ナショナル・シアター・ライヴ 2014 「コリオレイナス」

なしょなるしあたーらいぶにせんじゅうよんこりおれいなす|----|NATIONAL THEATRE LIVE:CORIOLANUS

ナショナル・シアター・ライヴ 2014 「コリオレイナス」

レビューの数

2

平均評点

79.7(9人)

観たひと

26

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル その他
製作国 イギリス
製作年 2014
公開年月日 2014/4/25
上映時間 180分
製作会社
配給 カルチャヴィル
レイティング 一般映画
カラー カラー
アスペクト比 16:9
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声 不明

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

イギリス演劇界の最高峰ロイヤル・ナショナル・シアターの舞台を映像化した“ナショナル・シアター・ライヴ”第2弾。W・シェイクスピア原作の政治的対立による悲劇をジョシー・ロークの演出で上演。出演は、「マイティ・ソー」のトム・ヒドルストン、ドラマ『SHARLOCK(シャーロック)』のマーク・ゲイティス。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

政治の陰謀と復讐を描いたウィリアム・シェイクスピア原作の悲劇『コリオレイナス』を、ロンドンの劇場ドンマー・ウエアハウスの芸術監督ジョシー・ロークが演出した。「マイティ・ソー」シリーズや「アベンジャーズ」のロキ役で知られるトム・ヒドルストンがコリオレイナス、ドラマ『SHARLOCK(シャーロック)』のマーク・ゲイティスがコリオレイナスの友人メニーニアスを演じる。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2016年6月上旬号

UPCOMING 新作紹介:「ナショナル・シアター・ライヴ 2014 「コリオレイナス」」

2014/04/28

2014/04/30

80点

映画館/東京都 
字幕


シェイクスピアなんてちゃんと読んだ記憶がなく、遠い昔に劇団四季の「リア王」は観たことがあるものの、「コリオレイナス」という作品があることも知らなかった。(チケットを買う時に、間違わずに言えるか緊張した)。

私の目当ては、今年になってからとっても気になっているトム・ヒドルストン。

しかし、劇の内容もしっかり面白かった。シェイクスピアが400年も前に、当時の英国を風刺して(といわれている)、プルタルコスの「英雄列伝」をもとにして書いた政治劇。舞台の監督がインタビューで答えていたとおり、現代にも通じている。人の心の本質は、どんなに時代が変わってもあまり変わらないのだなと改めて感心してしまった。

愚かな平民は貴族の敵だと嫌うコリオレイナスの言葉は、実は、独裁者気取りのどこかの首相や漢字を読み間違うどこかの大臣の本音ではないかと思えてしまう。もちろん、票のためとはいえ、愚民に追従を言うことを拒み追放されてしまう、とても純粋なコリオレイナスと違って、票の大切さを知っている現代の政治家たちは、「愚民」をなだめるためにしたたかに甘言を呈されまするが、時折ボロを出されるので、「愚民」の目にもお見通しでありまする。

他方、平民も、怒りに任せて傲慢なコリオレイナスを追放したはいいものの、いざコリオレイナスが軍を率いて攻めてくると聞くや、自分のせいではないと、誰かに責任を転嫁しようとする姿が痛い。

そして、あの名誉欲の塊で、息子の戦傷を誇る怖い母上。世襲議員の何人かは、あのような母上に育てられたのではないかと想像してしまう。

しかし、何と言っても、やっぱり私にとっての見所はトムヒである。役のためか「オンリー・ラバーズ・・・」の時よりもかなりがっしり。こちらも素敵だ。顔中血だらけで真っ赤かな中で光る青い瞳。そして、圧巻だったのが、怖い母上に迫られて、「憐れみの汗」が青い瞳からこぼれ落ちる場面。

音響設備の素晴らしい、新しい劇場で、臨場感たっぷり。舞台劇ならではのド迫力の演技に大興奮。生で観たら、きっと肉眼では見えなかったであろうトムヒ様の美しい「憐れみの汗」まで観ることができて大満足。

イギリスのコリオレイナスのサイトには、トムヒ様のインタビュー映像が満載であることを発見。英語が聞き取れないし、「マイティソー」を観てないので、あまり意味がわからないのだけど。

ベネ様の「フランケンシュタイン」も観とけばよかったと、ちょっと後悔。でも、トムヒ様のコリオレイナスを観ることができて幸せだ。

日本橋の劇場はインターネットでも3000円で販売していたので、ぴあで買ってよかった。

2014/04/26

2014/04/28

76点

映画館/千葉県/TOHOシネマズ流山おおたかの森 
字幕


ナショナル・シアター・ライブ第二弾

ナショナル・シアター・ライブ第二弾。
この企画、せっかく地元の映画館でもやっていることだし可能な限り観てみようかと。

『コリオレイナス』は演目自体とても興味深くて好きなので、
今回の舞台も、物語のもつ普遍性というか現代性が十二分に感じられて面白かった。

その昔、レイフ・ファインズ主演の来日公演を観たことがあるが、
トム・ヒドルストンもそのラインに乗ったってことかなぁと思うと何気に感慨深い。
若くて勢いのある俳優たちを古典劇に起用するのは、若い観客のためにも素敵なことだと思う。

でも、ぴあの先行で2,500円+ぴあシステム料でチケットを取った身としては、
劇場の通常オンライン予約で3日前から1,800円でチケット販売していたのがちょっと悔しかった。
次からそうしよう。。。

第一弾の『フランケンシュタイン』で、さんざ宣伝が長いと文句をつけたが、今回そこはさらっとしていてよかった。

また、舞台での幕間15分間を、映像の上映でも、時間を短縮しインタビューをはさみつつ幕間としていたのが面白い。
まだ観たことがないが、オペラのライブ・ビューイングとかもそうなのかしら。