不時着結婚

ふじちゃくけっこん|You Gotta Stay Happy|----

不時着結婚

レビューの数

2

平均評点

80.0(3人)

観たひと

4

観たいひと

1

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1948
公開年月日 1950/10/17
上映時間 0分
製作会社 U・I映画
配給 セントラル
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「煌めく銀星」の脚色者カール・タンバーグがロバート・カースンの小説より脚色し、自ら製作に当たったランパート・プロダクション作品で、「ミネソタの娘」のH・C・ポッタアが監督、「彼と人魚」のラッセル・メテイが撮影、ダニエル・アンフィシアトロフが音楽を担当した。1948年度作品。「失恋4人男」のジョーン・フォンテーン、「出獄」のジェームズ・スチュアートが主演し、エディ・アルバート、「フィラデルフィア物語」のローランド・ヤング、「風を起す女」のウィラード・パーカー、「ステート・フェア(1945)」のパーシー・キルブライド、「三十四丁目の奇跡(1947)」のポーター・ホール等が助演している。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

復員航空兵のマーヴィン・ペインは戦友達と払い下げ輸送機で、小規模な航空会社を設立し、自ら操縦し、大陸横断輸送をやっていたが、ニューヨークのホテルで隣室に泊まっていた新婚のディディ・ディルウッドが新郎のラルフを嫌って自分の部屋に逃げこんできたのをそのままかくまってやった。彼女は百万長者の遺産相続人だったが、マーヴィンはそれとは知らず、彼女を都会生活にあこがれて早まった結婚をした田舎娘だと思い、自分の仲間のブレットの手をかりて、ホテルから飛行場につれて行った。マーヴィンの輸送機は荷物のほかに託送の黒猩々とディディのほかに新婚夫婦と中年の男をのせて西に飛んだ。中年の男はキャスロンという公金拐帯犯人だったことが、シカゴに着いたときわかり、マーヴィンはディディがその仲間と再び勘ちがいをし、彼女に好意を寄せる彼は官憲の手から守ろうとして暴風雨の中を無理に飛んだため燃料が切れて畠に不時着する。飛行機に乗っていた一同は子沢山の農夫ラックネルの癒えに厄介になり、その夜ディディは自分の理想の夫こそマーヴィンであることを発見する。しかし、彼女が百万長者と知ったとき独立心のつよいマーヴィンは逆につめたくなる。燃料を補給して基地までたどりついたマーヴィンはペイン航空会社の解散を宣言するが、やはりディディが思いきれず、彼女の愛と資本の援助をうけいれなければならなかった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1950年11月下旬号

外國映画批評:不時着結婚

1950年11月上旬号

外國映画紹介:不時着結婚

2022/09/06

2022/09/06

85点

購入 
字幕


ジョーン・フォンテインが光輝く

ネタバレ

2022年9月6日に鑑賞。DVDにて。1時間40分08秒。スタンダード・黒白。PAMPART PRODUCTION=UNIVERSAL INTERNATIONAL。

ジョーン・フォンテインの最初の登場場面は、オードリー・ヘップバーンですね。逆だが(笑)小柄でキュートで、ボーイッシュな服装も胸キュンである。女優としては、眠ってる場面ばかり(笑)で、ズボンにジャンパーと着飾る場面は少ない。そこが狙い目で、観客の逆萌えなんでしょう。「サリヴァンの旅」(1941)のヴェロニカ・レイクですね。背が低いのも同じだ。

ジェームズ・スチュワートの生真面目な役柄も良い。「1954年になったら結婚する。今は仕事に専念だ」ダイアナ「恋に落ちたら?」ペイン「人生設計は重要だ」開巻のアニメーションの2人の似顔がそっくりである。

ペインの空軍仲間のエディ・アルバートも好演である。この人は笑顔が良い。「ローマの休日」のカメラマンである。

ペインがNYのホテルに泊まる時が興味深い。フロント係のハバートが空軍の戦友なので毎回安く泊まっている。それは、翌日に既に予約が入っている「ウェディング・スイートルーム」に泊まるのである。通常35ドル(これは普通の客室の料金でしょう)が5ドルである。結婚式の関係者が来るのは午前9時、ペインは早朝7時にチェックアウトするのである。なるほど。通常ホテルのチェックアウトは午前10時くらい。そうするとホテル側は、客が9時に来るウェディング・スイートに前日に客を泊めることはないだろう。

開巻、婚約したが結婚を躊躇するダイアナ(公式には6回目の婚約、非公式には12人の男ともめた)。説得する叔父ラルフと精神科医ブルッチャー。叔父「結婚前の娘には当たり前のことさ」ダイアナ「何かの度に咳をするのよ。狐みたい」叔父「ワシなんか3番目の妻の溜息は3月で慣れたよ」ダ「7か月で離婚したでしょ。マーサ叔母さんを大事にすべきだったわ」医者「咳など小さなことは本当の理由ではない。言い訳だ。★大きな変化を恐れて独身の気軽さを手放せない」ダイアナ「26歳はもうオールドミス?」叔父ラルフ「いくつだって?」ダ「28歳でした」医者「そろそろ覚悟を決めるべきだ」叔父「結婚すれば心も落ち着く」★ダイアナ「私が欲しいのはときめきなの」医者「ロマンスごっこは只の幻想だ。★結婚とは実生活の安定だ。友人のような夫がいい」叔父「その通り。★友人のような夫婦が最高だ」医者「優柔不断に効く薬は覚悟だ。結婚は君が決めた。前へ進め!飛び込むんだ」と、結婚式を終えたダイアナは夫ヘンリー・ベンソンとNYのホテルに宿泊するが・・・。

