゴ警察に州兵も加わっての大軍勢。おそらく何の嫌疑で追いかけているのか誰も分かっているようには思えません。