昼下りの情事

ひるさがりのじょうじ|Love in the Afternoon|Love in the Afternoon

昼下りの情事

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レビューの数

91

平均評点

76.7(381人)

観たひと

595

観たいひと

61

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル コメディ
製作国 アメリカ
製作年 1957
公開年月日 1957/8/15
上映時間 130分
製作会社 アライド・アーチスツ映画
配給 ロバート・M・リューリー提供、セレクト=松竹共同配給
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

クロード・アネの小説『アリアンヌ(Arianne)』を原作に「翼よ! あれが巴里の灯だ」のビリー・ワイルダーと、I・A・L・ダイアモンドが共同脚色、ワイルダーが監督したコメディ。撮影監督は「ジャイアンツ」のウィリアム・メラー、編曲が「翼よ! あれが巴里の灯だ」のフランツ・ワックスマンの担当。編中の音楽「昼下りの情事」「アリイーヌ」「ホット・パプリカ」のジプシー・バンドの指揮者マティ・マルネック、コンチネンタル・ワルツ「魅惑」をフィルモ・ダンテ・マルチェッティ(作詩)とモーリス・ド・フェラウディ、「セ・シ・ボン」をアンリ・ベッティとアンドレ・オレネス、「詩人の魂」をシャルル・トレネがそれぞれ担当した。主演は「友情ある説得」のゲイリー・クーパー、「戦争と平和」のオードリー・ヘップバーン、「王様」のモーリス・シュヴァリエ。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

クロード・シャヴァッス(モーリス・シュヴァリエ)はパリの私立探偵である。御依頼ともあれば、アメリカの億万長者フラナガン(ゲイリー・クーパー)とX夫人の濡れ場を盗み撮るという仕事も、やらねばならない。依頼人のX氏がその写真を見て、フラナガンを殺すといきまく。これを聞いたのが、シャヴァッスの娘アリアーヌ(オードリー・ヘップバーン)である。彼女は父の扱う事件記録を読むのを楽しみにしていたが、チェロの勉強にコンセルヴァトワールへ出かけたものの、この事件が気になってたまらない。フラナガンの泊まっているホテルへ来てみると、X氏がピストルをポケットに忍ばせているところにアリアーヌは出くわした。アリアーヌの機転でX夫人は逃れ、危ういところを助かったフラナガンは、彼女と明日の午後を約束する。翌日、あんな浮気男とデートなどすまいと思ったものの、アリアーヌは結局ホテルを訪れる。食事と美しいムードミュージック、フラナガンのお定まりの手に、アリアーヌはすっかり参ってしまう。しかし、やがてフラナガンがパリを出発する時刻が来て、2人はいかにも世慣れた遊び人同士の如く、あっさり別れた。が、車が見えなくなると、アリアーヌはしおしおと音楽院へ向うのだった。何ヵ月後のある夜、アリアーヌはオペラで恋しいフラナガンに再会し、明日の逢瀬を約束する。翌日ホテルを訪れたアリアーヌに、皮肉にも今度はフラナガンが参ってしまい、彼女がことありげに話した男たちのことに、気が揉めてたまらない。偶然出会ったX氏に相談すると、彼の答は、シャヴァッスに頼め、だった。シャヴァッスが調査してみればなんと自分の娘アリアーヌである。事実を告げることもできず、シャヴァッスはフラナガンに、あの婦人は箱入り娘で当人の言ったことは全部作り話、あの娘を愛しいと思ったら、パリを離れることだと報告する。アリアーヌがホテルを訪れた時、フラナガンは荷造りを済ませていた。世慣れた風を装い、アリアーヌはリオン駅ホームまで見送るが、お互いに別れがたい。やがて発車の時、フラナガンは、遂にアリアーヌを列車に抱えあげる。プラットホームには、ふたりを微笑んで見送るシャヴァッスの姿があった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2010年3月下旬号

