春の珍事

はるのちんじ|It Happens Every Spring|----

春の珍事

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レビューの数

10

平均評点

74.8(21人)

観たひと

32

観たいひと

5

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル コメディ
製作国 アメリカ
製作年 1949
公開年月日 1950/4/11
上映時間 87分
製作会社 20世紀フォックス映画
配給 セントラル
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「失われた週末」「呪いの家」のレイ・ミランドが、新星ジーン・ピータース及びラジオ界から来た新人ポール・ダグラスと共に主演する喜劇で、「三十四丁目の奇跡(1947)」の原作者ヴァレンタイン・デイヴィースが、シャーリー・W・スミスと共作したストーリーを自ら脚色し、「旋風大尉」のロイド・ベーコンが監督し、「荒野の決闘」のジョー・マクドナルドが撮影した1949年作品。助演者は「私は殺される」のエド・ベグリー、「善人サム」のレイ・コリンズ、新顔のテッド・デ・コルシア、ジェシー・ロイス・ランディスなどである。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ある大学の化学講師ヴァーノン・シンプソンは女学生のデビー・グリーンリーフと恋仲であるが、安月給なので結婚ができない。でも望みがない訳ではない。デビーの父の総長がヴァーノンを実験所長に任命すればよいのだ。そのためには博士号をとらねばならぬ。そのために彼は南京虫退治の特効薬を研究中である。しかも研究が完成しかけた日、窓から飛込んで来た1個のベースボール球は実験器具をメチャメチャに破壊したのである。うらみのボールを取り上げてみると、半完成の液にぬれたボールが木材質を反発する不思議な性質を有していることを発見する。ヴァーノンは素晴しい考えを思いつく。彼は大変な野球ファンで化学者と大リーグのピッチャーと2つの夢を抱いている男だ。ボールをほうり上げてバットで打とうとすると、木材をきらうボールは逃げてしまう。ヴァーノンはデビーに南京虫特効薬を民間の実験所で研究するからしばらく別れると告げて姿をくらます。彼が行った先はセントルイスである。野球チームの持ち主ストーンに会って彼は絶対に3振をさせて勝って見せるからピッチャーにしてくれと頼む。監督のドーランは大反対であったが、ヴァーノンは捕手モンク・ラニガンを相手にバッテリーを組み、全ての打者を3振に打ち取る。そこで彼はケリーという名前で契約し、クラブの真中に穴を開け、綿にひたした例の薬液をボールにぬっては投球し、連戦連勝を続ける。シーズンを勝ちつづければ10万ドルなので、デビーに手紙を出し、自分を絶対に信じて待ってくれと告げる。怪投手ケリーは写真班にいつも背をむけ、ヴァーノンであることがばれるのをふせぐ。彼が大きなダイヤモンドの指輪をデビーに送ると、彼女の母は、ヴァーノンは宝石泥棒になったのだときめてしまう。不安にかられたデビーはセントルイスへ行って、始めて真相を知る。ところが捕手のモンクは投手が大事にしている薬液をヘアトニックだと思い込み、時々失敬するので、液は急速にへってしまう。ケリーの奮闘でペナントを得たチームはワールドシリーズに出場する。ところが妙薬が種切れとなり、苦戦におちいるが、傷の巧妙で打球を好捕して勝利投手となる。併しそのために手をいため、彼は引退することとなる。もはや神聖なる学府では迎えてくれまい、デビーにもあいそをつかされたと思って大学に帰るとデビーも父の総長も大ニコニコで彼を迎えてくれたのである。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2023/03/21

