42 世界を変えた男

ふぉーてぃーとぅーせかいをかえたおとこ|42|42

42 世界を変えた男

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レビューの数

117

平均評点

77.1(731人)

観たひと

1015

観たいひと

65

(C)2013 LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC.

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ / 伝記
製作国 アメリカ
製作年 2013
公開年月日 2013/11/1
上映時間 128分
製作会社 Warner Bros. Pictures=Legendary Pictures
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS/SDDS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

史上初の有色人種メジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンの伝記映画。タイトルにある「42」は、現在ではアメリカ野球界全体で永久欠番となっている彼の背番号にちなんでいる。監督・脚本は、脚色を担当した「L.A.コンフィデンシャル」で第70回アカデミー賞脚色賞を受賞、監督としても「悪霊喰」「ペイバック」などを手がけたブライアン・ヘルゲランド。差別に負けず活躍した名選手を「エクスプレス 負けざる者たち」(未)のチャドウィック・ボーズマンが、悪しき慣例を破り彼と契約したブルックリン・ドジャースのゼネラル・マネージャーを「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」のハリソン・フォードが演じている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1947年、アフリカ系アメリカ人のジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)はメジャーリーグの球団のひとつ、ブルックリン・ドジャースと契約する。当時アメリカでは、トイレやレストラン、交通機関などあらゆる公共のものの使用が白人と有色人種とで分けられ人種差別が横行していた。野球界も例外ではなく、有色人種の採用はジャッキーが初めてだった。ジャッキーと同球団のゼネラル・マネージャーを務めるブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、敵球団や一般大衆、マスコミはもとより、チームメイトからすら非難を浴びる。しかしどんなに理不尽な差別にあっても自制心を働かせ、己の力を発揮することに集中するジャッキー。そんな彼の姿にチームメイトやファンは心を動かされ、ジャッキーはやがて野球界を、そして世界を変えていく。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2013年12月上旬号

REVIEW 日本映画&外国映画 公開作20作品、60本の批評:「42~世界を変えた男~」

2013年11月上旬号

UPCOMING 新作紹介:「42~世界を変えた男~」

2013年9月下旬号

【巻頭特集】2013年秋冬目玉作、総ざらい お楽しみはこれからだ!!:ア・バラエティ・オブ・ハリウッド 「42~世界を変えた男~」「悪の法則」「キャプテン・フィリップス」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「ハンガー・ゲーム2」「47RONIN」

2023/07/01

2023/07/02

80点

VOD/U-NEXT/レンタル/PC 
字幕


全員が42をつければ、違いがわからない

ジャッキー・ロビンソンのことは、それなりに知っていました。が、毎年4月15日になると、メジャーリーグではどの球団の選手も全員背番号に42をつける歴史までは知りませんでした。

 黒人差別の激しさは、グランドの外だけでなく、グランドの中にまで入り込んでいて、彼はプレーに専念できる状況ではなかったのです。通路で、侮辱に耐えていると、彼を見出したGMのブランチ・リッチーが励まします。

