ブルージャスミン

ぶるーじゃすみん|BLUE JASMINE|BLUE JASMINE

ブルージャスミン

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レビューの数

177

平均評点

75.1(1060人)

観たひと

1615

観たいひと

172

(C)2013 Gravier Productions, Inc.

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2013
公開年月日 2014/5/10
上映時間 98分
製作会社 Perdido Productions
配給 ロングライド(提供 KADOKAWA=ロングライド)
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 不明
メディアタイプ 不明
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「アニー・ホール」や「ミッドナイト・イン・パリ」などを送り出した名監督ウディ・アレンが、スタンダードナンバー『ブルームーン』に載せ、きらびやかな暮らしから一転どん底に堕ちる女性を描いた人間ドラマ。家庭も資産も失っても過去の幸せにしがみつき心身ともに壊れる元セレブリティを「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」「エリザベス」のケイト・ブランシェットが演じ、第71回ゴールデングローブ賞ドラマ部門主演女優賞を獲得。ほか、「ローマでアモーレ」のアレック・ボールドウィンが元夫の実業家を、「ハッピー・ゴー・ラッキー」のサリー・ホーキンスが庶民的な妹を演じている。第86回アカデミー賞脚本賞、主演女優賞、助演女優賞ノミネート。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ニューヨークのセレブリティ界でもてはやされていたジャスミン(ケイト・ブランシェット)だが、実業家のハル(アレック・ボールドウィン)との結婚生活が破綻し、家庭も資産も失う。質素なアパートに住むシングルマザーの妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のもとに身を寄せることにし、妹がいるサンフランシスコへ向かうことにする。過去にしがみつき抗うつ薬とウォッカを手放せないジャスミンは、どうにか再び華やかな世界へ舞い戻ろうと画策するが、慣れない仕事に神経をすり減らす。精神的にバランスを崩し八方塞がりの中、エリート外交官のドワイト(ピーター・サースガード)と出会い、彼のことを自分に以前のような幸せを再び与えてくれる存在であるかのように見るジャスミン。そのためさらにプライドと現実逃避から彼女は嘘を重ねていく……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2014年6月上旬号

読む、映画:「ブルージャスミン」

REVIEW 日本映画&外国映画 公開作20作品、60本の批評:「ブルージャスミン」

2014年5月下旬号

UPCOMING 新作紹介:「ブルージャスミン」

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「ブルージャスミン」とウディ・アレンが 愛した/描いた 女たち:コラム それでも恋するウディ・アレン

読む、映画:「ブルージャスミン」

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2014年5月上旬号

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2024/03/17

2024/03/17

60点

テレビ/無料放送/BS松竹東急 
字幕


自ら放たれた先で

「ブルームーン」という曲からのジャネットあるいはジャスミン(ケイト・ブランシェット)の観想が炸裂していく.これは半生をファーストクラスに乗り合わせた見知らぬ女性に話はじめ,飛行機から空港へ着いても,その喋りは止まらない.新天地のサンフランシスコで心機一転を図るが,心を病んでいる彼女はのっけから困難を感じさせる.騒がしさの渦中に身を投じており,彼女の神経質なしゃべりはその騒がしさを余計に煽り立てており,騒々しさは増幅していく.里子としてともに育った妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)の元へと身を寄せるが,ジンジャーはジンジャーで,彼女なりの困難もあって,ジャスミンを受け入れることで,トラブルに巻き込まれ,ひっちゃかめっちゃかに破綻に向かう.
莫大な借金と身についた贅沢は,実業家のハル(アレック・ボールドウィン)のもとで養われた際の悪徳であり,病根もそのあたりにある.ハルの詐欺的な事業は,ジンジャーの元夫オーギー(アンドリュー・ダイス・クレイ)のなけなしの宝くじの賞金をも飲み込み,彼女らを困難に追いやった元凶でもある.
自業自得と言えばそれまでで,人類学への撞着,ハルの浮気相手の留学生は持ち合わせただろう教養,インテリア・デザイナーへの浮ついた志望,パソコン教室からスキルアップしていこうという安易さなど,ジャスミンの支離滅裂と精神的なシリアスに伴わない行動の軽率が彼女をさらに追い詰めていく.それでも歯医者の受付として就職し,口の中を見るとその人がわかるというフリッカー先生(マイケル・スタールバーグ)に言い寄られ,ドワイト(ピーター・サースガード)なるいけすかない男と海辺でサングラスをしたままキスを交わしているが,その結末は見えている.
彼女は薬を飲むだけでなく,街角で深呼吸をして,ヨガの記憶で落ち着こうとするが,それもままならない. 
電話機を壊すチリ(ボビー・カナヴェイル)にも病気が移ったのか,彼はジンジャーの職場で彼女に復縁を訴え,泣いている.周辺のエピソードやジャスミンの過去が交錯しながら,映像として提示され,彼女は行き場を失いつつ,放り出されていくように感じられる.