ダイアナが名乗った偽名は、この医者から「ドッティ・ブルッチャー」である。

昨夜飲んだ睡眠薬で朦朧として床に横たわるダイアナを、ペインが椅子を床に横に置いて、彼女を横向きに椅子に乗せて彼女が乗ったまま椅子を立てた。なるほど。

ホテルの回転ドア(2回)、エレベーター(2回)、チンパンジーも巧く使われている。ダイアナが足が寒いと言うのでペインがハイヒールを履いたままブーツを履かせた。死体が入った棺桶、シカゴで海産物を乗せた。農園でオクラホマミキサーを踊る。今や石油成金のチェロキー族のトラクターを借りる。

NY→ニューアーク空港→シカゴ市営空港→オクラホマ州タルサ近郊に不時着→カリフォルニア州・バーバンク「ペイン航空格納庫建設予定地 BURBANK on This Site PAYNE AIR will erect Modern Steel Hanger」ボロ屋である。→メキシコのエルモショ空港で所有するもう一機が炎上した。倒産の危機。

ブレットにペイン「本当に俺と一緒に辞めるのか?」ブレット「誰がお前を楽しませる?」ペイン「C-47機が売りに出てる」ブレット「カネは?」→「C-47スカイトレイン(Douglas C-47 Skytrain)2発機」

そこへ、機体に「PAYNE AIR-LINES」と書かれた飛行機来る。ブレット「おい、あのコニー見ろよ!」→「ロッキード・コンステレーション4発プロペラ機(Lockheed Constellation)」愛称コニー(Connie)である。ペイン「4発ジェット機(字幕はジェット機になっているが?)は世界で一番美しい」ダイアナ「女の下で働くのが嫌なら、あなたがすべて決めてよ。私は家庭に」→この台詞は今は? ダイアナの資産8000万ドル(1ドル360円なら=288億円!)

画面では、監督:H. P. Potter、製作・脚本:Karl Tunberg、from The Saturday Evening Post Serial by Robert Carson、撮影:Russell Metty、音楽:Daniele Amfitheatrof である。

出演は、Joan Fontaine(ダイアナ・ディルウッド/Dee Dee Dillwood)、James Stewart(マーヴィン・ペイン/ペイン貨物航空社長兼パイロット)、Eddie Albert(ブレット・ベイカー副操縦士/ペインの戦友)、Roland Young(ラルフ・Tutwiler/ダイアナの叔父)、Paul Cavanagh(ブルッチャー精神科医)、Willard Parker(ヘンリー・ベンソン/ダイアナの新婚の夫/NYの富豪の弁護士)、William Bakewell(ディック・ハバート/NYハンプシャー・ハウス・ホテルのフロント係/ペインの戦友)、Porter Hall(キャスロン氏/本名チャーマーズ40歳/NYの万年筆会社の出納係・秘書メイと共謀し5万ドルを横領)、Percy Kilbride(タルサの65km北のカラスの農場主マット・ラックネル)、Edith Evanson(ラックネルの妻/子供9人)、Mary McGuire(新婚花嫁ジョージア・グッドリッチ)、Arthur Walsh(夫ミルトン・グッドリッチ/兵士)、Mary Forbes(マーサ叔母/ラルフ叔父の元妻)ほか。

2022/06/09

2022/06/09

85点

購入/DVD 
字幕


ジョーン・フォンテインがキュート

ジョーン・フォンテインがキュートで、物語もお気楽コメディで楽しくて、観ている間は顔がニマニマしてしまった(笑)

主演はジョーン・フォンテインとジェームズ・スチュアートだが、2人のそばにいるエディ・アルバートが楽しい雰囲気を盛り上げてくれるのは流石!
あの名作『ローマの休日』も同様だが、こうしたロマンティック恋愛コメディ映画において、エディ・アルバートの存在は大きい。気分が楽しくなる。

大富豪の令嬢(ジョーン・フォンテイン)は、これまでも多くの男性と結婚しそうになったが、なかなか結婚に踏み切れない。しかし、周囲から勧められ、令嬢自身も「26歳はオールドミスかしら…」と言っているが28歳。
若尾文子の出ている大映映画などでは「オールドミス」というセリフはよく聞くが、アメリカ映画の字幕で出るのは久しぶりかも…。

そんな令嬢が、とうとう、ある男と結婚したものの「やっぱり愛していない…」と夫から逃れて、ホテルの隣の部屋に匿ってもらうのだが、その部屋に泊まっていたのがマーヴィン(ジェームズ・スチュアート)。
もう、これだけで先は見える感じがする…(笑)

ジェームズ・スチュアートは飛行機の操縦士であり会社社長だが、経営は苦しい。その副操縦士がエディ・アルバート。素敵なコンビ。
その2人が操縦する飛行機は貨物用だが、ジョーン・フォンテインほか何人かが乗り込んでニューヨークから飛び立つのだが……という流れ。

久しぶりに「平日、会社から帰宅後の1本」を観たが、こういう素敵なロマンス・コメディ映画を観ると元気が出る気がする。
楽しい映画を観ると幸せ…(^^)v


(※)個人的に好みの映画なので、評点は高め…(笑)