冒頭のシーンでゴシック感があって期待しましたが、あっさり現代に跳んでしまって残念。ただし、黒騎士と魔女が復活するので、それなりのゴシック感は維持されます。ストーリー展開は流石に強引で、いい加減なところもあり、少々スムーズさを欠いていますが、まぁ大目に見ましょう。ストーリーの骨格自体は、かなり変化に富んでいて楽しめるものでした。ポール・ナッシーのホラー作品の中では、かなり出来の良いものと言われているようです。
楽しませるという意味では、サービス満点だと思います。魔女の処刑、降霊会から始まり、怪しげな村人による処刑、魔女の復活、ストーリーに関係ないゾンビの一群の出現、スプラッタな心臓の摘出、最後の戦いと、実際ホラー要素はてんこ盛りなんですね。そして、これまた変な三角関係的なラブシーン、また女性たちがお色気女優で固められているため、露出度も相当高く、いろいろ楽しいのでした。こうしてみるとまさにB級映画の鏡のように思えなくもありません。そ
ポール・ナッシーは、スペインのこの分野の第一人者だったようで、また見る機会があるかもしれません。なかなか個性的な俳優さんだと思いました。ヒロイン的な活躍をするエマ・コーエンはなかなか可愛らしいと思います。魔女のヘルガ・リーネは、アルモドバル監督の初期作品「セクシリア」に準主役級で出演していますね。バンデラスの映画初出演の作品でもあり、見てみたい映画です。こうしてみると、いろいろ広がりがあって面白いと思いました。