 この映画は一面、リッチーの信念の話と言えるかもしれません。かつて優秀な黒人選手を助けることができなかった悔恨と敬虔なキリスト教徒であることが彼を支えます。

 彼の激励で活躍していくロビンソンには、次々とチームに味方ができていきます。チームプレイのスポーツであるのが野球ですので、どんどん勝利するようになっていきます。

 野球という文化で人種差別を乗り越えていくアメリカの底力を見せてくれる、いい作品です。

2023/06/22

2023/06/22

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


彼が動き出すと,周りも真似るようにして動き出す

1945年のベースボールをめぐる情況から物語は始まる.球場は暗い.ニグロリーグが地方興行に回っている.ブルックリン・ドジャースの球団マネージャーであるリッキー氏(ハリソン・フォード)のオフィスのブラインドが操作されると室内に光が入る.ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)の身体に光が射す.
ジャッキーがフィールドで出塁すると,必ずと言っていいほど走り出しスチールを狙い,塁も一つでも多く稼ごうとする.彼は政治的な理由ではなく,金を稼ぐためにフィールドでプレーをしている.彼が走り出すと,少年たちも走り出し,列車も走り出す.帯同する記者ウェンデル(アンドレ・ホランド)が打つタイプライターの音も駆け出すようでもある.彼は,超人的な身体能力に加え,神に忍耐力を授かったといい,人種差別に対し忍耐で応えようとしている.フロリダからニューヨークへ,1947年シーズンの開幕に向け,ジャッキーとリッキーは動き出そうとしている.ドジャースのチームメイトはジャッキーとチームメイトになることを嫌がり嘆願書を出そうとしている.リッキーの指示もあり嘆願運動を阻止する監督レオ(クリストファー・メローニ)は,女性問題をスクープされ逆に1年間の謹慎をくらう.監督不在で開幕を迎えたものの,老熟したバート(マックス・ゲイル)という男が監督に座る.ジャッキーがプレーをすることで,非難や支持も含め,周囲は波立ち,動き出そうとしている.ジャッキーは出塁すると,鍵盤でも弾き鳴らすように指を動かし,塁からリードをとる.その低い姿勢は,実況者によって猫にも喩えられる.ジャッキーはバッターボックスに立つ前に,フィールドの土で手を洗うかのようにしてゲンを担いでいるのだろうか.そうした姿勢や運動を子どもたちがまねて,プレースタイルをフィールド外にも広げていく.ジャッキーには,無口でもいるが,何よりも運動が身体が乗り移っているのであろう.

2023/06/17

2023/06/17

80点

選択しない 


尊敬に値する行いとは

 対戦相手チームの監督がベンチ前に出てきて、あらん限りの差別的なヤジを飛ばすシーンがある。差別が当たり前の空気感の中で暮らす白人たちでさえ、そこまで言っちゃいけないよという気分にさせてしまうくらいに徹底的にこきおろす。

 白人は黒人を差別してもいいのだが、そこには差別をしてもいいルール(ホテルなどの宿泊施設、トイレやシャワーなど完全に区分すること)があって、ルールを侵さない限りにおいては、あるいは白人の領域を侵さなければ、まあ無視しておくよ、という雰囲気があるのだと感じた。
 差別に対して、人間本来が持っている嫌悪感は、どんな人間にも共通するものだろうし、アメリカ人には宗教的なブレーキも働くだろう。
 だが、過去と現在に程度の差こそあれ、差別意識はどんな人間もゼロにすることができないのも事実だ。自らの差別意識を抑え、差別される怒りを静めるためにまたこの映画を見ようと思う。

 グラウンドの選手通用口で、バットを振り回して怒り狂うジャッキー・ロビンソンの肩を球団オーナー(ハリソン・フォード)が横抱きにして慰め、気持ちを理解しようとする姿に感動した。

2023/05/13

2023/05/20

73点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


美談すぎて物足りない

ブライアン・ヘルゲランドは好きな脚本家、監督でチェックしたものの、美談になりすぎていて新しい視点とか発見に欠ける、という意味で物足りない作品。ニグロリーグに残ったスターたちと絡めればもっと深い作品になったのではないか。

2023/04/17

2023/05/04

75点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


メジャーリーグの歴史が変わった年

いい映画でした。ジャッキー・ロビンソンの名前は知っていたが、黒人初のメジャーリーガーだったことは、この映画で知りました。
第二次世界大戦終戦後の1947年にまだアメリカ国の野球界の頂点のメジャーリーグでは、これほどの人種差別が残っていたのが驚き。そんな時代に白人観衆の罵声に耐えながら、一年間じっと我慢をしながら戦ったジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)は勿論素晴らしい選手であるが、彼をメジャーリーガーに採用したオーナーのブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)がもう一歩凄い人物である。
この年以降、人種差別が穏やかになり、黒人ジメジャーリーガーが増えていった。これを記念して背番号42が全チームでの永久欠番となったことも初耳でした。日本では「42」と言う数字は、「死に目」などと避けられる数字であるが、日本に来る外国人選手には、42を付ける選手は多い。なぜかと言うと、外国人選手にとっては、あこがれの背番号だと言うことです。
追:映画のドジャースの本拠地は、ブルックリンでしたが我々が知るのは、ロサジェルス・ドジャース。1958年に本拠地を替えたとのこと。同じ年にニューヨーク・ジャイアンツもサンフランシスコ・ジャイアンツに。

2023/04/30

2023/04/30

81点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


ジャッキー・ロビンソンが初めてメジャーリーグでプレーした1947年の様子を描いた伝記映画

ジャッキー・ロビンソンがメジャーリーグデビューした瞬間は、アメリカのスポーツ史において重要な出来事である。4/15にメジャ-リ-ガ-42番を一斉につける理由もこの映画を観ると納得。当時の人種差別のありさまも含め、リアルに再現されている。ハリソン・フォードの演技もよかった。