2024/03/10

2024/03/10

73点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕

ウディ・アレン、名前と顔はわかる有名監督だが、よくよく調べて見ると彼の作品は1、2本くらいしか見たことがなかったようだ。
なのでどんな作風なのかもよく知らない。

ケイト・ブランシェット主演という理由で鑑賞。
高い自己評価と虚栄心の固まりのような女性が、セレブ生活から一転、家族もお金も何もかも失って、自分が見下してきた正反対の妹の家に転がり込む。

情緒不安定で病みまくってるケイト・ブランシェットの見応えが抜群。
ストーリーが、というよりもこの自分の転落っぷりを受け入れる事が出来ずに精神のバランスがめちゃくちゃになっている様子だけで話がもっている凄さがある。

途中、またセレブ生活に返り咲けるかと思いきや、嘘がバレて優良物件の男性に振られ、妹カップルにも構われなくなり、それでもなお自尊心と見栄を抑える事が出来ずに家をでていってしまってのラスト。
正直、この主人公ほど、この後どうなったんだろう、って気になった人はなかなかいないかも笑

2023/12/11

2023/12/11

83点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


ともかく、こんなケイト・ブランシェットを観ていいんだろうかぁ、という気持ちになってくる

ネタバレ

備忘メモ:
ラスト、目が泳いでいる途中でカット。印象に残るなぁ。
全体がウッディ・アレン調なので、深刻になり過ぎず、ユーモアとの程よいバランスになっている。流石だなぁ。
ともかく、こんなケイト・ブランシェットを観ていいんだろうかぁ、という気持ちになってくる。感情が極まってきた際の目の泳ぎ方、逆に切れそうになる瞬間の座った目、瞬間の幸せに泣き崩れちゃったり、理知的な言葉で傲慢な攻撃したりと、これまで見てきた彼女の作品とは全く別のキャラでの挑戦に脱帽!
どんな俳優でも、ウッディ・アレン作品では、長い台詞を早口でしゃべる感じにウッディ・アレンが見え隠れするのだが、ケイト・ブランシェットの場合、新しい彼女の境地を観た気がした(ウッディ・アレンがあまり見え隠れしない)。流石だなぁ。
精神が破綻をきたした義姉に対して、妹の夫が責める構造は「欲望という名の電車」を彷彿とさせる。でも、こっちの作品の男は最初は強がっているが、実はダメ泣き虫だったぁ。
妹の方がブスでお馬鹿さんだが、自分の置かれた状況にさらっと順応しているので、結果的に幸せそう。どうなっちゃうんだろう、お姉さん、、、

2023/08/20

2023/08/26

85点

選択しない 
字幕


1ミリも同情できないダメ人間の悲劇に心がざわつく

『ブルージャスミン』(Blue Jasmine)2013

ケイト・ブランシェットの演技に圧倒。

ニューヨークで投資家の妻としてセレブ生活を送っていたジャスミン(ケイト・ブランシェット)。夫ハル(アレック・ボールドウィン)が投資詐欺で逮捕されて一文無しになりジャスミンはロスアンジェルスの妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)を頼る。

ジンジャーが付き合っているのは粗野で無教養なチリ。

この人物配置は『欲望という名の電車』を思い起こすと指摘されている。

ジャスミンを演じるにあたってケイト・ブランシェットはネズミ講で逮捕された金融詐欺師バーニー・マドフの妻ルース・マドフのインタビュー映像でルースの話し方やボディランゲージを学んだそうな。(IMDB)

ケイト・ブランシェットとサリー・ホーキンスはウディ・アレンの脚本にジャスミンとジンジャーのバックグラウンドが書き込まれていないので二人で生い立ちを創作した。ジャスミンとジンジャーは血が繋がっておらず養護施設から同じ里親の元に引き取られたという設定。里親とそりが合わなかったジンジャーが一人家出した。

ブランシェットとホーキンスが創作した二人の背景は見事だ。血が繋がっていないから「仕方ないな」と諦める「絆」もない。親から捨てられた子供が相手を最後の拠り所にしたけれど所詮は他人同士。

一人ポツンと世界に放り出された者同士だから。

ケイト・ブランシェットはプライドだけ高いけど何も中身がなくて嘘を嘘で塗り固める人物がものすごいリアリティで表現している。

ラスト全てを失ったジャスミンの表情に圧倒される。

1ミリも同情出来ない嘘つきのダメ人間なのに何故か心がざわつく。

2023/08/17

2023/08/17

75点

テレビ/無料放送/BS-TBS 
吹替


欲望という名の電車

2023年8月17日
映画 #ブルージャスミン (2013年)鑑賞

#ウディ・アレン 監督のシニカル・ドラマ
富豪との結婚生活が破綻し、安アパート生活からの再出発を熱望する中年女性が、セレブ生活が忘れられず惨めな悪あがきを重ねては身も心もすり減らせる
#ケイト・ブランシェット はさすがの演技力だね

2023/06/28

2023/06/28

75点

テレビ/有料放送/スターチャンネル 
吹替


ウディアレンとしては異色作

ケイトブランシェットの名演技でアカデミー賞獲得なんですね。モチーフは欲望という名の電車なんですよね。しかしオリジナルには遠く及ばすです。なにか物足りないです。