午前十時の映画祭:「ローマの休日」「昼下りの情事」

1989年12月上旬号

VIDEO:スポット・ライト 「昼下りの情事」

1957年11月下旬号

外国映画批評:昼下りの情事

1957年8月下旬号

新映画評:昼下りの情事

外国映画紹介:昼下りの情事

1957年8月上旬号

新作グラビア:昼下りの情事

2021/10/25

2021/11/27

65点

選択しない 
字幕

OPのキャスト・スタッフ紹介、それぞれの頭文字が装飾されててかわいい。
アリアンヌ(オードリー)は自宅でチェロ弾く姿で登場、自室から探偵である父とクライアントの話を覗き見る姿かわいい。探偵の仕事って気になるよね。
アリアンヌが背伸びして近づいた結果、フラナガンが彼女にくびったけになってしまったと。
自分のこと棚にあげてあわあわするフラナガン氏よ(笑)しかし彼はアリアンヌに出会い変わったのか?そうでないのか?偽りの姿で出会ったため本当の姿を見せることが出来ず、互いに苦しむことにならないかなんて勝手に心配したのでした。
楽器隊の挙動がいい。

2021/02/01

2021/02/01

95点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


日活ロマンポルノみたいな邦題だが(もう少しよい題名はなかったのだろうか)、「ローマの休日」と並びオードリー作品の中では好きな一本。やや高齢のプレーボーイ(G・クーパーのプレーボーイ役も珍しいが、やはり紳士)と若き生娘の恋の駆け引きをコミカルにお洒落に描くB・ワイルダー監督の演出も見事。モロクロの画面が「魅惑のワルツ」と共にオードリーの美しさを一層引き立てている感じ。しかし、年をとってもクーパーの格好良さは惚れ惚れするぐらいで、「モロッコ」でもやっていた別れの時に指を2本合わせてこめかみのところで2度くるくると回す仕草がとてもダンディ。

2020/11/14

2020/11/14

70点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


闇から踊り出る冬毛と白痴

ヴァンドーム広場の円柱(コラム)が見えている。例のホテルリッツの14号の部屋からも見えており、この部屋から見えるということは、この円柱からも14号の部屋が見えてしまうということになる。
この14号の隣の隣は16号であり、その2つの部屋のバルコニーをオードリー・ヘップバーンが演じるアリアンヌの身体が繋ぐ。一方の16号にはルルと呼ばれる仔犬が飼われていて、犬の感性は人間が気づかない存在や音、水を嗅ぎつける。犬のそうした感性が14号を外部と繋いでもいる。
塔は、男性の象徴でもあり、物語の前半ではまだ建設中のようにも見えている。その1年後の後半には塔はどうも完成形をしているが、X氏の婦人という女性がヴェールに包まれていたように、ブラインドで隠されてもしまう。この場合の男性は、主にゲイリー・クーパーが演じるフラナガン氏であり、彼をガンで狙うX氏がいて、フラナガンを望遠レンズで狙うアリアンヌの父シャヴァス氏がいる。3者の男の欲望はそれぞれの方向に向かってはいるものの、フラナガン氏は王者的な欲望を持ち、その分、シャヴァス氏は父という立場もあり枯れているようにもみえる。彼らの妻の存在は示唆されるものの不確かであり、その焦点に恋人であり娘でもあるアリアンヌが結ばれている。
彼女は愛情に溢れるパリの午後4時に埋もれてしまいそうでもある。フラナガン氏が来宅したとき彼女は3週間で17回目の髪を洗っている最中で、首から先の顔が見えていなかった。冒頭の実存主義者の女性も長い髪に顔を閉ざしていた。サウナではX氏がタオルで顔を閉ざして寝転んでいた。北欧を示唆しながら、愛情めいた湯気ばかりの空間にカメラを入れ、4人の無口な楽団のバイオリンの中を水蒸気で満たしながら、その直前のバスタブからの溢れたお湯や、パリの街路で愛し合う二人に散水車が水をぶっかけるショットなどにも通じている。ここに充満する愛情と性欲がアリアンヌをパリに埋没させようとしている。
小魚に例えられたアリアンヌを解き放つようにフラナガン氏に懇請する父の願いをよそに、フラナガン氏は雨模様の駅のラストシーンでアリアンヌをパリから金魚のように掬い取ってしまう。そこに解放やカタルシスの感覚が伴うとすれば、父は娘を閉じ込めていたのだし、パリは彼女を幽閉していたのに違いない。そして彼女はニューヨークのステディとして新たな収監先へと向かう。
ところでこの「A」の物語は、X氏のジョーカー性や終盤までフラナガン氏に匿名性で迫る彼女が何かを示しているようでもある。19人や20人という恋人の数の羅列は、A-Zで整理された探偵でもある父のファイルあるいはライブラリと絡み合う。そして、アルパイン、アペリティフ、数々のAの女性、アンクレット、エア(フランスの飛行機)などの頭文字Aを連発させつつ、ベルギーやビタミンなどの「B」へと移行しかかる。
聞き耳と覗き見、カーネーションとパフューム(香水)、チェロと楽団、オペラグラスと虫眼鏡、録音装置と電話、ペプシコーラとワーグナーなど数々の仕掛けを駆使して、魔力的な映像が紡がれていく。アリアンヌは恋をしてぼうっとして虚言を吐くというよりも、こうしためくるめく映画世界への眩惑が彼女からチェロの奏法などの人智を奪ってしまったのだろう。6月から8月にかけての季節にコートを羽織る狂信は、映画を存在させる周囲の闇からやってきた。そのコートはアーミンと呼ばれ、オコジョの冬毛から奪われた白さを纏っており、観客の目を奪う白さでもある。つまり白痴的とも言える。

