1963年の米国イリノイ州の田舎町ハドンフィールド。
10月31日のハロウィンの夜、惨劇が起こる。
女子ハイスクール生とそのボーイフレンドが、両親不在の家で刃物によって惨殺されたのだ。
犯人は女学生の弟、6歳のマイケルだった。
それから15年、精神病院に収容されたマイケルは21歳を迎えたことから正式な裁判にかけられることとなった。
担当の精神科医ルーミス(ドナルド・プレザンス)が病院に向かうと、病院で騒動が持ち上がっていた。
マイケルが患者たちを逃がし、病院は混乱。
マイケル自身もルーミスが乗ってきた公用車を奪って逃走してしまう。
雨が降りしきるその日はハロウィンの前日だった・・・
といったところから始まる物語で、ここまでの描写は殺害犯の視点から描いたり、土砂降りの描写だったりとなかなかの雰囲気。
ですが、このあと、ヒロインのローリー(ジャミー・リー・カーティス)とそのお仲間ふたりが登場してからのハイスクール女子描写が散漫。
もうちょっと、どうにかならないのかしらん、思ってしまいます。
若い世代だと倍速視聴確定ですね。
さて、何だか理由は不明だか、ローリーの友だちに狙いを定めたマイケルは件の白マスクを被って、ボーイフレンドと懇ろに・・・と目論む彼女を殺害。
ローリーは事件現場の向かいの家でベビーシッター。
子守りの子どもが「ブギーマンだ」と騒いでも、テレビでRKOの恐怖映画を観ている影響で幻でも見たんでしょ、と高をくくっていたら・・・
という展開。
この後半は、不気味でかつスリリングな演出なのだけれど、クロスカットで描かれるルーミスと保安官のコンビの描写が緩く、サスペンス情勢を阻害していたり、また、ローリーもクローゼットの中に逃げ込むのかしらんと定石行動をとるので、演出効果を阻害したり。
本作では、白マスクのマイケルはまだ生身の人間という設定なので、銃弾を撃ち込まれて階上から墜落したマイケルの姿が忽然と消えているあたりで慄然とする仕掛けですね。
このパターンは後年、何度も別の映画で使われることとなります。
マイケルの姿が消えたショットでエンドクレジット、と記憶していたのですが、その後、閑静な住宅街の様子が積み重ねて写され、「あの犯人は生きているかもしれない・・・」という都市伝説へとつながるわけですね。