2023/04/03

70点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


楽しい

ネタバレ

偶然、木材に反発する液体を作った野球ファンの大学講師が大リーグチームに自らを投手として売り込み、研究資金を稼ごうとする。
この作品の存在は知っていた。いや、知った頃は架空の映画作品だと思っていた。マンガ「巨人の星」でバットをよける魔球“大リーグボール三号”が登場した際に出てきた。主人公の星飛雄馬(ほし ひゅうま)がオールスター戦で何の前触れもなく投げ、ボールにかすることもできなかったパ・リーグの強豪(野村、アルトマン、張本)が後日の座談会で進行役の記者から聞く。
で、小学生の僕は「春の珍事」というのは架空の映画だと思い込んでいた。(だって、話が合いすぎて都合がよすぎるでしょ。)実在する作品だと知ったのは中学生か高校生の頃で、休日の昼間にテレビで見たときだった。しかし、放送に気付くのが遅く、チャンネルを回したときにはほとんど終わっていた。
以来、いつ来るか分からない次の放送を待っていたら何十年も過ぎてしまった。(放送に気付かなかっただけかもしれないけど。)
そういうわけで、今回は初見に近い状態で見た。
楽しい。
メジャーの選手を文字どおり手玉に取ったり、身分を隠して入団した講師が地元の試合でバレそうになるのを必死でごまかしたり、偶然会った恋人に高価な贈り物をして逆に犯罪者と疑われたりとクスッとする要素が満載だ。
1949年の作品。当時はデーゲームが普通だったらしいとか、外野席はなかったのか?とか、製作時の野球の様子も楽しめる。
ちなみに、ボールに手を加える(唾を付けるなど)のは既にこの当時でも禁止されていて、投手になった講師はひそかに薬液を染みこませている。ハッピーエンドの作品なので、今なら「不正をしたくせに…」とかコンプライアンスがどうとか言う人が出てくるかも。余計な心配かな。

2022/08/10

2022/08/11

70点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


うっかり教室が大投手に。

ネタバレ

害虫駆除の化学薬品を研究中の学校教師が、木材を撥ねつける薬品を偶然製造し、これをボールに塗布することでバットに当たらない投手としてプロ野球にデビュー、無敵の投手となる…

うっかり博士が大発明をするウォルト・ディズニーの実写映画や、「巨人の星」の大リーグボール3号の元ネタのような作品。どちらかと言うと地味な主役の印象が強いレイ・ミランドが、研究職のプロ選手という捻った役で活躍する。戦後4年目の作品だが、現代の目で見ても楽しくまとまっている。

2021/11/13

2021/11/14

70点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/スマホ 
字幕


映画とは編集の賜物

子供の時に見て大好きになった映画。
オリジナルの英語に字幕付きで、CMやカットなしに寝っ転がって見ることができる。ありがたい時代だ。
はじめは大笑いして見てた。ボールがバットを避ける描写は擬音も含めて笑えるのだが、野球を真剣にやってるレイ・ミランド以外の選手には笑えないインチキじゃないのか?とも思えた。
「素晴らしいアメリカ野球」の国アメリカは笑って受け入れてくれたのだろうな。
野球というスポーツにはまったく関心がないが、映画で見る野球はすごく面白いと思える。編集によって面白くなるように仕組まれている。映画と相性のいいスポーツなんだろう。

1970年代

2016/02/01

66点

選択しない 


金属バットじゃ成立しないお話

小中学生の頃TV放映のたびに見た。すごく良くできていて笑える。
薬の性質が髪の毛を櫛でとかす時にわかるのが秀逸。
いまだに覚えてるもんなぁ。

2015/09/21

2015/09/23

80点

レンタル/DVD 
字幕


大リーグポール3号

80点 2015/9/23 9:44 by のびた



大学の化学講師ヴァーノン・シンプソンは、真面目なのだが野球のシーズンになると上の空になってしまう。実験中、偶然出来上がってしまったある特性を帯びた液体。お気に入りのチームを優勝させる為、魔球を引っ提げて、野球界に嵐を巻き起こす。

「巨人の星」世代ならピンとくるが、これは大リーグボール三号の元ネタであろう。ボールが木材やバットを避けるシーンは、作られた1949年にしてはうまく撮られていると思う。更に、薬品を整髪剤と勘違いしてつけてしまった後の、髪の毛の動きが実に見事。

基本、コメディなのであまりツッコミたくはないが、薬の効果継続時間や、相手チームのピッチャーがそのボールを使わないのかと、色々気になる点も多い。それでも、ノーヒットノーランは達成できるのか、優勝するのかなど、スポーツ映画としても面白い仕上がりに満足。薬が限られているので、いつか必ず終りがやってくることは分かっている。これがバレるのかどうかにも、ハラハラさせられる。

ヴァーノンの結婚、その後の仕事の問題もあり、それらを全て丸く収めてしまう終盤の展開もお見事。主演は「失われた週末」で数々の主演男優賞を受賞しているレイ・ミランドだった。

2014/10/23

2014/10/23

80点

テレビ/無料放送 
吹替


良質のコメディ

ネタバレ

否ノ付け所の無いの良質のコメディだ。