心を閉ざし周囲にも上手く溶け込めない、そんな自分が大嫌いな主人公・杏奈。それは思春期に特に多いのかもしれないけれど、「自分は必要とされているのか」という疑問は、いつの時代でも全ての世代にあるもの。だからこそ、第三者を少なからず攻撃する杏奈の言動を困った表情で見つめながらも、他人事には思えなくて彼女のことを嫌いにはなれなかった。そんな杏奈が唯一心を開いた謎の少女マーニーは、夢だったのかオカルトだったのか、本当のところは私にはよく分からない。が、マーニーと出会ったことで杏奈に感情が戻り、人と向き合って話が出来るようになったのは事実。そして、考えれば考えるほどマーニーが不憫でならない。子ども時代の扱いは勿論、今の思い出の地にまで杏奈を救いにくるなんて、どれほどマーニーの心残りになっていたのか…。それはそうと、親戚夫婦とサヤカちゃんが良い味出してた!