2020/11/11

2020/11/12

55点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


ウーム・・・。ビリー・ワイルダー監督だからと期待して見たが・・・。オードリー・ヘップバーンに遠慮したのか、グレゴリー・ペックに忖度でもしたのか、もっさりしたテンポで歯切れが悪い。ワンちゃんと老女のエピソードなどコメディ・リリーフは悪くないが・・・ウーン。コメディエンヌとしてのマリリン・モンローの実力を再認識してしまった。

2020/10/02

90点

選択しない 


ロマコメの王道作品です☆

ビリー・ワイルダー監督作品はラストに抜かりがない。オードリー・ヘップバーンという銀幕の妖精を、更に際立たせて愛おしく見せるストーリーの展開も見事の一言。オードリーには世界に一人だけの特別感を感じざるを得ません。
本作はハッピーエンドでもアンハッピーエンドでも良かったのです。ラストのゲーリー・クーパーの思わずみたいな落としどころは良かったのですが、そこに至るまでの積み重ねを楽しむ作品でした。

オードリーがゲーリー・クーパーのジゴロぶりに背伸びして見栄はるシーンの数々はとても微笑ましいと思いました。気持ちは分かります。恋する相手に相応しい自分で居たいと思うのが普通ですよ。
この見栄はりは、デートする時の服装を気にするのと同じぐらいのレベルです。服を選ぶのだって、相手のために選ぶものですよ。それは男も女も同じはずです。本作では、その象徴として白テンのコートが使われてました。

モーリス・シュヴァリエの父親役も良かったですね。娘を好きになるのは構わない。でも遊ぶのは止めてくれ。それを感情任せで言うわけでない。あくまでも物腰は柔らかに、でも押しのあるキャラクターには感銘を受けました。

上述の3人の想いが詰まったラストは、やはり秀逸。ただ、ゲーリー・クーパーに花を持たせた感があり、当時のハリウッドでは望まれた終わり方だったのかもしれませんね。
ロマコメ好きなら、必ずお気に入りになる一品だと思います。

2020/08/29

2020/08/30

77点

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字幕


クーパーはちょっとお年です

久々しっかり見ました。NHKBSの以前の映画音楽の番組で、小堺さんが四重奏の楽団がサウナで演奏する話をしていて、どういう流れでそうなるのか確認したくて見始めました。そうしたらやはりストーリーとオードリーの魅力でもう引き込まれてしまいました。でも思ったよりクーパーがお年で、今見るとこれは犯罪スレスレ、かなり危ない話でした。新録の吹替はピンと来ませんでした。池田昌子、黒沢良、中村正版をぜひもう一度見てみたいとものです。