ニューヨークの空撮で始まるノワール映画。
最初から最後まで眼が離せない本当に面白い映画だった。
まもなく子供が生まれて父親になろうとする郵便配達員の平凡な男(ファーリー・グレンジャー)が、出来心から悪徳弁護士の事務所から大金を盗んでしまう。その金は殺人も絡んだ悪徳弁護士の金だった。
男は金を返そうとするが、その弁護士は「金など盗まれていない」と言われる。
また、男が返そうとした金は、知り合いに預けていたが、その知り合いは預けた大金と共にトンズラしてしまったから男は困るのだが……。
この映画、ニューヨーク・ロケが上手く使われており、クライマックスのカーチェイスは迫力満点。そのカーチェイスを俯瞰で捉えたシーンなどは見応えあり。
アンソニー・マン監督の作品群の中でも上位に入るような傑作。